自分がつくったものに対し、
何百万人というユーザーから反応をもらえる


担当業務と、仕事のやりがいについて教えてください
現在は食べログのアプリ開発のチームリーダーとして、iOSとAndroidの食べログアプリを担当しています。配属当初は、食べログのPC版やスマホ版のWeb開発やアプリのAPI開発を行っていました。
2017年に食べログのiOSアプリをフルリプレイスするプロジェクトがあり、そこでAPI開発に専念することになりました。元々は先輩と2人でAPI開発を担当していたのですが、途中からは1人で任せてもらえるように。その後もアプリに関わる業務が多くなり、アプリ開発の部署 (当時はチーム)に異動となり今に至ります。
やりがいとしては、ユーザーの反応がダイレクトに届くこと。アプリ開発の場合、実際に利用している方からの評価、レビューなどをアプリストアやソーシャルメディアから確認できます。新しい機能を出した際に、その機能が使いやすかったのかどうか、すぐに反応を知ることもできます。何百万人といるユーザーの声をダイレクトに聞くことができるということがやりがいに繋がっています。
また、電車に乗っている時や街を歩いている時に食べログアプリを利用している方を見かけることがあり、自分がつくったものを様々な所で利用してもらえていることにもやりがいを実感します。
頑張ることをゴールにしては駄目。
時間をかけずに結果を出す方法を追求し続ける
印象に残っているエピソードや経験を教えてください
前述のiOSアプリのリプレイス時にAPIの担当を最終的に1人で任され、なんとかやりきった経験です。そのプロジェクトの期間は約1年と長いものだったのですが、一から作り直して、根底となる部分も含め食べログアプリのほぼ全ての機能に関わりました。基礎からの作り直しだったため、実装する必要があるコードの量、範囲は莫大なものでした。当時は入社2年目でしたが、大規模サービスである食べログの仕様についてはまだまだ知らないことばかりで、分からないことは分かるようになるまで詳しい人に話を聞きに行き、理解を深めました。
リリース前の最後の1週間は、アプリ開発の関係者みんなで集まって開発。全員が団結して進めないと間に合わない状況の中で自分もAPI担当として携われたことは、大変なことも多かったのですが、充実感もあり楽しかったです。今でも当時私が書いたコードが毎日何百万、何千万回と実行されていて、影響範囲が大きく、桁違いのインパクトがあるところを触ることができたこと、食べログアプリの根底に関われたことは良い経験になりました。
また、配属直後に上司から「頑張らなくてよいからね」と言われたことも衝撃的で印象に残っています。「頑張らなくてよい」というのは「仕事をしなくてもよい」という意味ではなく、「どうすれば時間をかけずに結果を出せるか」を考えて仕事をしてほしいという意味でした。配属時は、「とにかくがむしゃらに頑張る」という気持ちだったのですが、「頑張ることをゴールにしては駄目」という考えは今でも教訓となっていて、仕事をする上でのコストパフォーマンスについては常に意識をしています。
ユーザーに価値を届けるために、
今何をしないといけないのか


入社後の成長実感について教えてください
「依頼された仕事をやる」から「ユーザーのことを考えて仕事ができる」ようになってきたと感じています。食べログでは、企画担当者が新機能を企画立案し、その後エンジニア、デザイナーと一緒にプロジェクト化して実装するという進め方が基本ですが、プロジェクトを進める上で、エンジニア側も「ユーザー本位」という考えを持っておく必要があります。私が経験した中では、この考え方を身につける上で3段階のステップがあったと感じています。
ステップ1は、企画担当者が立案した内容に技術・スケジュールの面で責任を持ち、実現が難しい場合、ユーザー視点に立って対応範囲や優先順位を考え、企画担当者と交渉すること。その際には、なぜ機能を見直しても、またはスケジュールを変更しても問題ないのか根拠を提示する必要があります。「この部分は案件から外してもユーザーの使い勝手は変わらない」や「ユーザーへの影響が少ないこの機能はリリース日を見直したい」など、ユーザーの視点に立つことで優先順位の根拠が明確になり、企画担当者と技術面での交渉ができるように。配属当初はこのステップ1すらできておらず、言われたことを言われたとおりに開発することで精いっぱいでした。しかし多くのプロジェクトに関わるうちに、ユーザーに価値を届けるためには、今何をすべきなのか一歩引いて考えられるようになりました。
ステップ1を繰り返していくと、企画担当者から案件の提案を受けた際に、「もっとスピーディーに進めるためにこうしませんか」と案件を進める前に交渉ができるようになってくる。それがステップ2です。企画担当者の要望どおりにつくることが必ずしも正解ではなく、もっと良い方法でユーザーに価値を提供する方法があるのであれば、企画担当者に意見することも必要になります。
そして今求められているのがステップ3で、企画担当者からではなく自分起点で提案を行うことです。まだ課題を感じている部分ではありますが、例えば「現状のアプリだとユーザーにとってここが不便だと思うのでこうしたい」という目線での提案をしていくことができると思います。
今の私の視座だとまだサービス全体までは見渡せていませんが、少なくとも自分が担当しているアプリ領域に関しては、システムだけでなく企画も含め全てに責任を持つ必要があると考えています。
技術先行ではなく課題解決先行。
技術は課題解決のためのツールに過ぎない
カカクコムで働くことの魅力はなんですか
食べログも含め、会社全体として、生活を豊かにすることに特化したサービスを運営している点です。
私が入社した理由も、カカクコムのサービスを普段の生活で使っていて身近に感じたからでした。生活を豊かにするという考えは、入社後エンジニアとして働く上でいつも意識していることです。食べログの開発では、何の技術を使うかではなく何のためにやるのかを大切にしており、技術先行でなく課題解決先行で開発を進めることが多いです。技術的に面白いからやってみる、という理由だけで物事を判断するのは私自身あまり好きではなく、最先端技術を取り入れるために新たな企画を考えるのは本末転倒だと考えています。もちろん最先端技術を学んでいくことは大切ではありますが、それはあくまでもユーザーの課題を解決する上でツールとして必要になるからであり、最先端技術を取り入れれば良いという考えには基づいていません。
だからこそ、エンジニアでもユーザー本位という考え方は常に軸として持っている必要があり、ユーザーに価値を届けるためにカカクコムとして何ができるのかを日々考えながら仕事を進めています。
自分がどうなりたいかよりも、
ユーザーとチームに必要なことを考え続ける


今後チャレンジしたいことを教えてください
今後というより今も取り組んでいることですが、エンジニアから企画を提案する機会を増やしていくことです。
現状は企画担当者が考えた案件をベースに、ミーティングを重ねた上で開発を行っていますが、どうしても机上の空論になってしまい、実際につくってみたら使いづらいということが発生してしまうケースがあります。それであればエンジニアが簡単なプロトタイプをつくった上で、実際に動くものを触りながら企画やデザイナーと一緒にユーザーの目線に立って意見を出し、より良い機能開発を行っていきたいと考えています。
それより先のことは正直あまり考えていません。
凄いエンジニアになりたいとか、自分自身がどうなりたいかということにはあまり興味がなく、どうすればアプリを通じてユーザーに届ける価値を最大化できるか、どうすればもっと良いチームにしていけるか、そのために必要なことを日々考え続けていきたいです。
※記載内容は取材当時のものです。
ある一日のタイムスケジュール
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09:00出社 メールやチャット、その日のタスクを確認
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10:00チーム内のミーティング
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10:30企画やデザイナー・Webエンジニアとのミーティング
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11:00問い合わせ対応
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12:00チームメンバーのヘルプや相談
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14:00ランチ
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15:00コードレビュー
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16:00プロジェクトの進捗確認や案件相談
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18:00技術調査や採用面接など
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19:30退社