一番最近購入したカメラと購入時期:購買トレンドの主流はデジタル一眼レフカメラとミラーレス一眼カメラ。特にミラーレス一眼カメラは人気急上昇
もっとも最近購入したカメラ製品と、その購入時期を聞いた。購入したカメラの種別では、「コンパクトカメラ」が51.8%でもっとも多く、次いで「デジタル一眼レフカメラ」(20.9%)、「ミラーレス一眼カメラ」(10.7%)となっている。このあたりは、一般的なカメラの普及割合とそれほど変わらない。
ただし、最近購入した割合が高いのは、ここ1年以内で見ると、順番に「デジタル一眼レフカメラ」(49.4%)、「ミラーレス一眼カメラ」(42.4%)、「コンパクトデジタルカメラ」(37.8%)の順番になっている。さらに直近半年で見ると、1位は「ミラーレス一眼カメラ」(27.2%)で、次いで「デジタル一眼レフカメラ」(26.8%)、「コンパクトデジタルカメラ」(23.4%)となり、1位と2位が逆転している。3位の「コンパクトデジタルカメラ」は「1年〜1年半以内」という回答が49.5%と比較的多めで、それ以前の割合も多く、ここ最近に買われた割合は比較的少ない。
このことから、ここ1年ほどのデジタルカメラの購買トレンドとしては、コンパクトデジタルカメラよりも、むしろデジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラが主流となってきていることがわかる。なかでも、新ジャンルのミラーレス一眼カメラは、ここ半年ほどでかなり購買される割合が高まっていると言っていい。
【図7 一番最近購入したカメラと購入時期】

※携帯電話・スマートフォン・タブレット端末の搭載カメラを除きます
カメラの購入予定:約半数が「購入する予定はない」(50.1%)。購入検討者ではミラーレス一眼カメラの人気が台頭
今後、新たにカメラ製品を購入する予定はあるかという質問に対しては、約半数の50.1%の人が「購入する予定はない」と回答した。「購入する予定がある」とした人は13.1%、「検討中」が36.8%と、カメラ購入熱は以前ほど高いとは言えない状況にある。
なお、「購入の予定がある」「購入を検討中」と回答した人に、どんな種類のカメラを購入したいか聞いたところ、意見がほぼ3通りに分かれた。もっとも多かったのは「デジタル一眼レフカメラ」で37.3%、次いで「ミラーレス一眼カメラ」が30.6%、「コンパクトデジタルカメラ」が28.6%となっており、いずれも3割近い割合となっている。なかでも注目したいのは、ここ1〜2年で急速に発展・普及してきたミラーレス一眼カメラが、トップの「デジタル一眼レフカメラ」に迫る勢いで、次期購入予定カメラ2位の座についたこと。小型・軽量で起動性が高く、レンズ交換可能、画質的にもデジタル一眼レフカメラに匹敵するほどの性能を実現したミラーレス一眼カメラが急激に人気を高めてきたことが見て取れる。
【図8-1 今後の新たにカメラを購入するか】

※携帯電話・スマートフォン・タブレット端末の搭載カメラを除きます
【図8-2 どの種類のカメラを購入するか】

「カメラを新規に購入する予定はない」と回答した人に、その理由を聞いた。
もっとも多かった回答は、「今持っているカメラで満足している」というもので、過半数を超える54.7%の人がこのように回答した。デジタルカメラの画質や機能に関しては、すでにかなり高いレベルにまで進化が進んでおり、一般的な利用においては不都合がほぼないという状況まで来ている。そうした中で、新たなカメラを必要とするシーンは、以前に比べると格段に減ってきており、それが、この回答に表れているといえるだろう。
このほか、比較的多かった回答としては、「価格が高い」(11.7%)、「魅力的なカメラがない」(7.5%)、「価格が下がるのを待っている」(5.1%)などがあった。価格面に関しては、機能対比で見た場合、以前よりもかなり安くなっているのだが、ここ1〜2年のトレンドとして、デザインなどにも凝った本格派高級カメラが人気を呼んでいることから、こうした人気モデルの価格がもう少し下がるのを待っている人も一定数いるように思える。
【図8-3 新たにカメラを購入しない理由】

カメラ購入時に重視する点:「解像度の高さ」(8.2%)、「手ぶれ防止機能」(7.7%)。価格重視ではなく、しっかりとした基本性能を重視する傾向に
カメラ製品を購入する際に重視するポイントを複数回答で答えてもらった。回答が多かった順に並べると、「解像度の高さ」(8.2%)、「手ぶれ防止機能」(7.7%)、「オートフォーカス性能」(6.8%)、「価格」(6.8%)、「操作のしやすさ」(5.9%)、「軽量・コンパクトさ」(5.6%)、「高感度撮影性能」(5.4%)、「バッテリーの持ちのよさ」(5.3%)というような順番になった。
以前のデジタルカメラでは、「バッテリーの持ち」が大きな問題になっており、重視するポイントとしても上位に来ていたが、ここ数年の技術進歩によって、バッテリー問題は以前よりも気にされないようになっている。むしろ、カメラの撮影性能を左右する「解像度」「手ぶれ防止」「オートフォーカス」などといった部分を重視する人が増えてきており、同じくらいのサイズでも、より本格的な性能を持ったカメラを指向するユーザーの傾向が見て取れる。「価格」についても、こうした基本スペックよりは、重視されるポイントとしては後に来ていることから、「価格は多少高くとも、しっかりした基本性能を持ったカメラが欲しい」といった向きに、ユーザーの嗜好が変化してきていることがわかる。
【図9 カメラを購入する際に重視する点】

※携帯電話・スマートフォン・タブレット端末の搭載カメラを除きます
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- カメラ歴:「カメラ歴10年以上」71.2%。2年前の調査時(2012年3月)より増加。女性のカメラ所有率が上昇傾向
- 主に使用するカメラ:2年前と比べ、コンパクトデジタルカメラの利用者数が大幅に減少し(11.2ポイント減)、デジタル一眼レフや携帯・スマホ搭載カメラの利用者数が増加。使用の頻度ではミラーレス一眼がもっとも高い結果に
- サブカメラ:若年層は携帯電話・スマートフォン搭載カメラ、シニア層はコンパクトデジタルカメラを使う傾向。ミラーレス一眼の割合も上昇中
- 一番最近購入したカメラと購入時期:購買トレンドの主流はデジタル一眼レフカメラとミラーレス一眼カメラ。特にミラーレス一眼カメラは人気急上昇
- 写真の保存・共有方法:2年前と変わらず「自分のパソコン(に保存する)」(31.8%)がトップ。クラウドサービス関連では「Facebook」(8.3%)がトップも、全体的には少数にとどまる
- 総評
