タブレット端末の所有率:全体の46.6%が所有。去年調査時(46.9%)と比べ、ほぼ横ばい
パソコンの次は、タブレット端末の所有率を聞いた。本調査の全回答者におけるタブレット端末の所有率は46.6%とかなり高めに出た。ただし、今から約1年前の2013年8月に調査した結果でも、タブレット端末の所有率は46.9%となっていたので、1年前と比べてみると、ほぼ横ばいと言っていい結果だ。タブレット端末の普及も、ここへ来てやや踊り場にさしかかっていると見ていいのかもしれない。
年代別に見ると、20代がもっとも所有率が高く、20歳未満を除けば、高齢になるに従って所有率は徐々に下がっていく傾向にある。40代までは半数以上が所有しているのに対し、50代は半数を切る46.7%、60歳以上になると36.3%まで所有率が下がる。
【図8-1 タブレット端末の所有率】

【図8-2 タブレット端末の所有率(年代別)】

タブレット端末の購入時期:2年以内の購入が8割以上を占める
現在所有しているタブレット端末の購入時期を聞いた。複数台所有している人は、最初に買った端末の購入時期を答えてもらっている。
これによれば、もっとも多いのは「1年前」の34.0%。次いで、「半年以内」の26.5%、「2年前」の26.2%となる。比較的最近流行してきたデバイスだけに、3年以上前に購入した割合は低く、ほとんどの人が2年以内にタブレット端末を購入したということがわかる。
【図9 所有しているタブレット端末の購入時期】

所有しているタブレット端末のメーカー:「アップル」(36.6%)がトップも、去年調査時(46.1%)より9.5ポイントダウン。Android勢のトップは「ASUS」(12.5%)で「Google」(11.1%)を上回る
所有しているタブレット端末のメーカーを答えてもらった。複数台所有している場合は、もっとも直近で購入した端末について回答してもらっている。
圧倒的に多いのが、「iPad」を展開している「アップル」で、全体の約3分の1となる36.6%が、アップルの「iPad」を購入していることがわかった。その他のメーカーとはかなり差が開いており、メーカー単体で見るとアップルのひとり勝ちのようにも見えるが、その他のメーカー(主にAndroid勢)を足し上げると、これを上回る。ちなみに、今から約1年前の2013年8月に調査した結果では、アップルのシェアは46.1%だったので、9.5ポイントも下がったことになる。もはや、アップルのひとり勝ちという状況は過去のものとなりつつあることが見て取れる。
なお、Android勢(一部Windows含む)のメーカーで見ると、「ASUS」が12.5%で、11.1%の「Google」を抜き、トップとなっていることに注目したい。これまでAndroidタブレットを牽引してきたのは、Googleの「Nexus 7」だったが、最近ではASUSの「MeMO Pad」が、その価格の安さなどから人気となっており、一大勢力を築きつつある。約1年前の前回調査と比べると、3.9ポイントも上昇しており、大躍進を遂げている。
また、Windows勢では、「Surface」の「マイクロソフト」はまだわずか1.1%のシェアにしかすぎないが、「YOGA TABLET 8」が好調な「Lenovo」が4.3%で、前回調査から3.2ポイント上げているのがポイントだろう。
【図10 所有しているタブレット端末のメーカー】

タブレット端末のOS:トップは 「Android」(53.5%)。「iOS」(35.7%)のシェアダウン分をWindows勢(合計8.9%)が侵食
所有しているタブレット端末のOSを答えてもらった。複数台所有している場合は、もっとも直近で購入した端末について回答してもらっている。
こちらを見ると、すでにアップルの「iOS」を「Android」が逆転していることがわかる。「Android」は過半数となる53.5%のシェアを持っており、35.7%の「iOS」を17.8ポイントも上回った。ちなみに約1年前の両者のシェアは、「Android」54.6%、「iOS」41.2%だったので、Androidが伸ばしたと言うより、iOSのシェアが減ったと見たほうがいいだろう。この減ったシェアを食ってきているのが、Windows勢。合計で8.9%とまだまだシェアは小さい状況にあるが、今後伸びていく可能性が高く、今後とも注目したい。
【図11 所有しているタブレット端末のOS】

タブレット端末の利用頻度と目的:毎日利用(56.7%)含め、9割が週に一度は利用。パソコンに比べ、「動画鑑賞」「ゲーム」「電子書籍を読む」などのエンターテインメント用途の利用が多い傾向
タブレット端末をお持ちの方に、どの程度の頻度で利用しているかを聞いた。もっとも多かったのは「毎日」で半数を超える56.7%がこれに該当する。パソコンに比べると利用頻度は低めだが、半数以上の人は毎日タブレット端末を何かしらの形で使っているという結果になった。その他、「週に数度」利用するという人が、全体の約3分の1となる33.4%を占め、ほぼ9割の人が週に一度は、タブレット端末を利用すると回答している。
【図12 所有しているタブレット端末を利用する頻度】

タブレット端末を所有している人に、タブレット端末の利用用途と、1日のうちにかける利用時間を聞いた。全体の傾向は、パソコンの場合と似ており、やはりトップは「ウェブサイト閲覧」で94.4%となった。ただし、利用時間はパソコンより短めで、ほとんどの人が1時間以内の利用にとどまっている。じっくり見るというよりは、気になった調べ物だけをサッと行うというイメージかもしれない。そのほかの用途でも、利用時間自体は、パソコンに比べてかなり短めに出ている。
次に多かったのは「メール」(71.0%)、「動画鑑賞」(67.9%)で、ここでも「動画鑑賞」の割合が高いのが印象的だ。また、パソコンで比較的高かった「資料・文書の作成」や「ネットショッピング」での利用割合は低く、「動画鑑賞」や「ゲーム」(48.9%)、「電子書籍を読む」(51.7%)が高くなっている。やはり、現状では、エンターテインメント用途に使われる傾向が高いといえそうだ。
【図13 1日のタブレット端末平均使用時間 用途別】

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- パソコンの所有率: 「持っている」96.1%。全世代で100%に近い所有率
- パソコンの利用頻度と目的:全体の83.4%が毎日利用。「ウェブサイト閲覧」(98.7%)、「メール」(95.5%)、「ネットショッピング」(93.8%)が利用用途のトップ3
- タブレット端末の所有率:全体の46.6%が所有。去年調査時(46.9%)と比べ、ほぼ横ばい
- タブレット端末の利用頻度と目的:毎日利用(56.7%)含め、9割が週に一度は利用。パソコンに比べ、「動画鑑賞」「ゲーム」「電子書籍を読む」などのエンターテインメント用途の利用が多い傾向
- スマートフォンの所有率:全体の56.0%が所有。20代未満76.7%、60代以上31.8%と、世代間の格差が鮮明に
- 総評
