チーズは刺激物と相性がいい

イタリア料理研究科で調味料の“ちょい足し”にも詳しい青木敦子さん
おつまみをそのままいただくのもいいが、さらにひと手間かけると格段に楽しくおいしくなる方法がある。。『調味料ってすごい!』(扶桑社)などの著書もあるイタリア料理研究家・青木敦子さんに、あまり手間をかけずに、おいしく話題づくりもできる方法を聞いてみた。
例えば、チーズをちょっとアレンジするには、どうすればいいのだろう。
「チーズは刺激物とすごく相性がいいので、コショウやネギととってもよくあいます。万能ネギを刻んでチーズにまぜて、ちょっとお醤油をたらすとおつまみにいいですよ」。
チーズとネギとお醤油。これは評判を呼びそうだ。他にあいそうな調味料はないだろうか。
「ゆずコショウをチーズにかけると、からみが加わってとてもおいしいんです」と青木さん。「ゆずコショウは万能で、チーズ以外にもさまざまな料理にあわせられますよ。火を通すと香りがとんでしまうので、料理の仕上げにさっとかけるのがお勧めです。私はお味噌汁にゆずコショウをかけるのが好きなんです」。
お味噌汁にゆずコショウとは驚いた。いろいろなお惣菜を買ってきて、どれがゆずコショウに合うか食べ比べると面白そう。
油は実は健康にいい
調味料の使い方について、もっと聞いてみよう。
「ホームパーティなら薬味やトッピングを小皿にたくさん用意して、小さいお豆腐やサラダに自由につけて食べてもらうといいですね。いまはいろいろな塩が出ているので、塩だけでも食べ比べを楽しめます。梅塩のように酸味があるものや抹茶塩のようにあとから苦みがくるものは、脂っこいものでも、あっさり感じさせてくれます」。
さらに青木さんがおすすめするのは、オリーブオイルなどの油だそうだ。
「チーズとかお豆腐、サラダなどにオリーブオイルをちょっとひとふりしただけでも、フルーティさが生まれます。カボチャの煮付けにオリーブオイルをかけると、サラダ感覚で食べられます」。
カボチャの煮付けにオリーブオイルとは、考えたこともなかった。でも、メタボが気になるこの頃、油をそんなに食べて大丈夫?
「油は悪い物だと思われがちですが、動物性の脂と違って、オリーブオイルにはポリフェノールが多く含まれていて、善玉コレステロール値を上げるはたらきがあります。β-カロテンのように油と一緒にとらないと吸収されにくい栄養素もあるので、摂りすぎさえしなければ、健康にもいいんです。ただ、例えばオリーブオイルならエキストラバージンなど、いいものを使ってください。油は酸化が進むとよくないので、熱や光にあてないようにして早めに使い切るのも大切です」。
そうえいば、先の第一生命経済研究所とインフォキューの調査では、「健康や体調の話」も人気の話題の1つだった。油が実は身体にいいという話は、意外にうけるかも。オリーブオイル以外には、どんな油があるのだろう。