2009年5月より実施され、約1年が経過した「家電エコポイント制度」。制度の開始当初は、どれくらいの経済効果があるのか疑問視された部分もあったが、実際に始まってみると、液晶テレビなどの地上デジタル放送対応テレビを中心として、エコポイント特需ともいえるような状況が家電業界に訪れた。今回の調査結果でも、このことを裏付けるような興味深いデータが出ている。
まずエコポイントがどの程度購買に結びついたかという点だが、回答者全体の約半数がすでにエコポイント対象製品を購入しており、1/4程度の人が、今後購入予定と回答している。全体としては約8割にのぼる人が、エコポイント対象製品を購入・あるいは購入予定となっており、エコポイントに対する消費者の意識はかなり高いと見ていいだろう。なお、エコポイント対象製品を購入した人のうち、8割以上が地上デジタル放送対応テレビを購入している状況となった。
その人気の地上デジタル放送対応テレビに関してさらにくわしく見てみると、この4月からエコポイント対象製品が変更になったことによる「駆け込み需要」の影響がかなり大きかったことがわかる。通常は12月の年末期がもっとも家電製品の販売量が増える商戦期となるのだが、今年に関しては、その12月を上回るペースで3月に購入を行った人の割合が大きかった。これは、4月にエコポイント対象外となってしまう液晶テレビなどが、市場で安く売られたことが大きく影響しており、メーカーのシェアでも、市場シェアでは2位の東芝が1位のシャープに10ポイント以上の差をつけてトップになるなど、駆け込み需要による影響はさまざまな面で現れているといえる。なお、テレビ以外の、エアコン、洗濯機については、それほど多くの盛り上がりは見せていないが、メーカー別に見ると、「エコ」というキーワードでテレビCMを大量に投下していたパナソニックが好調だったといえる。
なお、エコポイント製品の購入にかけた金額の平均は130,195円。このレンジには、液晶テレビでいえば、人気の37V型や40V型、42V型といった製品が入ってくる。エアコンでも冷房性能で17畳程度の製品がこの金額レンジで購入でき、冷蔵庫もファミリータイプの500L前後の大容量モデルが購入可能だ。おおよそ10万円前後の予算で製品購入を検討した方が多く、獲得したエコポイントのポイント数の平均値は21,011点(21,011円相当)となった。還元率にすると約16%の還元率ということになる。
ちなみに、獲得したエコポイントの使い道は、「商品券・プリペイドカード・電子マネーとの交換」といった、換金に近いものが全体の9割を超えた。数多く用意されていたエコ関連商品・サービスの購入にはほぼ至っておらず、一度こうした商品券や電子マネーに交換したあと、日用品や衣料品、食料品、あるいはほかの家電製品を購入するのに使用されたケースが多いようである。
全体として総括すると、エコポイント制度自体は、この1年で家電業界には大きなプラス材料に働いたといえるだろう。特に、2011年に地上アナログ放送が終了するテレビ関連の買い替えには大きくプラスに働いており、家電業界にも一種の特需的な状況が訪れるなど、消費拡大と地上デジタル放送対応テレビへの移行には少なからず貢献したといえる。今後についても全体の1/4の人がエコポイントを利用したいと回答しており、少なくともエコポイント制度が終了する今年12月までは、消費者の製品購入の後押しになり続けることが予想される。
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- 調査対象:
- 価格.comID 登録ユーザー
- 調査方法:
- 価格.comサイトでのWebアンケート調査
- 回答者数:
- 8,452人
- 男女比率:
- 男86.6%:女13.4%
- 調査期間:
- 2010年4月8日〜2010年4月12日
- 調査実施機関:
- 株式会社カカクコム


