業種別の支給額:特に、「製造業」「卸売・小売業」「サービス業」が増加。引き続き、「金融業」で減少傾向顕著。
今年2011年夏のボーナス推定支給額を、業種別に見たのが【図1-4-1】だ。これを見ると、「製造業」や「卸売・小売業」「サービス業」などが比較的好調に増加を示しているのに対し、「金融業」と「国家・公務員」「公益法人・財団法人」が減少している。金融業に関しては特に減少率が高いが、昨年の調査時に12.7%も上げた経緯があるので、こちらも通常通りに揺り戻したと見たほうがいいだろう。また、公務員・公益法人に関しても、昨今の緊縮財政のあおりを受けて、減少傾向にある。なお、昨年は前年比-7.3%の減少と、かなり不景気感の強かった「ソフトウェア・情報サービス業」についても今年は増加に転じており、昨年2010年度に関して言えば、そこそこ不況を脱したようにも見える。
【図1-4-1 :夏のボーナス推定平均支給額 業種別(税込金額)】
| 2011夏(万円) | 2010夏(万円) | 増減(万円) | 前年比 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 全体平均 | 54.2 | 52.5 | 1.7 | 3.2% | |
| 業種別 | 金融業 | 78.3 | 86.6 | -8.3 | -9.6% |
| 国家・地方公務員 | 63.5 | 65.2 | -1.7 | -2.7% | |
| 製造業 | 58.6 | 56.3 | 2.4 | 4.2% | |
| ソフトウェア・情報サービス業 | 53.6 | 52.0 | 1.6 | 3.1% | |
| 公益法人・財団法人 | 51.7 | 53.9 | -2.2 | -4.2% | |
| 医療業 | 50.2 | 49.3 | 0.8 | 1.7% | |
| 卸売・小売業 | 45.1 | 42.8 | 2.3 | 5.4% | |
| サービス業 | 41.7 | 39.9 | 1.8 | 4.5% | |
※算出方法: 支給金額の合計 ÷ ボーナスが実際に支給された人の数
勤務先規模別の支給額:全体では横ばいもしくはマイナス傾向だが、一部の高額受給社者が平均を押し上げる形に
今度は、企業規模別にボーナスの推定支給額を見てみよう。通常、景気がよくなる場合は、大企業のほうに早くその影響が出そうなものだが、この結果からは、従業員1,000人以上の大企業に関して言えば、ほぼ横ばいかマイナスという結果になっている。また逆に、従業員300人未満の中小企業に関しても、ほぼ横ばいかマイナスという結果になっており、「大企業も中小企業もあまりよくない」という結果となっている。
では、どの規模の企業でボーナス支給額が伸びているのかといえば、顕著なのは従業員300〜500人という規模の大企業と、従業員50人未満の小規模企業だ。さらにデータをくわしく見ていくと、従業員50人未満の小規模企業では、200万円以上のボーナスをもらっているという人数も割合としては多く、こうしたエグゼクティブ達がこのゾーンのボーナス支給額の平均を押し上げている。また、従業員300〜500人という規模の大企業に関しては、もっとも安定的にボーナス支給額が伸びており、昨年の調査でも6.6%の伸びを示したが、今年も7.5%と伸びている。逆にその上の500〜1000人のゾーンでは、下がってこそいないが、その勢いは横ばいという感じになっている。
全体として見てみると、従業員300人以上の大企業では、昨年と比べてもほぼ横ばいだが、一部でかなり高いボーナスが支給される層が増えたため、全体としてはややプラス。逆に、従業員300人未満の中小企業では全体としてはマイナスだが、こちらも一部でかなり高額のボーナスが支給される層が増えたことで、金額ベースでは全体的にややプラスとなっている。
【図1-4-2 :夏のボーナス推定平均支給額 勤務先規模別(税込金額)】
| 2011夏(万円) | 2010夏(万円) | 増減(万円) | 前年比 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 全体平均 | 54.2 | 52.5 | 1.7 | 3.2% | |
| 勤務先規模別 | 50人未満 | 35.9 | 32.9 | 3.0 | 9.1% |
| 100人未満 | 39.1 | 40.3 | -1.2 | -3.0% | |
| 300人未満 | 46.9 | 47.2 | -0.4 | -0.8% | |
| 500人未満 | 56.3 | 52.4 | 3.9 | 7.5% | |
| 1000人未満 | 59.0 | 58.2 | 0.8 | 1.4% | |
| 5000人未満 | 69.1 | 70.2 | -1.1 | -1.5% | |
| 5000人以上 | 81.0 | 81.5 | -0.5 | -0.7% | |
※算出方法: 支給金額の合計 ÷ ボーナスが実際に支給された人の数
【図1-5 :夏のボーナス推定支給額(企業規模別)】

※従業員300人未満の企業を中小企業、従業員300人以上の企業を大企業としています。
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