最軽量の行く先は最適化Dyson Micro 1.5kg
ダイソンのコードレスクリーナー史上最軽量(2021年9月時点)の「Dyson Micro 1.5kg SV21 FF」は、決して重量だけが売りではない。使いやすさを第一義に設計されたコンパクトボディやボタンスイッチの導入などで、掃除する心まで軽くし、自分自身の生活をも最適化してくれるものだった。
1.5kgより軽い気持ち
暑い夏の午後。エアコンが効いたリビングに横になる。涼しい風が心地よく、眠りに落ちそうになった瞬間、ラグに落ちた食べかすと髪の毛を見つけて、一瞬で目がさえる。
いつもなら目を背け、「明日ロボット掃除機をかけるまで……」と見なかったことにするのだが、最強の相棒を手に入れている今の私は違う。ダイソン史上最軽量のコードレスクリーナー「Dyson Micro 1.5kg SV21 FF(以下Micro 1.5kg) 」を片手に、「ササっと吸っちゃいますか」と軽く腰を上げた。
「ダイソン史上最軽量」という言葉は、「Dyson Digital Slim Fluffy SV18 FF」の発売時にもよく聞き、私も使ったときに「ダイソンがこんなに軽いとは」と驚いたものだったが、その衝撃からわずか数か月後にさらに軽いMicro 1.5kgが登場。パイプも細く、本体やヘッドもさらにコンパクトにと、細かい間取りで暮らす日本人の生活に合わせた取り回しやすさを究極まで突き詰めており、起動するとさらに手と一体になって軽やかに滑る。

そんなに軽くして、吸引力やパワーは大丈夫? と誰しもが疑問に思うかもしれない。私もそう思った。しかし、ほかの機種との違いを調べるため、ダイソンWebサイトにある各モデルのスペック比較表を見たとき、「さすがやな」と1人にやけた。
注目すべき吸引力欄の表記は、Micro 1.5kgが「ダイソンの吸引力」、それ以外の強力な機種になるにつれ「ダイソンのパワフルな吸引力」「〇%パワフルな吸引力」と続く。そもそもの単位が「ダイソンの吸引力」って!そこにメーカーとしての自信がみなぎっていなければ、この表記を出せるはずもない。心配などいらなかったのだ。
その安定の「ダイソンの吸引力」で、私をリビングから起き上がらせたラグのゴミは一網打尽、持ったついでにと同じく見て見ぬふりしていた洗面所やベッドのほこりも瞬殺され、部屋も気分もキレイに変わる。5分もしないうちに私は安心して午睡の深淵(しんえん)へと落ちていった。
片付け下手を助けるボタンスイッチ
Micro 1.5kg は軽さを追求しただけではなく、従来トリガー式スイッチだったダイソンのコードレスクリーナーに初めてボタン式スイッチを採用したモデルでもある。
掃除中ずっと引き続けるトリガー式は、手が小さめな人や握力の弱い人には疲労の原因にもなる。だが、このボタン式なら掃除を続けながらも気軽に持ち手を変えられるし、高い場所や遠い場所を掃除する際に手もつらない。
我が家は片付け下手なうえに床置きの雑貨や楽器が多く、いざ掃除するときのハードルがすこぶる高い。ロボット掃除機も近づかない無法地帯はほこりがたまる一方だ。奥が深い雑貨ジャングルの中を、物を浮かしたりどかしたりしながら進むときは、両手の役割が目まぐるしく変わるので、持つ力や持つ場所さえもフレキシブルになるボタン式は不可欠で、腕への負担も少ない。
特にMicro 1.5kgの本体の軽さとの相乗効果で、卓上ツールやすき間ノズルなどを装着してハンディクリーナーとして使用するときは最強だ。
たとえば布団掃除でシーツがよれないよう手で押さえるとき、車の中でシート奥などに手を伸ばしてトリッキーな姿勢になるとき、背伸びしながらエアコンフィルターのほこりを取るときなど、まったく疲れない。体感的には粘着ローラーを使っているような身軽さだった。
ボタン式へのニーズは前からあったかもしれないが、Micro 1.5kgで実現したことの意味は、こうした一体感と使いやすさを総合的に考えられた結果なのだろうか。
この後発売された「Dyson Omni-glide Complete SV19 OF」や「Dyson V12 Detect Slim Fluffy SV20 FF」でもボタン式が採用されている。このことからも、ボタン式の便利さを実証したMicro 1.5kgの功績は大きい。
メインかサブかを決めるのは暮らし方
ダイソンのコードレスクリーナーのラインアップは多彩で、私だったらどれを選ぶだろう?そう考えたことは何度もあり、そして答えはライフスタイルとともに変化する。
以前は、週末に一気に掃除していた(ずぼらですみません、ほら、平日仕事だし……)ので吸引力もパワフルで運転時間長めの機種が欲しかった。いくら軽くても最長運転時間が約20分であるMicro 1.5kg は物足りなく感じたかもしれない。
でも今はコロナ禍でリモートワークとなり、ほぼ自宅で過ごすため、日々の細かなゴミが気になりだし、ストレスを減らすには都度掃除をしたくなる。すき間時間のスポット掃除ならせいぜい5〜10分で済むし、それが日々続けば週末のまとめ掃除自体がいらなくなるかもしれない。今日はトイレ、明日は階段とキッチン、と分けていけば、20分でも十分事足りるのだ。
また、ロボット掃除機があるとコードレスはサブと思いがちだが、在宅ベースの生活に変わると、仕事中は音が気になってロボットを動かせないので、むしろ日々のメインはコードレスであり、週末の外出時にロボットを動かす程度と、立場は逆転することも多い。
軽さと吸引力についてだが、これらがパワフルになるほど本体重量が上がって取り回しが苦しくなるのなら、むやみに強力な機種を買ってもオーバースペックに感じることもあるだろう。
ならば自分にあうコードレスクリーナーはどれか?
家の広さや家族構成、ペットの有無、体格などの違いでも、その答えは千差万別ではあるが、少なくともMicro 1.5kgは、その軽さと取り回しのよさで、掃除へのフットワークが私史上最軽量となり、今のライフスタイルにぴったりフィットした1台だった。
そして今日も今日とて、さわやかな空気と清潔なラグに身をゆだねて眠りにつくのであった。
文:のぽりん 写真:文田信基(fort)



