ドコモから格安SIM・格安スマホ乗り換えガイド
格安SIMはテレビCMなどでも話題となり、その名の通り価格の安さに注目が集まっています。ここでは、大手携帯キャリアの中から、ドコモのユーザーが格安SIMへ乗り換える際の手続きや注意点をご紹介します。
疑問が解消したら、あなたに合ったプランを見つけましょう
通信回線を自社で持たず、ドコモ、au、SoftBankなど大手携帯キャリアの回線を借りてサービスを提供する事業者であるMVNOの通信サービス・SIMプランのことを、毎月の利用料金の安さから「格安SIM」と呼んでいます。また「格安スマホ」とは、月額料金が抑えられる格安SIMを対応スマホに装着して使うサービスのことです。
利用料金が安いのは、自社で回線を持たないことで基地局の維持費や増強等のコストをカットできていることが大きな要因のひとつです。
格安SIMの安さは大きな魅力の1つですが、安さ以外の魅力もあります。逆にドコモなどの大手携帯キャリアの方が優れている点もあります。メリットとデメリットを把握し、自分にあったSIMを検討しましょう。
乗り換え時には下記の費用が必要になります。
電気通信事業法が改正された2019年10月以降は、2年間の定期契約ではないプランも選べるようになりました。また、2年定期契約中に解約した場合の違約金が1,100円と少額に変更されたため、以前よりも契約期間を気にすることなく乗り換えられるようになりました。
ただし、2019年9月30日以前から契約していたプランの場合、改正された電気通信事業法が適用されませんので、契約期間中に解約すると解約金10,450円がかかってしまいます。2019年9月30日以前のプランで契約している場合は乗り換えのタイミングに気をつけましょう。
なお、機種代金の分割払いが完了していない場合、残額の支払いが継続して発生しますのでご注意ください。
現在使用している電話番号を変えずに他社に乗り換えるMNPを利用する場合は、ドコモ(転出する会社)にMNP転出手数料を支払う必要があります。
2019年10月1日以降のドコモのプランでは、3,300円のMNP転出手数料が必要です。
乗り換え先のMVNOで新規SIM発行手数料や事務手数料などの初期費用が必要になります。MVNOごとに異なりますが、3,000円前後であることが多いです。
MVNOではキャリアメールが利用できないので、キャリアメールで登録しているサービスがある場合はGmailやYahooメールなどのフリーメールアドレスを取得して、登録し直す必要があります。キャリアメールでやりとりしている相手がいる場合なども他のメールアドレスやSNSを用意しなければ連絡ができなくなってしまうので注意が必要です。
あまりキャリアメールを使用していない場合でもメールアドレスが必要になる場面は意外と多いので、格安SIMに乗り換える場合はフリーメールアドレスを取得しておきましょう。
端末の支払いがまだ残っていたり、端末に特に不満が無いなど今の端末をそのまま利用する場合は、乗り換え先の格安SIMが今の端末で利用できるか確認しましょう。ドコモで購入した端末の場合、ドコモ回線の格安SIMはそのまま利用できる場合が多いですが、ドコモ以外の回線プランを利用したい場合はSIMロック解除が必要となります。
新しい端末に買い換える場合は、乗り換え先で格安SIMと端末をセットで購入するか、端末のみ別で購入することになります。別で購入する場合は好きな端末を自由に選べるメリットがあります。話題の最新機種など購入したい端末があれば、その端末で利用できる格安SIMを選ぶようにしましょう。
現在の電話番号をそのまま引き継いで乗り換える場合、MNPを利用することになり、そのためにはドコモで「MNP予約番号」を取得する必要があります。店頭の他、電話やWEBでも取得可能です。
ただし、MNP予約番号には最大15日間の有効期限があり、過ぎてしまうと再度取得しなければなりません。MNP予約番号の取得手続きは、格安SIMを申し込む直前に行うようにしましょう。
※MNP転出手数料は、回線切り替え設定を行った際に発生します。
ドコモの携帯電話からは局番なしの「151」(無料)、一般電話からは0120-800-000から取得できます。受付時間は9時から20時までとなっており、年中無休です。
My docomoの「契約内容・手続き」から取得できます。(パソコンやWi-Fi経由などドコモのケータイ回線以外からお手続きの場合、「dアカウント」が必要になります。)受付時間は9時から21時30分までとなっており、入力途中で時間が過ぎてしまうと無効となってしまうので注意しましょう。
お近くのドコモショップから取得できます。店舗で取得する際は来店予約をするほうが確実です。受付時間は各店舗によって異なります。
使用中のドコモ回線から格安SIMへ切り替える設定は、格安SIMが届いたあとに行います。回線切り替えの手順は、SIMカードに同封されている説明書に記載されていることが多いです。
一般的には、SIMカードが届いたら乗り換え先のコールセンターもしくはマイページから回線の切り替え手続きを依頼します。依頼後しばらくすると、利用していたスマホではドコモ回線を使った通話も通信もできなくなります。およそ30分〜2時間程度で、ドコモから格安SIMへの回線切り替えが完了します。回線が切り替わったSIMカードをスマホに差し込むと、格安SIMの回線で通話や通信が利用できるようになります。(切り替えが完了するまでの間、一時的に通話や通信が利用できなくなります。また、その時間は乗り換え先によって異なります。)
また、この切り替え手続きを行わなかった場合、SIMカードが届いてから数日経過すると自動的に回線が切り替わります。
※回線の切り替え手続きを行うと、ドコモの契約は自動的に解約になります。改めてドコモに解約手続きを行う必要はありません。
今の端末をそのまま使用する場合のおおよその流れは下記になります。
新しい端末に買い換える場合のおおよその流れは下記になります。
※端末を別で購入する場合は乗り換え先の動作確認端末情報を確認しましょう。
ドコモで購入した端末をそのまま使用する場合、SIMロック解除なしで利用できる可能性の高いドコモ回線の格安SIMから選ぶのが安心です。回線自体はドコモと同じなので通話・通信エリアもドコモと同様です。
他の回線を利用したい場合、SIMロック解除すれば利用できますが、端末によっては一部機能が利用できない可能性があります。
格安SIMの国内通話料金は、従量課金制で一般的に30秒あたり22円程度かかります。音声通話を頻繁に利用する場合、かけ放題や通話定額のオプションまたはプランがある格安SIMを検討するのが良いでしょう。
格安SIMをご利用になる場合、今までの携帯電話キャリアサービスと異なる部分があります。代表的なものをご紹介します。
ドコモのAndroidスマホをそのまま乗り換え先で使う場合、2016年以前に発売されたスマホの多くは基本的にはテザリングが利用できません。テザリングの利用が必須であれば、乗り換え先の格安SIMの対応端末一覧にて事前に確認しましょう。
格安SIMでもLINEを問題なく利用できますが、格安SIMでは携帯電話キャリアの年齢認証ができないため、LINEで友だちを追加する際にID検索ができません。ですが、格安SIMの中でも年齢認証が可能なLINEモバイルとY!mobileではID検索が可能です。
(Y!mobileにはドコモ回線プランはありません。)
ID検索ができない場合でもQRコードなどで友だち追加することが可能です。
GPSは現在位置を人工衛星経由で測位するシステムです。マップなどのアプリでは、GPSを利用して現在位置をもとにルート案内をします。
格安SIMでもGPSを使用できますが、iPhone以外のドコモのAndroidスマホで格安SIMを利用する場合、GPSの衛星情報を取得するために一度ドコモのサーバーに接続を試みる、という余分な接続を挟むことによって処理時間がかかり、多少の遅延が発生します。
ドコモと格安SIM・格安スマホは、それぞれの強みを活かしたサービスを展開しています。それぞれの良いところや苦手なところをしっかり把握したうえで乗り換えを検討しましょう。
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