【評価寸評】
パソコン関連カテゴリは、パソコン本体やパソコン周辺機器をはじめ、人気のポータブルオーディオプレーヤーなど、実にさまざまな製品が含まれているが、その中でもっともユーザー満足度が高かった製品として選ばれたのがパソコンの頭脳である「CPU」というのは、かなり意外な結果かもしれない。2007年のパソコン市場全体は、新OS「Windows Vista」の登場によってやや活気を取り戻した感があるが、大きなメジャーヒットとなった製品がなく、その一方で、新型のアップル「iMac」が好調な売れ行きを示すなど、これまでのパソコン市場にはない流れが起こった1年だった。そんなパソコン市場の好調を支え続けたのが、ほかならぬインテルの「Core2 Duo」であったという事実を考えれば、今回のアワード大賞の受賞は非常に意義深い。
インテルの「Core2 Duo」は、2つのCPUコアを1つのパッケージに搭載したデュアルコアプロセッサで、それまでのシングルコアプロセッサに比べて、同じ動作クロックでも格段の高パフォーマンスを発揮することで知られている。また、それまでのシングルコアプロセッサに比べて処理速度は非常に速くなっているにも関わらず、省電力で動作する設計となっており、動作時の発熱がかなり抑えられているのも特徴だ。このため、ノートPCにおいては、バッテリー持続時間の向上に寄与しているほか、CPUファンなどを小型化したり静音化したりすることが可能となったため、「静音PC」を求める自作PCファンにも高い支持を得た。
「E6750」は、65nmプロセスで製造される「Core2 Duo」のラインアップでは、上位から2番目の性能を持った製品であるが、価格的には3万円を下回る手ごろな値段で売られたこともあり、コストパフォーマンス的に非常に優れたCPUとして、多くの自作PCファンから人気を得た。ユーザーレビューの満足度では4.9という高いポイントをマークしており、どの評価項目もほぼ満点近い内容。もちろん、自作PCだけでなく、一般のパソコン製品の内部にも搭載されており、動作に高いスペックを要求するWindows Vista環境であっても、システム全体をかなり軽快に動作させられるCPUとしても認識されている。こうした「縁の下の力持ち」的な広範囲な活躍も、「Core2 Duo」がユーザーに大いに評価された理由の1つであると思われる。
Core2 Duoの詳しい解説はこちら
注:文中のレビュー評価は、2007年1年間での評価になります。

インテル株式会社
マーケティング本部
ダイレクト・マーケティング部
コンシューマ・プログラム・マネージャー
梶原 武志 氏
― まずは受賞おめでとうございます。PCパーツであるCPUが、こうしたアワードを受賞すること自体、非常に珍しいのではないかと思いますが、率直なご感想をお聞かせいただけますでしょうか。
まず、多くの皆さんに「Core2 Duo」を使っていただき、本当にありがとうございます。価格.comのクチコミ掲示板はよく見ていますが、CPUという難しい製品でありながら、かなりの数の書き込みがあることに、私自身も1ユーザーとして驚いています。実は「Core2 Duo」に関しては、一般の店舗でヒヤリングしても、非常に指名買いが多いということを聞いています。いわゆる自作PCファンの方がパーツとして購入するだけでなく、パソコンを購入される方も「Core2 Duoが搭載されたパソコン」ということで指名買いをしていくケースが多いと聞いています。こうした現象は私たちも初めてで、「Core2 Duo」という製品のブランディングが功を奏した結果と思っています。
― 「Core2 Duo」がここまで高く支持された理由はどこにあるとお考えでしょうか。
やはり「高性能」と「消費電力」という2点かと思います。高性能という面では、ちょうど昨年Windows Vistaが発売されましたが、発売当初「Vistaは動作が非常に重い」という声が多く聞かれました。当時の売れ筋パソコンは10万円を切る低価格のものが多く、そうなると、廉価版の「Celeron+512MBメモリ」というような組み合わせだったわけですが、こうした構成のパソコンでWindows Vistaを使ってみると、以前のWindows XPのときよりも動作が重くなってしまうケースも多々ありました。こうした中で、「Visitaを使うならCeleronではなくCore2 Duoだろう」というような流れが出てきたことで、「Core2 Duo」が注目されてきたように思います。また、HDや高画素デジカメ、動画投稿サイトなど、パソコンの使い方や求められることが進化したことも大きいかと思います。
― プロセッサ自体の設計も、以前の「Core」から大きく変わりましたよね?
そうです。実は「Core2 Duo」は、初代「Pentium」以来の大幅な設計変更ということもあり、インテルとしてもかなり力の入った製品です。それだけにプロモーションにもかなり力を入れてきました。たとえば「デュアルコア」という若干わかりにくい技術を説明するのに、さまざまなたとえ話を用いたりして訴求してきたのもよかったと思います。
― 斬新なテレビCMでも話題になりましたよね。これまでのインテルらしくないというか、非常に柔らかくておもしろいCMでした。いっぽうで、ここ数年はいわゆる「自作PC」のブームもかなり下火になっていたような部分があったと思いますが、この「Core2 Duo」で再加熱してきたような印象もありますね。
自作PC市場は昨年あたりから間違いなく拡大してますね。やはり「わかりやすさ」と「体感できる違い」というのが大きいと思います。以前の「Pentium 4」の時代は、動作周波数が少しばかり上がったからと言って、それがパソコンで体感できるほどの違いになっていたかというとそうではなかった。でもまったく新しい設計の「Core2 Duo」が登場したことで、ユーザーがパフォーマンスの違いを体感できるようになったわけです。それも、以前より低い消費電力で動作するわけですから、ユーザーにとってはその違いがわかりやすかったんでしょうね。

アワード受賞記念の楯をカカクコムより進呈させていただきました
― もう1つの特徴でもある「省電力設計」ですが、こちらも「静音PC」を求める自作ユーザーに人気を得た大きな理由かと思いますが。
やはり、モバイル向けCPUの技術をベースに新たに設計し直したというのが、インテルにとっても大きな転換点でしたね。それとこれはあまり知られていないことですが、インテルのモバイル向けCPUというのは、日本のユーザーの意見が大きく採り入れられているんです。やはり日本では、持ち運ぶタイプのモバイルノートが人気という文化がありますし、その一方で性能的にはデスクトップと同等なものを求める方が多い。高性能を維持したままモバイル向けの省電力CPUを作るのは非常に難しいわけですが、さまざまなメーカーさんと協力しながら、こうしたニーズに応えられる製品開発をずっと続けてきたわけです。こうした努力が、今の「Core2 Duo」につながっているんです。
― ある意味では、日本発のCPUというわけですね。最後に、ユーザーの皆さんにひと言メッセージをお願いします。
価格.comのクチコミ掲示板をはじめ、私たちのサイトなどにも、連日ユーザーの皆さんから非常に多くの声が寄せられています。こうした皆さんの声は私たちの新たな製品作りにも役立っていますし、よりわかりやすいメッセージ作りのためにも役立っています。そういった意味でも、多くのユーザーの方にご支持いただいたことは、非常にありがたいことだと思います。今後も「Core 2 Duo」をはじめ、さらなる性能を発揮する「Core 2 Quad」など、プロセッサーの性能と機能強化を行ってまいりますのでご期待ください。
- 自作が一番 さん
- 2007年11月27日
E6300からの乗り換えです。使用してから4ヶ月たちますが、同じC2Dでもこれほど違うのか!というくらいの体感差があります。...続きを読む
- Lux☆Impala さん
- 2007年10月6日
Athlon64 3500+からの乗り換えですが驚きました!今までモサモサしていた処理がサクサクしています。値段も安くて買ってよかったと思っています。
- ジャカジャカジャンケン さん
- 2007年11月11日
デジカメRAW現像を速くするため、Pentium4 2.8C GHZから移行しました。期待通り、処理時間が半分以下になりました。... 続きを読む