広角から望遠までさまざまな被写体に対応でき便利な「標準ズーム」レンズ。しかし高画質にこだわるユーザーになると、用途に応じて相応のグレードのものを選ぶ人が多いだろう。そんな標準ズーム選びの指針となるよう、現行の定番レンズ5本をピックアップ。標準ズームを使うであろう被写体を想定して、プロが実写比較を行った。レンズ選びの参考にしてほしい。
今回、ワイド端は24mm前後、テレ端は70mm以上を目安に製品を選出。ニコン純正レンズからは「AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR」「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」、そして「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の3本。サードパーティー製レンズはTAMRON「SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]」とシグマ「24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]」の2本を選んだ。純正の24-70mmとシグマの24-105mmはレンズ鏡筒の径も大きく、かなり大柄な印象。なお、検証には一眼レフ「D850」を使用している。
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メーカー名 | ニコン | ニコン | TAMRON | シグマ | ニコン |
製品名 | AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR |
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR |
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用] |
24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用] |
AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR |
最安価格 | 円 | 円 | 円 | 円 | 円 |
焦点距離 | 24-85 mm | 24-70 mm | 24-70 mm | 24-105 mm | 24-120 mm |
開放F値 | F3.5-4.5 | F2.8 | F2.8 | F4 | F4 |
フォーカス | AF/MF | AF/MF | AF/MF | AF/MF | AF/MF |
最短撮影距離 | 0.38 m | 0.38 m | 0.38 m | 0.45 m | 0.45 m |
発売日 | 2012/6/28 | 2015/10/22 | 2017/8/2 | 2014/1/24 | 2010/9/22 |
製品ページへ | 製品ページへ | 製品ページへ | 製品ページへ | 製品ページへ |
メーカー名 | 製品名 | 最安価格 | 焦点距離 | 開放F値 | フォーカス | 最短撮影距離 | 発売日 | ||
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ニコン | AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR |
円 | 24-85 mm | F3.5-4.5 | AF/MF | 0.38 m | 2012/6/28 | 製品ページへ |
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ニコン | AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR |
円 | 24-70 mm | F2.8 | AF/MF | 0.38 m | 2015/10/22 | 製品ページへ |
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TAMRON | SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用] |
円 | 24-70 mm | F2.8 | AF/MF | 0.38 m | 2017/8/2 | 製品ページへ |
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シグマ | 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用] |
円 | 24-105 mm | F4 | AF/MF | 0.45 m | 2014/1/24 | 製品ページへ |
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ニコン | AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR |
円 | 24-120 mm | F4 | AF/MF | 0.45 m | 2010/9/22 | 製品ページへ |
今回行った4つの検証ではTAMRONがどれも優秀な成績だった。何にでも使える1本というのであれば、まず候補となるだろう。ただし、それ以外のレンズも検証によってはTAMRONに並ぶ成績を残している。また、標準ズームレンズを選びには「焦点距離域はどこからどこまで必要か」。そして「開放F値をどう考えるか」という2点も重要。それをふまえつつ、何を主に撮るかという撮影ジャンル、解像力あるいはボケの何を重要視するかを考慮し、さらに純正にこだわるかなどもふまえることで、より間違いのない選択ができるだろう。
値段を考えれば大健闘といえる!
コンパクトなので、携帯性優先の人に便利
ニコンAF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
最安価格-円
[このレンズが強い被写体]
ポートレート | 風景 | 花・小物 | ぬいぐるみ(解像感) |
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価格を考えれば、この性能はすばらしい。コストパフォーマンスではナンバーワンといっていいだろう。実用面では、焦点距離によって開放F値が変動するので、そのあたりの使い勝手には注意したい。標準ズームはあまり使わないけど、1本は持っておきたい、あるいはレンズのコンパクトさを求める人におすすめの1本だ。
風景撮影がメイン、かつ「純正」という安心感を優先する人に
ニコンAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
最安価格-円
[このレンズが強い被写体]
ポートレート | 風景 | 花・小物 | ぬいぐるみ(解像感) |
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FマウントのNIKKOR 標準ズームとしてはトップモデルとなるレンズ。今回テストした中で最も高価だ。だが、結果は細部まで良好な描写だった風景撮影を除けば、意外にも平凡。このレンズについては「開放F値がズーム全域でF2.8通しである」ことと、「純正レンズならではの安心感」を求める人が使うべきという印象だ。
どの被写体に対しても優秀な描写
開放F値も2.8と明るく、使い勝手も良好だ
TAMRONSP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
最安価格-円
[このレンズが強い被写体]
ポートレート | 風景 | 花・小物 | ぬいぐるみ(解像感) |
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今回のテストではすべてにおいて好成績となったレンズ。開放F値がズーム全域でF2.8と明るいこともあり、使い勝手、画質の両立を求めるならこのレンズで決まりだろう。ただし、最大撮影倍率は最も低いので、テーブルフォトなどの用途には向かないだろう。
テレ端でのボケを生かしたポートレート撮影に使いたい
シグマ24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
最安価格-円
[このレンズが強い被写体]
ポートレート | 風景 | 花・小物 | ぬいぐるみ(解像感) |
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テレ端が105mmとなっているため、24-70mmや24-85mmと比べるとかなり望遠感があり、標準ズームとしてはとても使いやすいだろう。中央の解像力はトップレベルで、開放から不満のない描写だ。ただし、ワイド端を使った風景撮影では、周辺部の描写がかなり甘いのが気になった。ボケに関してはF4とはいえ非常に滑らかできれいなボケ味と感じる。焦点距離の長さを生かしつつボケにこだわるポートレートユーザーに便利な1本といえそうだ。
純正3本の中では最も安定した写りでどの被写体にも対応可能!
焦点距離の範囲が広く使い勝手がいい
ニコンAF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
最安価格-円
[このレンズが強い被写体]
ポートレート | 風景 | 花・小物 | ぬいぐるみ(解像感) |
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今回、いずれの検証でも最優秀ではないが良好な成績。ズームのテレ端が120mmとなっており、今回扱ったレンズの中で最も望遠での撮影が可能。高倍率ズームに近い感覚で使える焦点距離の範囲の広さと、F4.0通しの安定した画質が魅力で、使い勝手のいいレンズだ。ただし、優秀な中央の解像力に対して周辺部は大きく落ちる点には注意。ボケのクセが強いのも好みの分かれるところだろう。
今回のテストは標準ズームから、純正のAF-S NIKKORレンズ3本とシグマ、TAMRONの合計5本をテストした。テストシーンはテレ端でポートレート撮影。風景撮影を想定した遠景をワイド端で撮影。テレ端の最短撮影距離で花を撮影。そして、50mmに画角を統一しての室内定常光撮影の4パターンを実施。シーンによって向き不向きは出たが、TAMRONはいずれの項目も優秀な成績だった。
![]() AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR |
![]() AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR |
![]() SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用] |
![]() 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用] |
![]() AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR |
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ポートレート
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風景
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花・小物
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ぬいぐるみ(解像感)
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製品名 | ポートレート
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風景 ![]() |
花・小物 ![]() |
ぬいぐるみ (解像感) ![]() |
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ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR |
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ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR |
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TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用] |
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シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用] |
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ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR |
ポートレートでの撮影では中望遠域を使用することを想定し、各レンズのテレ端を使用。絞り値は開放絞りに設定した。ライブビューの顔認識AFにてピント合わせを行っている。チェックは瞳部分の解像力と、周辺部のボケ味の2項目で実施。ここで優秀だったのはTAMRONとシグマ、純正では24-120だ。
■モデル:晶羅
セッティング:絞り優先オート 焦点距離85mm F4.5 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/320秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離105mm F4 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離120mm F4 1/100秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
少し暗めの露出ということもあり、全体にこってりとした印象。テレ端85mmでF4.5という開放F値は最も暗く、ボケの量に関してはポートレートでは少々物足りなさを感じる。ただし解像力、ボケの描写に関しては大きな不満はない。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
細部を拡大してみるといろいろと気になる点はあるが、全体表示での印象は、F2.8通しの標準ズームらしくバランスいい仕上がりに見える。想像していたよりも解像力が高くないというのが唯一気になった点だ。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
解像力、ボケともに好印象。周辺部まで均一なボケが得られており、レンズ性能の高さがうかがえる。ズーム全域でF2.8通しのレンズとしては非常によくできたレンズといえるだろう。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
テレ端で105mmの焦点距離となるため、70mmまでのレンズに比べると背景がシンプルになり、ポートレートでは使いやすい。解像力は非常に高く、ボケも優秀といえる。ボケ量も大きく、このボケならF2.8にこだわらずともいい印象。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
テレ端が120mmということもあり、最も遠い距離からの撮影となった。これにより背景の写る範囲は狭く、シンプルな背景処理となる点がポートレート撮影には便利だ。オートでの露出だが、ほかのレンズに比べて明るめの仕上がりとなったため、肌の明るさは最も好印象だ。
セッティング:絞り優先オート 焦点距離85mm F4.5 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/320秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離105mm F4 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離120mm F4 1/100秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
テレ端の85mmでの撮影だが、開放F値はF4.5。ほかのレンズよりもF値が大きいため被写界深度も深く、しっかりと細部が再現されている。瞳部分の解像力を見てみると、TAMRON 24-70mmと同レベルのシャープさといえる。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
5レンズ中、最も甘い描写となったのがこのレンズ。決して解像力が低いわけではないが、瞳部分を拡大してみると、瞳もまつ毛も少し甘い描写となっている。ハイエンドレンズだけにもう少しシャープさを望みたいところだ。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
画面右側の目(左目)にピントが合ってしまっているが、解像力に関しては不満はない。シグマ24-105mmに次いで2番目の解像力といえる。F2.8での撮影であることを考えれば十分な解像力といえるだろう。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
5レンズ中最も解像力が高く、瞳の細部までしっかりと描写されている。肌の質感も高く、ピントを合わせた顔部分の描写に不満は一切ない。瞳の中に写るレフ板の形もしっかりと写っており、D850の高性能をフルに発揮できるレンズといえよう。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
十分にシャープではあるが、AF-S NIKKOR 24-85mmと比べるとわずかにシャープさに欠け、5レンズ中4番手の解像力という結果。120mmという一番距離が離れた場所からの撮影ということで条件的に厳しかったのかもしれない。
セッティング:絞り優先オート 焦点距離85mm F4.5 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/320秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離105mm F4 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離120mm F4 1/100秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
F4.5での撮影のため、ボケ量自体は一番少なく硬いボケと感じる。ボケの形は悪くない。周辺部になるほど少し流れた感じのボケになるが、このクラスのレンズとしては優秀といってよいだろう。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
わずかではあるが、同心円状に渦を巻く感じのボケ。木漏れ日の丸ボケも形はだ円形となっている。ポートレート撮影ではこのようなボケを好む人もいるので、一概に悪いわけではないが、柔らかなボケ味とはいいがたい。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
5レンズ中、最もボケの形が良かったのがこのレンズ。周辺部も流れるようなボケは見られず、複雑な木の枝などもきれいにボケてくれている。ただし、木漏れ日の丸ボケには年輪状のボケが見られるという弱点もある。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
TAMRON 24-70mmに次いで優秀なボケ。周辺部ではわずかにボケの形が流れるように見えるが、ごくごく小さなもので気になるというほどではない。開放F値がF4.0ではあるが、105mmという焦点距離も合ってボケも大きい。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
ボケの形は丸く滑らかなボケとなっており、TAMRON 24-70mmに匹敵する形の良さといえる。ただし、画面右側の木立のボケを見ると少し流れて形が崩れている。距離によってボケの具合が変化しやすいレンズといえるかもしれない。
遠景の解像力をチェックするため、ワイド端で絞りをF8.0に設定し三脚を使用して撮影している。絞りをF8.0としたのは風景撮影などを想定した場合、開放絞りでは撮らないだろうという判断だ。解像力は中央と画面の左隅の2か所でチェックしている。中央の解像力に優れているレンズが周辺も同様に優れているわけではないのが面白いところ。両方のバランスが良かったのはニコンの24-70とTAMRON。ニコンの24-120は中央が非常に優秀だったが、周辺との差が大きかった。
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/40秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/30秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/20秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/40秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/30秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
F8.0まで絞っても、ほかのレンズに比べると少し周辺部が暗い感じ。周辺減光が若干残っているのかもしれない。飛び抜けた解像力ではないが、中央部と周辺部の描写で違いが少ないのが特徴だ。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
色乗りの良い仕上がり。全画面表示で見るかぎりは深みのある写真となっているように感じる。中央部から周辺部まで安定した解像力があるレンズ。写真の質感などを見るとやはり高価なハイクラスレンズであることを感じる。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
24mmのワイド端での撮影だが、5レンズ中最も画角が広いのがこのレンズ。シャッター速度は1/20秒と最も遅いが、写真の仕上がりはどちらかといえば暗めだった。ほかのレンズのF8と比べて少し暗めなのかもしれない。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
AF-S NIKKOR 24-70mmと同傾向の色乗りで、発色は良好。画面中央部から周辺に向かっての解像力は高いが、画面隅の描写は甘めとなる。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
同じ条件での撮影ながら全体的にあっさりとした色乗りの仕上がりとなった。中央部の解像力はトップレベルだが、画面隅の解像力は中央に比べると大きく落ちる結果に。
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/40秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/30秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/20秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/40秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/30秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
十分に合格点といえる解像力だが、ほかのレンズに比べると少し細部に甘さが感じられる。ただし甘いといっても拡大してじっくりと見比べなければわからないレベル。今回の5本の中では安いレンズだが、F8.0で使うのであれば比較しても大きな不満を感じることはないだろう。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
ニコンの標準ズームの中ではトップクラスだが、同社のAF-S NIKKOR 24-120mmに比べてわずかに解像力が劣るのは不本意。それでも、5本のレンズの中では2番目の解像力といえるレベル。立体感が感じられる描写にも好感が持てる。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
F8.0での解像力は5レンズ中の真ん中というレベル。AF-S NIKKOR 24-70mmにはわずかに及ばないが、その差はごくごくわずか。通常の使用において解像力に不満を感じることはないだろう。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
AF-S NIKKOR 24-70mmと同レベルで、同率2位という結果。24mmのワイド端でここまで細部を再現してくれれば、実使用ではまったく不満はないといえる。やや暗めの露出となったが、陰影もきっちりと再現されている。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
絞りF8.0での中心付近の解像力は、ほかのレンズより確実に一歩抜きん出ている。今回のテストでは最も解像力が高く、細部までしっかりと再現されているのがこの1本。解像力だけでなくコントラストも文句の付けようがないレベルといえる。
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/40秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/30秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/20秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/40秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離24mm F8 1/30秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
中央の描写はほかのレンズに比べてわずかに甘めであったが、周辺部に関してもシャープとはいえない。だが、中央部との描写に差が少ないという意味では、均一な描写力を持つレンズといえるかもしれない。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
画面隅の解像力はダントツ。中央部ほどではないが、像がにじむようなことは皆無といえる。色収差もほとんど見られず、レンズ性能の高さがうかがえる。画面周辺部でこの描写力なら何の不満もないだろう。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
AF-S NIKKOR 24-70mmの解像力には及ばないが、それに次いでシャープでにじみのない描写に仕上がっている。中央部の解像力では平均レベルであったが、周辺部の描写はとても優れていると感じる。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
中央部の解像力が高かっただけに周辺部にも期待していたが、残念ながら周辺部の像はシャープさに欠け、にじんだようになっている。F8.0に絞ってこの甘さなので、周辺部に関しては絞り値の設定で解消することはないだろう。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
中央部の解像力ではトップレベルだったが、周辺部の描写に関しては凡庸な結果となった。AF-S NIKKOR 24-70mmのシャープには遠く及ばず、廉価版レンズとなるAF-S NIKKOR 24-85mmと同レベルといえる。
各レンズのテレ端、開放絞りを使用し、最短撮影距離で撮影。最短撮影距離でのボケを見るため、フラワーアレンジメントを斜めにセットして、真ん中のピンクの花にピントを合わせた。ピント合わせはすべてD850のライブビューを使用し、MFで行っている。ズームレンズで花やテーブルフォトなどを撮ることを想定してのテストである。ここではTAMRONとシグマの描写がよかった。ただし、TAMRONは最大撮影倍率が低く、作例中の被写体サイズがほかより小さい。テーブルフォトをぐっと寄って大きく撮るには不向きだろう。
セッティング:絞り優先オート 焦点距離85mm F4.5 1/50秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/160秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離105mm F4 1/60秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離120mm F4 1/80秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
テレ端85mmの開放F値がF4.5と最も暗いレンズとなるため、ボケ量に関しては不利といえる。実際の写真でも、前後のボケは最も少ない。ただし、解像力の面ではとても善戦していて、大きな不満は感じないだろう。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
前後のボケが大きく、最もマクロ的に見えるのはこのレンズ。ただし、ボケにはややクセがあり、周辺部は円形に流れるようなボケに見える。1番寄れるレンズなのだが、ピント面のシャープさは今ひとつという感じだ。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
思ったより寄れないという印象だが、ピントを合わせた花びらはシャープ感が高く、ボケも美しい。画面内の暗い背景部分が多いわりに、カメラの露出は暗め。ほかのレンズの同F値に比べてレンズが暗めなのかもしれない。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
105mmという焦点距離だが思ったほど寄れず、比較的撮影倍率の低い写真となった。ピント面は非常にシャープで、それでいてとろけるような柔らかなボケを見せる。絞り開放でボケを美しく見せたいというニーズにマッチするレンズだ。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
120mmという望遠撮影のため、左右のボケには圧縮感が感じられる。ボケ味にはクセがあり、特にうしろのボケに関しては二線ボケがあり、ざわついて見える。発色が比較的おとなしめなところも気になった。
セッティング:絞り優先オート 焦点距離85mm F4.5 1/50秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/160秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離105mm F4 1/60秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離120mm F4 1/80秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
テレ端85mmでF4.5という開放F値のため、ピント面はシャープ。被写界深度が深いため、ほかのレンズに比べると中央の花の広い範囲にピントが合って見えるのが特徴だ。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
テレ端70mmでの撮影倍率は最も高いが、ピント面のシャープさに欠け、ふんわりと柔らかな描写となっている。ライブビュー撮影でもピントの山がつかみにくい感じだったので、最短撮影距離付近での解像力は低めということなのだろう。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
ピント面のシャープさは申し分ないレベル。シグマ24-105mmに次いで解像感が高いという印象だ。ピント面から外れた部分のボケも美しく、テレ端での最短撮影でも安定した仕上がりが得られるのが好印象。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
ピント面はシャープで花びらのエッジもしっかりと再現されている。ピント面とボケのバランスも良く、立体感が感じられる仕上がりとなっている。撮影倍率はAF-S NIKKOR 24-120mmとほぼ同じレベルだ。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
ピント面のシャープさはAF-S NIKKOR 24-85mmほどではないが、合格点といえる解像力。120mmという焦点距離だけにボケ量も大きく、ピント合わせはとてもシビアだ。
セッティング:絞り優先オート 焦点距離85mm F4.5 1/50秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/125秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離70mm F2.8 1/160秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離105mm F4 1/60秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート 焦点距離120mm F4 1/80秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
F4.5での撮影のためボケ量は小さいがボケ味は悪くない。少しだけうるさく見えなくもないが、像が大きく流れることはない。気にならないレベルといっていいかも。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
F2.8の開放F値で、最も大きく写っているため、ボケ量は5本中最大。ただし、ボケの質はややざわついた感じで同心円状の流れが見られる。最短距離撮影での画質を重視したレンズではないということか。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
5レンズ中、最も拡大率は低いレンズだが、F2.8での撮影のためボケ量は多い。ボケの質も良くとろけるような滑らかさでボケてくれている。このボケならば至近撮影を積極的にしてもいいと感じるレンズである。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
3本のNIKKORレンズに比べると寄れないが、F4.0のレンズとしてはボケも大きくてボケ味も良い。流れるようなボケはなく、滑らかでとろけるようにボケてくれるため、ピント面から背景のボケまでが美しくつながって見える。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
ボケ量は多いが、AF-S NIKKOR 24-70mmと同様、ボケはややざわついている。斜め方向に伸びるようなボケである点が気になるところだ。いわゆる二線ボケのようなクセがあるのが特徴。
各レンズのズームリングを50mmのポジションに合わせて撮影している。ピントは中央のぬいぐるみの鼻に合わせている。焦点距離をそろえることで、それぞれのレンズの解像力、周辺部の描写をチェック。結果、ここでもTAMRONが優秀だった。
セッティング:絞り優先オート F4.2 1/80秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F2.8 1/250秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F2.8 1/200秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F4 1/100秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F4 1/125秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
発色は忠実で全体の見栄えもいい。解像力とボケは飛び抜けた性能ではないが、程よくバランスが取れているため、全画面で見たときの印象はとても良い。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
露出が暗めなことを差し引いても、どことなくヌケの悪い仕上がりに見える。全体に解像力が低めで細部の再現性が低いことが原因だろう。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
画面全体にわたってしっかりと再現されているため、全画面で見たときの印象もいい。中央部、周辺部ともに解像力が高く、文句の付けようのない描写だ。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
ピント面にある被写体はどれも比較的高い解像力で再現されている。ピントを外した部分のボケも大きく破綻することはなく、全体的にバランスのいい仕上がりとなっている。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
一見すると抜けの良い写真にも見えるが、忠実な色再現という意味では青みが強すぎるのが気になるところ。解像力、ボケは平均的レベルといえるだろう。
セッティング:絞り優先オート F4.2 1/80秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F2.8 1/250秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F2.8 1/200秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F4 1/100秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F4 1/125秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン純正レンズの中では最も解像力が高い。結果の優秀だったTAMRONやシグマと比べても大差ないレベル。50mmでの開放絞り値はF4.2といくぶん暗めだが、値段を考えるとこの実力は見事だ。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
価格を考えればトップレベルの解像力であってほしいところだが、結果は5レンズ中最も甘い描写となった。糸の1本1本がきっちりと分離していない描写で眠たい描写という印象。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
5レンズ中、最も中央部の描写がシャープなのはこのレンズ。ぬいぐるみの質感、糸の一本一本までがしっかりと解像している。F2.8という明るい絞り値ながらこの解像力は立派だ。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
TAMRON24-70mmと比べてもわずかな差というレベルの解像力の高さ。糸の縫い目などもしっかりと解像しており、F4.0ながら開放絞りでこの描写なら文句なしといえる。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
決して解像力が低いというレベルではないが、AF-S NIKKOR 24-85mmと比較しても、少し細部が甘くなっている印象。ズーム全域でF4.0通しのレンズだがもう少しきっちりと解像してほしかった。
セッティング:絞り優先オート F4.2 1/80秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F2.8 1/250秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F2.8 1/200秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F4 1/100秒 露出補正なし ISO100
セッティング:絞り優先オート F4 1/125秒 露出補正なし ISO100
ニコン
AF-S NIKKOR
24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
ニコン
AF-S NIKKOR
24-70mm f/2.8E ED VR
TAMRON
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032)
[ニコン用]
シグマ
24-105mm F4
DG OS HSM [ニコン用]
ニコン
AF-S NIKKOR
24-120mm f/4G ED VR
ニコン AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
AF-S NIKKOR 24-120mmと比べてもほとんど差は感じないが、わずかに解像力が落ちるという印象。中央部は比較的解像力があっただけにもう少し頑張ってほしい。
ニコン AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
中央部に続き、周辺部も描写の甘さを感じる。特にTAMRONと見比べてみるとその差は歴然。純正レンズのトップレンズということを考えればこの描写は不本意。もしかすると個体差であまり性能の出ていないレンズなのではと思うほどだ。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A032) [ニコン用]
周辺部の描写に関してもダントツで高い解像力を見せる。ほかのレンズとは比較にならないほどきっちりと描写されているのがお見事。中央部の描写と合わせて、近距離での描写力は間違いなくナンバーワンといっていいだろう。
シグマ 24-105mm F4 DG OS HSM [ニコン用]
TAMRONには及ばないが、5本のレンズの中ではトップクラスの描写力。わずかに甘い描写とはなっているが、周辺部分でこのレベルなら納得できる性能といっても差し支えないだろう。
ニコン AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
シグマ24-105mmに迫る解像力。純正レンズの中では最もしっかりと解像している。とはいえ、中央部と比べると描写は甘く、少しにじんだ感じだ。
撮影機材紹介
ニコン
D850 ボディ
最安価格円
ニコンのミドルクラス一眼レフカメラD850を使用。4575万画素の高解像度データはレンズテストにも最適。ただし、一眼レフカメラの場合、AFによるピント合わせは精度の問題もあるため、比較テストの作例はすべてライブビューによるコントラストAFを使用している。
ニコン D850検証・監修
塙真一 Shinichi Hanawa
東京都出身。
人物をメインの被写体とするフリーランスのフォトグラファー。
カメラ誌に写真や記事を寄稿するほか、役者、タレント、政治家などの撮影も行う。
また、海外での肖像写真撮影、街風景のスナップ、夜の街を撮る「夜スナ!」をライフワークとする。
写真展の開催も多数。