
価格.comリサーチ第52回のテーマは、夏のボーナスについて。今年の支給額はいくらですか?また、何に使われますか?皆様のご予定をお伺いしました。
(回答者:価格.comID登録ユーザー 8,709人)
夏のボーナス推定支給額:平均54.2万円で3年ぶりに上昇。震災の影響は、冬季賞与へ持ち越し見込み。
今年2011年の夏のボーナスの推定支給額をうかがった。全体平均では54.2万円の支給予想となっており、昨年2010年の夏のボーナスの推定支給額52.5万円を3.2%程度上回るという形となった。2008年以降、横ばいもしくはやや減少傾向にあった夏のボーナス支給額であるが、3年ぶりに昨年対比で上昇に転じた。
ただし、今夏のボーナスに関しては、昨年2010年10月〜2011年3月までの業績が反映されたものなので、今年3月に発生した東日本大震災の影響は、ここには基本的に反映されていない。そのため、今夏のボーナスに関して言えば、全体的に上昇に転じた業種が多くなっているが、この冬のボーナスに関しては、震災の影響が色濃く出ることが予想されるため、この結果を見て「景気が底を打った」とは言えない状況だ。
なお、ボーナス推定支給額を年代別に見ると、いわゆる働き盛りの30代、40代、50代の伸び率が、ほかの世代よりもやや低く、60歳以上の伸び率がやや大きい。ただ、これも伸びているというよりは、ここ2年ほどで大きく落ち込んでいた50代、60代のボーナス支給額が、この夏はやや揺り戻した結果と見たほうがいいだろう。
【図1-1-1 :夏のボーナス推定平均支給額 性別・年代・家族構成別(税込金額)】
2011夏(万円) | 2010夏(万円) | 増減(万円) | 前年比 | ||
---|---|---|---|---|---|
全体平均 | 54.2 | 52.5 | 1.7 | 3.2% | |
性別 | 男性 | 55.5 | 54.2 | 1.3 | 2.4% |
女性 | 39.5 | 37.7 | 1.8 | 4.8% | |
年代別 | 20代 | 33.9 | 32.7 | 1.2 | 3.7% |
30代 | 44.3 | 44.3 | 0.0 | 0.0% | |
40代 | 58.4 | 58.2 | 0.1 | 0.2% | |
50代 | 64.4 | 63.6 | 0.7 | 1.1% | |
60歳以上 | 45.4 | 41.4 | 4.0 | 9.7% | |
家族構成別 | 単身 | 42.8 | 40.6 | 2.1 | 5.3% |
夫婦のみ | 53.0 | 51.4 | 1.6 | 3.0% | |
夫婦(または どちらか)と子供 |
60.4 | 59.0 | 1.3 | 2.3% | |
三世代 | 51.4 | 51.9 | -0.5 | -0.9% |
※算出方法: 支給金額の合計 ÷ ボーナスが実際に支給された人の数
支給額の内訳:低額支給者が減少、高額支給者は増加。総じて全体的な金額は増加傾向に
今年2011年夏のボーナス推定支給額の分類を【図1-2-1】に示した。これを見ると、もっともボリュームが大きい「30〜50万円」あるいはその上の「50〜70万円」というゾーンについては、昨年とほとんど割合が変化していないが、それより下の「10〜30万円」「10万円未満」という、低額支給者の割合が昨年に比べて低下している。また、割合は少ないものの「150万円以上」のゾーンが微増していることもあって、全体としてボーナス支給額は底上げしていることがわかる。ただし、「元々ボーナスが支給されない」あるいは「今期はボーナスが支給されない」という回答をした人が5.0%と、昨年より2.4ポイント増加しており、同時に市況の厳しさを物語る結果となっている。
【図1-2-1 :2011年夏のボーナス推定支給額(全体)】

【図1-2-2 :2010年夏のボーナス推定支給額(全体)】

支給時期:7月上旬が3割弱でトップ。一般企業に多いとされる「6月10日」は比較的少数
今年の夏のボーナス支給日の予定を聞いたが、もっとも多いのは「7月上旬」、次いで「6月下旬」という結果になった。意外にも、一般企業で多いとされている「6月10日」前後に支給されるという人は、比較的少数ということになった。
【図1-3 :2011年夏のボーナス推定支給日】
