YouTubeやUstreamアプリの常用者にオススメ

AirPlay以外の機能にも触れておこう。内蔵クロックにはアラーム機能があり、本体内蔵のアラーム音のほかに、FMチューナーとiPodドックなど目覚まし用の音源を設定できるようになっている。

ただしクロック用のバックアップ電池が入っていないため、電源を抜くと時刻設定がリセットされてしまう。寝ている間に停電でもあろうものなら、目が覚めて大変なことになりかねないので、補助的な目覚ましとして使うことをオススメしたい。

ベッドサイドでの利用を想定しているのか、本体上には大きなスヌーズボタンがあり、デザイン上のアクセントになっている (画像クリックで拡大)

電源を抜くとリセットされてしまう時計。一度設置したら、滅多に動かさないという前提で設計されているのだろう(画像クリックで拡大)

背面にはFMチューナー用のアンテナ端子と、それに接続するアンテナケーブルが同こんされている。ただWi-Fi接続を前提に使用する機器なら、インターネット放送に対応しても良かったのではないかと思う。

ただ日本国内においては、民放のAM/FMラジオなら「radiko」でカバーできるし、アプリもAirPlayに対応済み。9月1日から始まるNHK第1/第2/FMのサイマル放送「らじる★らじる」にも、スマートフォン向けのサービスが準備されるという。もしAirPlay対応のiPhoneアプリが登場したら、内蔵FMチューナーの出番はなくなってしまうだろう。

背面の接続端子。左からACアダプター(12V)、USB端子、FMアンテナ端子。USB端子はファームウエアアップデートを想定したもので、ドックに置いたiPod等の同期はできない(画像クリックで拡大)

iPodドック後方にはステレオミニのAUX入力端子がある。ドック出力を持たないiPodや、ほかのポータブルプレーヤーはここにイヤホン出力を接続する (画像クリックで拡大)

これら少々ありがたみに欠ける付加機能を削って、価格的にもう一声! という気もしないではないが、AirPlayの利便性を享受できる点では、申し分のない製品だ。中でもリスニングポジションに関わらずベターな再生音が楽しめるという、本来この製品に求められるべき性能は高い。YouTubeやUstream、radiko.jpといったアプリを日常的に使っていて、かつ音質に不満を持っているなら、検討に値する製品として推したい。

(文/四本淑三)