昨年2009年4月より開始された「家電エコポイント制度」。当初は1年間の時限的措置であったのが、特に地上デジタル放送対応テレビへの買い替え促進効果が高かったこともあって、今年2010年12月31日まで期間延長され、さらに来年の2011年3月31日まで延長されることとなった。その結果、まるまる2年間実施されるという息の長い制度になったわけだが、先日の10月8日に発表された家電エコポイント制度の一部見直しによって、今年2010年12月1日からは、付与されるエコポイントが半減することになり、現在、その半減前の駆け込み需要が発生している。そんな中、一般消費者はどのように反応しているのかを知るため今回の調査を行った。
まず、これまでの家電エコポイント制度の利用状況であるが、実に6割以上の人がすでにこの制度を利用した製品購入を行った経験があるということで、家電エコポイントが市場に与えた影響はかなり大きいといえる。さらに、家電エコポイント制度が終了する2011年3月までにエコポイントを利用した製品購入を行う予定がある人も4割程度おり、今後数ヶ月においても、エコポイントを有効活用したいという人はかなりいることがわかる。
また、現在起こっているエコポイント変更前の「駆け込み需要」についてであるが、今回の調査でも、製品購入予定の人の約半数が11月末までに製品の購入を検討していることがわかった。今回発表されたエコポイント半減の影響はかなり大きく、年末の12月に購入予定だった人の多くが、11月に時期を繰り上げて購入することが予想される。逆に、今年12月に購入するという人の割合は極端に少なく、本来であれば年末商戦真っ只中の12月の需要を先食いしている状況と言える。
なお、家電エコポイント制度の対象製品としては、相変わらず地上デジタル放送対応テレビの購入割合が8割を超えており、高い人気をキープしているが、その購入動機は、以前よりだいぶ変わってきている。来年2011年の7月に迫ったアナログ地上波停止を見据えて、家で主に見ているテレビをアナログからデジタルへと買い替えるという人の割合は約3分の1程度。そのほかの人は、リビング以外の部屋などで使っているサブ用途のアナログテレビの買い替えであったり、すでに1台目の地上デジタル放送対応テレビを持っている人の買い替えであったり、地上デジタル放送対応テレビの買い増しであったりと、2台目以降の購入を考えているということがわかる。今すぐ買わないと困るというわけではないが、どうせ買うのであれば、エコポイントが満額もらえる今のうちに購入しておこう、という消費者もかなり多くなってきている。
また、今回発表された家電エコポイント制度の変更についての認知度はかなり高いが、その内容についてきちんと理解しているのは半数以下で、残る半数以上の人は、制度変更の詳細までをきちんと理解していない様子もうかがえた。実際には、今年の12月以降もエコポイント制度はまだ来年の3月まで続くのだが、そのあたりのことを一般消費者がきちんと理解しているかどうかはかなり疑問だ。今盛り上がっている駆け込み需要の裏にも、こうした制度変更に関するきちんとした理解不足がある程度影響しているものと思われる。
いずれにしても、今回の家電エコポイント制度の一部変更が引き金で、地上デジタル放送対応テレビを中心とした駆け込み需要が非常に高まっていることが裏付けられた結果となった。11月いっぱいはこの盛り上がりが続くだろうが、その分、エコポイントが半減する12月以降については消費者の行動はかなり鈍ることが予想される。家電業界にとっては現状、頼みの綱ともいえるエコポイント制度であるが、この制度が消費者に与える影響は非常に大きいだけに、今後、家電エコポイント制度が終了する来年3月には、今と同様かそれ以上の駆け込み需要と混乱が起こることも予想される。家電業界の側も生産量のコントロールなど、難しい舵取りを迫られそうだ。
![]()
- 調査対象:
- 価格.comID 登録ユーザー
- 調査方法:
- 価格.comサイトでのWebアンケート調査
- 回答者数:
- 7,600人
- 男女比率:
- 男87.6%:女12.4%
- 調査期間:
- 2010年10月19日〜2010年10月25日
- 調査実施機関:
- 株式会社カカクコム


