テンバガー(10倍株)銘柄の見つけ方とは?

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2017年1月24日掲載

株で儲ける投資法

テンバガー(10倍株)銘柄の見つけ方とは?

株式投資の醍醐味は、何といってもキャピタルゲインでしょう。自信を持って買った銘柄の株価が何倍にもなれば、これほどうれしいことはありません。実際、株式市場でこうした株はたくさんありますが、銘柄選びの初心者にとって、見つけにくいことも確かです。
ここでは、過去に株価が何倍にもなった銘柄を紹介するとともに、10倍にまで値上がりする「テンバガー」の候補になりそうな銘柄の見つけ方や特徴などについて解説します。

テンバガー候補になりそうな銘柄の見つけ方

株価が10倍以上になったテンバガー(10倍株)の銘柄をチェックしていくと、いくつか共通の特徴があります。「企業規模が小さいこと」、「投資家の関心が高まりやすいテーマがあること」、「業績が大きく伸びる可能性があること」の3点です。この3点の特徴を備えた銘柄を探していけば、テンバガー候補の銘柄を見つけやすくなります。

特徴1:企業規模が小さい

まず企業規模ですが、一般的には、株価と発行済み株式数をかけた「時価総額」で判断します。時価総額が小さい銘柄を「小型株」と呼ぶこともあります。おおむね、時価総額が1500億円以内であれば、小型株になります。

小型株は、もともと売買できる株数が少ないことが多いです。株数が少なければ、何か明るいニュースが伝わった場合、株の争奪戦になります。株が瞬く間に「レアもの」になるため、株価もあっという間に10倍、20倍とふくれあがります。

特徴2:テーマ性がある

テーマ性もテンバガー銘柄の重要な手掛かりです。トレンドに乗った事業を営んでいる場合はニュースで話題になったり、利用客が急激に増えたりして業績が大きく伸びる可能性があります。投資家の関心も集めやすく、一躍、人気銘柄になりやすいです。

その時々によって、テーマは変わります。訪日外国人旅行客が増えたときは「インバウンド」というキーワードで『ドンキホーテホールディングス(証券コード:7532)』などの株価が大きく上がりました。
毎年発表される「ノーベル賞」のニュースをきっかけに、研究テーマに合致したバイオベンチャー株が買われることもあります。2016年に入り、金融とIT(情報技術)を融合したビジネスを展開する「フィンテック関連」が話題になることも増えています。

特徴3:業績が大きく伸びる期待が持てる

いくら話題性があっても、それがまったく業績に影響がなさそうであれば、株価は上がりません。業績が大きく伸びるという期待が持てることも、テンバガーの条件です。

たとえば、スマートフォンアプリを運営する『ミクシィ(2121)』は、スマホ向けゲーム「モンスターストライク」の大ヒットで、2014年度の売上高が前年度と比べ10倍近く増え、本業での稼ぎを示す営業利益は110倍になりました。
2013年10月にゲームをリリースしたときの株価は200円台でしたが、2014年11月には7,000円近くまで値上がりしました(株式分割考慮ベース)。

テンバガー銘柄は、日々の生活ですでに触れていたり、簡単に情報が手に入ったりすることが多いです。普段から高くアンテナを張ってニュースや話題ものなど、さまざまな情報に触れることで「ヒットしそう」「ブームになりそう」といった感触を得ることができるでしょう。

そうしたテーマ性をもとに、話題になり、業績の大きな伸びも期待できそうな小型株をじっくりと探していくことで、テンバガー銘柄はきっと見つけられるはずです。

テンバガーは“逆テンバガー”にもなりやすい

丹念に調べ、投資した銘柄がテンバガーを達成した場合、困るのは売却のタイミングでしょう。「もっと値上がりするかも」と、売却を先延ばししてしまうと、思わぬヤケドを負う可能性があり、注意が必要です。

まずは、下の株価チャートを見てください。

ラオックスの株価(月末終値、株式分割考慮後)

図:ラオックスの株価(月末終値、株式分割考慮後)

このチャートは、ドンキホーテホールディングスと同じようにインバウンドで盛り上がった『ラオックス(8202)』の株価の動きを示したものです(各月末の終値、株式併合考慮ベース)。株価は2015年夏をピークに急速に値下がりし、今では700〜800円と、ピーク時から8割以上も値下がりし、「逆テンバガー」となってしまいました。

テンバガーを達成するような銘柄は、そもそも時価総額が小さいため、売買の中心は大きな資金を動かす機関投資家でなく個人です。特に、業績をあまり考慮せず、値動きだけで株を売買する投資家も多いです。

買うための話題が次々に出てくれば、息の長い株価上昇が期待できるでしょう。しかし、投資家の関心がほかのテーマに移ったり、業績の伸びがそれ以上見込めなかったりすると、一気に人気がなくなり、株価は急降下します。ラオックスの2016年度の業績は2015年度の好況から一転し、大幅な悪化が見込まれています。

せっかく見つけた有望株だけに、「持っていればまだ値上がりするかも」と考えてしまう投資家は多いでしょう。しかし、損を抱えてしまっては、元も子もありません。「株価の勢いが弱くなっているな」「業績は今年がピークかも」と感じたら、売ってしまい、もうかったお金で次のテンバガーを探すことが大切です。

株式投資の醍醐味“テンバガー”の銘柄例

「アベノミクス効果」も手伝ってか、テンバガー(10倍株)は、実はたくさんあります。2017年1月までの5年間で、株価が10倍以上になった銘柄を、いくつか紹介しましょう(いずれも、株式分割などを考慮した株価をもとに計算)。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)

テレビ広告などでもおなじみのスマホ向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」を運営する会社です。5年前の2012年1月末時点の株価は17円ほどですが、2013年5月には1,633円と、およそ100倍になりました。

2012年に配信を開始した「パズル&ドラゴンズ」のダウンロード数がわずか2年半程度で3,000万に達する大ヒットを記録。課金売り上げで業績が急拡大したため、投資マネーが押し寄せ、株価は大きく値上がりしました。

ユーグレナ(2931)

ユーグレナは、動物と植物の特徴を合わせ持つ小さな藻の一種「ミドリムシ」を使った健康食品などを手掛けています。2012年12月に新規株式公開(IPO)した新しい企業です。新規上場したときの初値は156円で、半年後の13年5月には一時、約20倍となる3,302円まで値上がりしました(いずれも株式分割考慮後)。

株価が大きく値上がりしたのは、中長期的なテーマ性です。ミドリムシを使った航空機向け燃料を2020年に実用化するとの方針を打ち出し「開発に成功すればたくさんの需要が生まれ、業績が大きく伸びる」との期待感が高まりました。上場当初から本業で収益を得ている黒字企業だったことも、支えになりました。

さくらインターネット(3778)

レンタルサーバーやクラウドサービスなど、さまざまなネット事業を展開する企業です。2015年11月まで200〜300円で推移していた株価が、12月に入り急騰。翌年1月には一時2,110円まで値上がりしました。

きっかけは、2015年12月のプレスリリースです。自社のクラウドサービス上で「ブロックチェーン」が実証実験できる環境を、無償提供すると発表しました。金融とITを組み合わせた「フィンテック」が盛り上がる中、関連する銘柄の1つと位置づけられて、人気が集まりました。

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まとめ

テンバガー銘柄におおむね共通するのは、「時価総額が小さいこと」、「テーマ性があること」、「業績が大きく伸びそうなこと」の3点です。
こうした特徴を持つ銘柄を探していけば、テンバガー候補を見つけられるでしょう。

人気が出そうなゲーム、お店、商品など生活に身近な話題で株価が大きく上昇する例も多いので、日頃からアンテナを高く張り、たくさんの情報に触れることが大切です。

また、テンバガー銘柄は、いったんブームが去ると大きく値下がりするリスクもあります。せっかくのもうけが目減りしないよう、売るタイミングもしっかり見極めましょう。

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