麺の刷新で売り上げアップ、「ちゃんぽん」も定番化した「明星 チャルメラ」

即席袋麺の「醤油味」カテゴリーで現在シェアナンバーワンは「明星 チャルメラ」シリーズ。しかしやはりフレーバーの定番化による市場の停滞に危機感を持ち、変化が必要だと感じていた。そこで2009年からプロジェクトをスタートさせてマーケティングリサーチを重ね、2010年の発売45周年を機に看板ブランド「チャルメラ」シリーズの全面的なリニューアルを実施。これまで“万人が食べやすい麺”という考えでどのフレーバーも同じ麺を使っていたが、消費者の要望を受け、それぞれのフレーバーに合った麺に変えた。結果、「明星 チャルメラ みそラーメン」「明星チャルメラ しょうゆラーメン」が120%、「明星チャルメラ とんこつラーメン」が130%と、売り上げを伸ばした。

そして翌2011年9月1日、発売45周年記念の新商品として発売したのが、「明星 チャルメラ ちゃんぽん」。製品開発にあたり最大の難関だったのはやはり、「煮込んでも崩れない、コシが強いストレート太麺」の開発だった。「本場の麺と遜色のないものでなければ商品化する意味がない」(同社)と考え、麺を作るノウハウや設備を完成させるのに3年をかけた。当初は期間限定販売の予定で、パッケージにも「今しか食べられない味」と書いていたが、市場の反応の良さから発売直後に定番商品としてラインアップすることが決定している。

今、即席袋麺が注目されている背景については、「震災以降、家族の絆が見直されている。即席袋麺は、主婦が家族に作ってあげるイメージが強く、家族の好みのブランドが次世代にも継承されやすい。こうした家族とかかわりの深い袋麺の特性から、今、その魅力が再評価されているのでは」(明星食品)。

明星 チャルメラ ちゃんぽん 5食パック」(97g×5、希望小売価格525円)。ちゃんぽんらしいふくらみのあるストレート麺。数種類のホタテエキスをブレンドし、複合的な旨みを出しているのが最大の特徴。「チャルメラ」のアイデンティティであるホタテエキスのうまみがちゃんぽんにも継承されているという
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