世界最賢のレーザー搭載Panasonic RULO MC-RSF1000
ロボット掃除機はもはや国家間の能比べ。アメリカのルンバにイギリスのダイソン、そして日本を代表するのがパナソニックの「ルーロ」だ。多くのメーカーが撤退・停滞する中で世界三強の一角であるルーロの最新機種MC-RSF1000は「レーザー間取り探知」を搭載し、ロボット掃除機に革新をもたらした。
これからは「当たる前」が当たり前に
これまでのロボット掃除機は、障害物に当たって初めて「障害」として認識する。言わば「スイカ割り」のように目隠しした状態で自分の周りを手探りしながら掃除しており、誰もがそれをロボット掃除機の「当たり前」だと思っていた。
しかし、新型ルーロMC-RSF1000は全方位レーザーによる間取り&障害物探知性能を搭載。半径8mの範囲を瞬時に把握し、映画で見かける船や飛行機などのレーダー画面のように、周りを「目で見て」掃除する。
だからドアが少し開いていれば、そのすき間から見える先にまだ部屋があることを理解し、間取りが思いのほか複雑な場合は、いくつかの領域に区切って効率的に掃除する。そのレーザー間取り認識は、驚くほど高精度。家の設計図にMC-RSF1000が認識したマップを重ねると、ピッタリ一致するのだ。ここまで正確だとちょっと怖いぐらい(笑い)。

さらにスイカ割り方式では、目の前の障害物が見えづらく、ゴミ箱を動かしたり、子供が作った積み木のお城を倒壊させたりしていた。でもMC-RSF1000は、あらかじめ部屋のどこに障害物があるかを知っているので、近くに寄ったらゆっくり慎重に走り、障害物を回避する。とにかくものにぶつからず、部屋のゴミ箱や洗濯物などの小物を動かさない。「当たり前」だった手探り方式を、「当たる前」に変えたのだ。
またMC-RSF1000のオンリーワン機能が「アクティブリフト」だ。ロボット掃除機は床にブラシを密着できるほど吸引力が増し部屋をキレイにできる。しかしその半面2cm程度の段差を越えるにも、腹面を段差に擦りながらようやく乗り越える。ロボット掃除機ユーザーには「あるある」だ。そして引っ掛かり、せっかく外出中に掃除させておきたかったのに帰ったら部屋の隅で立ち往生していたときの「がっかり感」が、ロボット掃除機の醍醐味だ(笑い)。

でもMC-RSF1000は段差を発見すると前足をヒョイッ! と上げて、2.5cmの段差を楽々、そしてスムーズに走り抜けていく。自分が乗り越えられる高さは専用の目で見分けるので、「がっかり感」がほとんどなくなった。
壁際ギリギリを走り、障害物の際のキワまでお掃除するのは従来どおり。コーナーを見つければ、頭を振りサイドブラシでゴミをかき出し、壁際はドアなどで5mmでも凹んだ構造があれば軌道修正して際まで寄って走る。しかし部屋の壁にはまったく当たらないほど、際のキワを走るのはルーロの十八番だ。
また高性能レーザーを搭載しているので、障害物の動きも調べ、それが人やペットなのか? それとも本当の障害物なのかも判断して賢く掃除する。
掃除を限りなく効率化して家事上手に
レーザーで素早く正確に間取りを認識する新型ルーロMC-RSF1000は、掃除が早い。リビングと廊下でつながる全20畳の掃除にかかったのは20分。一般的なロボット掃除機と違い、通り一遍に部屋を掃除するというわけではなく、汚れが多いところは何度も掃除し、コーナーや壁際はゆっくり、しっかり際にたまったゴミをかき出してくれる。
あらかじめ障害物を把握しているので、家具や障害物がない場所は速度を上げてスイスイ走り、障害物に近づくと前面と側面にある近距離用赤外線センサーで慎重に周りを見ながら掃除する。

「ロボット掃除機を使うときは、ある程度部屋を片付けないとダメ」という話をよく聞く。確かにこれまでのロボット掃除機はそうだった。さもなければゴミ箱はどこかに持って行かれ、取り込んだ洗濯物が廊下まで引きずられ、子供が作った積み木のお城は破壊される。これは従来機のバンバーセンサーで感知できない軽いものを動かしてしまう「あるある」で仕方のないことだったのだ。よくも悪くも仕様だ。
しかしMC-RSF1000は、遠距離からレーザーで障害物の位置を把握し、近くに寄ったら赤外線センサーで周りをよく確認してから掃除する。つまりバンパーに接触する前に赤外線センサーで障害物を捕らえるので、部屋にあるものをほとんど動かさない。つまりゴミ箱も洗濯物も元の位置、子供のお城も壊さない、それが早いけどていねいなMC-RSF1000の掃除。だからそれほど部屋を片付けなくても、家電製品のコード類だけを注意してやればいい。
また2.5cmまでの段差をスムーズに越えていくので、和室と洋室が混在する間取り、ふかふかのラグが敷いてあるお部屋などの掃除にもピッタリ。これまでのロボット掃除機では立ち往生して使えない! 引っ掛かって部屋全体を掃除できない! なんて場合にオススメだ。ただしペットのトイレは形状によってはちょうど乗り越えてしまう感じなので、トイレの買い換え、もしくはスマホでの進入禁止区域設定など対策を忘れずに!

もちろんスマホとの連携もOK。家の中からだけでなく出先からでも操作でき、部屋のどこを掃除したか? どこが汚れていたか? などのレポートもマップで教えてくれる。だから宅配の受け取り荷物が置いてあった場所や、子供がゲームで陣取っていたテレビの前が掃除できなかったなども、ひと目でチェック! 間取りのマップは正確なので、その部分をチョチョイ! とスティック掃除機をかけてしまえば、どんなにお掃除が苦手な人でも、最小限の手間でお掃除上手になれる!
未来に一番近いロボット掃除機
新型ルーロMC-RSF1000の正確な間取り&お掃除マップがもたらすのは、まるでハウスキーパーさんがいるような掃除だ。急な来客で急いで掃除したいときは、これまでの掃除履歴からゴミがたまりやすい場所だけをサッと掃除するという賢さ。
運転予約も曜日と時刻だけでなく、マップを使って月曜はリビングとキッチンだけ、水曜日は廊下や脱衣所と廊下もしっかりお掃除、金曜日はフロア全体を軽くお掃除といった具合に、複雑なパターンをスマホと指先ひとつで指定できる。もちろんペットの水飲み場やベビーベッドの回りなど、進入禁止区域も指先ひとつ。

出先から帰ってきて両手に荷物を抱えていたり、子供を抱っこしていたりする場合は「OTOMO」機能が超便利。MC-RSF1000の出っ張りを足でたたくと人についてくるので、掃除したいところで立ち止まれば、周囲を軽くお掃除してくれる。花粉やPM2.5が舞う季節に洗濯物を取り込むときなどにも大助かりだ。
細かなスケジュールの要望やていねいなお掃除、必要なときの立ち回りなど、できたらいいなをみんなかなえてくれる未来の掃除ロボット。それが新型ルーロMC-RSF1000だ。
文:藤山哲人 写真:文田信基(fort)