SEOコンサルタントからプロモーション担当への
キャリアチェンジ。2つの強みをもつマーケターに


転職先にカカクコムを選んだ理由を教えてください
新卒でインターネット広告代理店に入社し、SEO コンサルタントとしてクライアントの SEO 施策や広告運用を担当していたのですが、広く浅く関わっていくよりは、ひとつのサービスに深く関わりたいという気持ちが次第に高まってきました。
SEOコンサルタントとして働いていた当時から、カカクコムはSEOにも強く、魅力的なサービスを複数運営している企業だと捉えていたため、より自分自身のスキルを伸ばせるのではないかという気持ちで応募しました。実際に選考を受ける中で「経験やスキルを加味して、SEO担当ではなく広告を活用したプロモーションにチャレンジしてみないか」という打診が。前職でも広告運用に携わっていましたが、月に数十万程度の少額だったので、カカクコムで広告の経験を高められたら、SEOと広告の2つの強みをもつマーケターになれると思い、最終的にプロモーションの担当者として入社を決めました。部署内にはSEOのスペシャリストもいるので、そのそばで働くことでSEOの知見も高められるという期待もありました。
キャリアチェンジになりましたが、結果的にはそれで良かったと思っています。SEOも広告も集客の手段であることは同じですが、SEOは効果が現れるまでに時間を要し評価指標もオープンになっていないため、手探りで試行錯誤していくことに面白みがあります。それに対して広告はすぐに結果が現れ、施策の良し悪しがダイレクトに分かる部分が面白く、どちらかと言えば明確な答えを知りたいと考えている自分には合っていました。
運用はアウトソース。
社内では、戦略を考えることにフォーカスする
現在の業務を教えてください
カカクコムグループが運営するサイトを横断して支援するマーケティング本部の中で、広告を活用したプロモーションを行うチームに所属しています。個人では「価格.com」の自動車領域や「食べログ」、「求人ボックス」、グループ会社の一部のサービスを担当しているほか、現在はリーダーとして9名程度のサポートやチーム全体の業務管理も行っています。
カカクコムにはSEOのノウハウが蓄積されていて、自然検索による集客が強いのですが、一方で広告を活用して本格的にプロモーションを始めたのは割と最近です。そのため、サービスの企画担当者等と一緒に予算を決めるところから関わっています。目的に対してどのくらいの予算が必要なのかを相談をしながら決定できますし、どのような広告メニューを利用するかの検討や運用面の調整等も基本的には任されています。
現在はコンバージョンする一歩手前のユーザーへのアプローチを中心としたリスティング広告やディスプレイ広告を中心に行っているのですが、ここ数年で動画広告やテレビCMのような、サービス自体を知ってもらうための認知系広告も積極的に取り入れるようになりました。この分野に関しては、まだ知見が蓄積できてないため、サービスの担当者と二人三脚で取り組んでいます。
運用面については、代理店に委託をしています。社内にプロモーション専任者がいる場合、広告の運用まで内製で行うことが多いのですが、代理店へ委託する体制をとることで広告運用の作業に追われることなく、戦略を考えることにフォーカスできます。それに加え、代理店の担当者とのコミュニケーションを通じて広告のナレッジが溜まっていくので、恵まれた環境だと感じています。
トレンドの移り変わりをキャッチ。
新しい手法を取り入れ、プロモーションを最適化


カカクコムでの挑戦について教えてください
毎月何かしらの新しいチャレンジをしていますが、トップダウンではなく、メンバーからの発信で進めていくことが多いです。「新しい手法を取り入れながらプロモーションを最適化していく」という方針のもとに、チャレンジに対して寛容な風土がありますね。
インターネット広告の多くは入札形式になっていて、利用企業が増えるほど費用が高くなっていきます。そのため、既に知れ渡っている手法だけでなく、新しいものを他社に先駆けて利用していくことが重要です。
事例として、価格.comの中古車検索サービスで実施した話をしますと、中古車を検索するユーザーは、メーカー、車名、ボディタイプ、販売地域、年式等の細かく具体的なキーワードを入力することが多いのですが、広告を配信する側としては、多岐にわたるキーワードを網羅的に登録していくことが難しい。そのため各社が「中古車」「中古車比較」などの代表的なキーワードに入札することが一般的で、コストが高くなっていました。
その状況の中で、私たちは他社に先駆けてDSA(Dynamic Search Ads)という手法を導入しました。DSAとはWeb サイトの情報をもとに、ユーザーの検索キーワードに関連した広告を自動で作成し、配信をしてくれるもの。つまり細かいキーワードで検索したユーザーに対しても、網羅的に広告を配信できるということです。他社が入札していないキーワードに広告を配信できることでコストが安くなりましたし、検索キーワードが具体的なのでコンバージョンも良く、効果を出せた取り組みになりました。その後、他社も同様の手法を取り入れ始めており、今では効果が薄れてきているため、次の新しい手法を検討中です。
このようにマーケティングの領域は、手法やトレンドの移り変わりが早いため、常に情報を収集し、積極的に挑戦することが肝となります。新しいものにチャレンジするときは、上長から許可をもらうだけでなく、サービスの担当者から合意を得たり、効果がでるまで試行錯誤したりと大変な部分がありますが、会社の成長を継続させていくためには欠かせないことだと思っています。
サポートの範囲を広げて、より事業に貢献していきたい


今後のビジョンを教えてください
カカクコムグループの中でのプロモーションチームの立場を盤石にしていきたいと思っています。先にも触れた通り、プロモーションチームと言いつつ、認知系広告に関しては胸を張って「任せてください」と言える状況にはなっていません。これからチーム内で認知系広告の知見を蓄積していき、サポートの範囲を広げることで、より事業成長に貢献できるチームになっていきたいと思っています。
また個人としては、チームメンバーが楽しくかつ実力を発揮して働けるように、メンバーのために何ができるかを考えて動ける自分でありたいと思っています。
チームで働いている以上は、メンバー同士が協力し、得意不得意を補い合いながら連携していくことがあるべき姿だと考えています。そのために、自分がコミュケーションのハブになり、メンバー同士の結び付きを強化していく動きをしていますが、まだまだ十分とは言い切れません。自身のリーダーとしての力量を上げていきながら、今後もメンバーのために頑張りたいと思っています。
※記載内容は取材当時のものです。