
ボーナス一括払いの利用状況:8割以上が利用せず。昨年とほぼ変わらず
この冬のボーナスで、クレジットカードなどの「ボーナス一括払い」を利用しているかどうかを聞いた。結果としては16.9%の人が「ボーナス一括払い」を使っており、昨年比では0.5ポイントマイナスとほぼ同水準という結果だった。
【図5 ボーナス一括払い利用率】

ボーナスの使い道と平均消費金額:「商品・サービスの購入」は、6.5ポイントの大幅減と冬のボーナス商戦に暗い影。一方で、金融商品の新規購入意向が増加
この冬支給予定のボーナスの大まかな使い道を聞いた。なお、今回の調査から新たに「引越し」と「新しくローンを組む」という項目を付け加えている。
まず、割合ごとに見ていくと、いつもながら「貯金」が68.3%ともっとも多く、次いで「商品・サービスの購入」(64.5%)となっている。ただし、昨年結果と比べると、「貯金」の割合は2.5ポイント減少し、「商品・サービスの購入」の割合は6.5ポイント減少するなど、いずれも割合自体は減っている。特に「商品・サービスの購入」の落ち込みが激しく、この冬のボーナス商戦の盛り上がりに暗い影を落としている。
次に、金額ベースで見てみると、もっとも多かったのは、新項目の「新しくローンを組む」で207,273円となった。ローンにもさまざまあるが、下記の設問結果を見てもわかるように、その大半は、住宅や車など、比較的高額な商品を購入するための頭金としての利用だ。消費税の税率アップ問題が話題となっているが、それを見越して、高額な商品を今購入しておこうという消費者マインドが現れた結果かもしれない。
その他、金額ベースで多いのは、「貯金」の204,258円や、「既存ローンの返済」の191,173円、「金融商品の購入など」の176,545円、「旅行・外出をする(海外)」の165,946円など。いずれの項目も、昨年調査よりも金額が増加傾向にあり、特に「金融商品の購入など」は昨年の149,957円よりも26,588円も増加している。上の設問で見たように、ボーナスのうち自由に使える金額が若干増えたことで、株式や外貨預金などの金融商品に投資する額が増えているとも言えそうだ。
なお、冬のボーナス商戦に影響を与える「商品・サービスの購入」については、金額ベースで71,625円と、昨年の73,872円から比べても微減している。自由に使える金額は増加しても、一般商材の買い物にかけるお金はなかなか増えていないという現状が垣間見える結果だ。
【図6-1 ボーナス消費平均金額(複数回答可)】
ボーナスの消費目的 | この目的にお金を使う人の 平均消費金額(円) |
この目的にお金を 使う人の割合(%) |
---|---|---|
貯金 | 204,258円 | 68.3% |
商品・サービスを購入する | 71,625円 | 64.5% |
既存ローンの返済 | 191,173円 | 35.9% |
旅行・外出をする(国内) | 60,484円 | 33.4% |
子供の教育費 | 142,367円 | 30.0% |
金融商品(投資信託、株式等) の購入・外貨預金など |
176,545円 | 10.4% |
旅行・外出をする(海外) | 165,946円 | 7.0% |
金融商品(投資信託、株式等) の補填 |
129,455円 | 6.4% |
引越し※ | 123,393円 | 3.6% |
新しくローンを組む※ | 207,273円 | 2.8% |
その他 | 104,041円 | 28.5% |
※ 今回の調査から新たに加えた項目
・「引越し」 ‐新規追加
・「新しくローンを組む」 ‐新規追加
※平均消費金額は、「お金を使う予定はない」と答えた回答者数を除いて算出しています。
【図6-2 ボーナス消費平均金額の昨年度比較】
ボーナスの消費目的 | 調査時期 | この目的にお金を使う人の 平均消費金額(円) |
この目的にお金を 使う人の割合(%) |
---|---|---|---|
ローン返済 | 2014年冬 | 191,173円 | 35.9% |
2013年冬 | 187,562円 | 43.3% | |
貯金 | 2014年冬 | 204,258円 | 68.3% |
2013年冬 | 184,706円 | 70.8% | |
旅行・外出をする(海外) | 2014年冬 | 165,946円 | 7.0% |
2013年冬 | 156,949円 | 7.7% | |
金融商品(投資信託、株式等)の購入・外貨預金など | 2014年冬 | 176,545円 | 10.4% |
2013年冬 | 149,957円 | 10.3% | |
子供の教育費 | 2014年冬 | 142,367円 | 30.0% |
2013年冬 | 131,229円 | 31.0% | |
金融商品(投資信託、株式等)の補填 | 2014年冬 | 129,455円 | 6.4% |
2013年冬 | 85,507円 | 6.5% | |
商品・サービスを購入する | 2014年冬 | 71,625円 | 64.5% |
2013年冬 | 73,872円 | 71.0% | |
旅行・外出をする(国内) | 2014年冬 | 60,484円 | 33.4% |
2013年冬 | 59,401円 | 36.0% | |
その他 | 2014年冬 | 104,041円 | 28.5% |
2013年冬 | 98,874円 | 34.1% |
※平均消費金額は、「お金を使う予定はない」と答えた回答者数を除いて算出しています。
なお、上の設問に関連して、新しく組むローンの種類を聞いた。やはり多かったのは「自動車」(42.9%)と「住宅」(39.3%)で、この2つで全体の3分の2程度を占める結果となった。
【図7 新しく組むローンの種類(複数回答可)】
