パソコンパーツ部門

今年もパソコンパーツ部門の大賞に選出されたのは、AMDの「Ryzen」シリーズだった。これで2000年から6年連続の大賞受賞となり、同シリーズの人気の高さはすでに盤石のものと言えそうだ。
「Ryzen」シリーズの特徴は、安定した処理速度と発熱の少なさ。また、基本的にグラフィック機能を内蔵しており、その性能も比較的高いため、別途グラフィックボードを用意しなくとも、そこそこ快適に動くパソコンが組めてしまうという意味では、コスパも高い。今回大賞を受賞した「Ryzen 7 9800X3D」は、型番末尾に「X3D」とつけられた、主にゲーミング向けのプロセッサーだ。特徴は「第2世代 AMD 3D V-Cache テクノロジ」と呼ばれるキャッシュメモリーを搭載し、処理速度が高速なこと。プロセッサー自体は8コア16スレッドで動作し、基本クロックは4.7GHzだが、オーバークロック耐性が高く、最大ブーストクロックは5.2GHzにもなる。これだけの高性能でありながら、TDPは120Wに抑えられており、発熱が比較的少なく動作も安定しているのだから、文句のつけようがない。しかも、今夏以降は最安価格が7万円以下に下がっており、ゲーミング向けの高性能プロセッサーとしては格安だ。高い処理性能と安定性、そして価格の安さと、3拍子そろった本機が大賞に選出されたのに異論を挟む余地は全くないだろう。