不正利用対策に有効!クレジットカードのセキュリティコードの役割と注意点

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2019年12月5日

基礎知識

不正利用対策に有効!クレジットカードのセキュリティコードの役割と注意点

不正利用対策に有効!クレジットカードのセキュリティコードの役割と注意点

インターネットショッピングの支払いでクレジットカードを利用する際、「セキュリティコード」と呼ばれる番号の入力を求められることがあります。

セキュリティコードとはクレジットカードに記載されている3桁(ないしは4桁)の数字のこと。この数字は一体何のために必要なのでしょうか? 今回はクレジットカードのセキュリティコードの役割や取り扱う際の注意点をご紹介します。

1. クレジットカードのセキュリティコードとは

クレジットカードにはカードを個別に識別するためのクレジットカード番号(14〜16桁)が割り振られているのは皆さんご存じのとおりです。セキュリティコードはこれとは別の番号になります。まずはセキュリティコードの基本的な情報を整理しましょう。

1-1. セキュリティコードの入力が必要な理由

セキュリティコードとはクレジットカードの裏面(国際ブランドによっては表面)に記載されている3桁もしくは4桁の番号を指します。

主流は3桁で「VISA」「MasterCard」「JCB」「Discover」「Diners」「銀聯」の6ブランドで採用されています。いっぽう4桁のセキュリティコードは「American Express(以下、アメックス)」でのみ採用されています。

リアル店舗でクレジットカードを利用する際にはセキュリティコードを意識する機会はほとんどありませんが、インターネットショッピングでクレジットカードを使う際に、入力が求められるケースが少なくありません。セキュリティコードの役割のひとつが、利用者の手元にカードがあることを証明することです。主にインターネットショッピングにおいてセキュリティコードの入力が求められることが多いのはそれが理由です。つまり「本人が買っている」ことを証明する役割を果たしているわけです。

1-2. カードの安全を守るのもセキュリティコードの役割

セキュリティコードは、「セキュリティ」の名が示すとおりクレジットカードの安全を守る役割も担っています。

そのひとつが「スキミングの防止」です。スキミングとはクレジットカードの磁気データを専門の機械で読み取り、それを基に偽造カードを作って不正に利用する犯罪のこと。機械ではクレジットカード内部のデータが引き出されてしまいますが、セキュリティコードは内部データに含まれないためコピーされません。そのため、スキミングによる不正利用の抑止になるのです。

また、別の犯罪で「クレジットマスター」と呼ばれるものもあります。これは、実際に使われているクレジットカードの番号と有効期限を、特殊なプログラムで割り出し、無作為に利用可能な番号を作ってしまうというもの。しかし、セキュリティコードをプログラムで割り出すのは困難なため、この犯罪の抑止にもセキュリティコードが一役買っています。

1-3. CVCやCVVはセキュリティコードと同じもの?

インターネットショッピング、とりわけ海外のサイトを利用していると「CVC」や「CVV(またはCV2)」といった名称の番号を入力するよう求められることがあります。これらはセキュリティコードと同じ番号のことを指しています。

CVCは「Card Verification Code」、CVVは「Card Verification Value」を略して頭文字を取ったもので、CVCはMasterCard、CVVはVISAで使用されている名称です。また、アメックスではCID(Card Identification)という名称がセキュリティコードを指すことも覚えておきましょう。

1-4. セキュリティコードが不要な決済もある

前述のとおり、インターネットショッピングでセキュリティコードの入力が求められる理由は、利用者の手元にカードがあることを証明するためです。

ただし、全てのインターネットショッピングサイトでセキュリティコードが必要になるわけではありません。逐一セキュリティコードの入力が求められると、ユーザーにとってめんどうですし、最悪の場合セキュリティコードが分からずユーザーが買い物を止めてしまうケースもありえます。それを防ぐため、セキュリティコードの入力を省いているサイトも存在します。しかし、こうしたインターネットショッピングサイトもセキュリティコードに変わる独自のセキュリティシステムを導入していることがほとんです。

2. どこに記載されている?セキュリティコードの表示場所

セキュリティコードの表示場所はクレジットカードの国際ブランドによって異なります。いざ入力が必要になった時にすぐ確認出来るよう、自分が持っているカードのセキュリティコードの表示場所をしっかり把握しておきましょう。

2-1. VISA

図:VISA(ビザ)ロゴ

VISAのセキュリティコードはカード裏面にある署名欄の右上に記載されています。基本的には、3桁の数字がセキュリティコードとして記載されています。

しかし、VISAの中には3桁以上の数字(クレジットカード番号であることが多い)がセキュリティコードの記載欄に表示されているケースもあります。この場合には末尾3桁がセキュリティコードとして機能していることを覚えておきましょう。

2-2. MasterCard

図:Master Card (マスターカード)ロゴ

MasterCardの場合もVISAと同様に、セキュリティコードはカード裏面にある署名欄の右上に記載されています。3桁のセキュリティコードがそのまま表示されている場合が多いですが、7桁の数字が表示されているケースもあります。7桁表示の場合は、末尾の3桁がセキュリティコードを表しています。

2-3. JCB

図:JCB (ジェーシービー)ロゴ

JCBのセキュリティコード記載欄も、カード裏面にある署名欄の右上です。クレジットカードの国際ブランドのうち、いわゆる「3大国際ブランド」と呼ばれる大手3社は、カードの裏面にセキュリティコードが記載されていると覚えておきましょう。

JCBの場合はクレジットカード番号の末尾4桁にセキュリティコード3桁を付け足した7桁の数字が記載されています。VISAやMasterCardのようにセキュリティコードの3桁のみが記載されているケースはありません。

2-4. アメックス

図:American Express (アメリカン・エキスプレス)ロゴ

アメックスは3大国際ブランドとは異なり、カードの表面にセキュリティコードが記載されています。記載場所は、カード表面に大きなフォントで印字されているクレジットカード番号の右上です。クレジットカード番号と比べて小さなフォントで印字されています。

アメックスのクレジットカード番号は銀色かつ突起のある形状で印字されている場合が多く、いっぽうのセキュリティコードは黒字で突起のない形状で印字されているケースが一般的です。

2-5. セキュリティコードの記載場所は国際ブランドに準拠している

クレジットカードは銀行や信販会社など、さまざまな会社が発行していますが、カードの発行会社によってセキュリティコードの表記場所は違うのでしょうか?

答えは「NO」です。どの会社から発行されているカードもVISA・MasterCard・JCBなど、いずれかの国際ブランドと提携しており、セキュリティコードの記載場所は各国際ブランドの表記ルールに準じています。自分が持っているカードのセキュリティコードを確認する際は、カード表面にある国際ブランドのロゴマークを確認したうえで、セキュリティコードの記載場所を確認しましょう。

3. セキュリティコードの取り扱いで注意すべき点

セキュリティコードはクレジットカードの不正利用を防止するために重要な役割を担うシステムです。取り扱いにはいくつか注意しておきたいポイントがあります。

3-1. クレジットカードの盗難や紛失

前述のとおり、セキュリティコードは内部データではなく、カード本体に印字されている情報です。そのため、なにより気を付けたいのが物理的にカードを紛失したり盗まれたりすることです。

カードを紛失、または盗難に遭った場合には速やかに、クレジットカードの発行会社に連絡しましょう。各社には紛失・盗難に対応する専用ダイヤルが設置されているケースが多く、24時間年中無休で対応しています。

3-2. セキュリティコードの漏えい

セキュリティコードは主にインターネットショッピングで利用される番号です。そのため、カード本体が手元にあったとしてもセキュリティコードが他人に知られただけで不正利用されたり、予期せぬ犯罪に巻き込まれたりする危険性があります。

まずは他人にセキュリティコードを知られないことが先決です。もし知られてしまった恐れがある時は、不正利用されていないか利用明細をこまめに確認することが重要です。身に覚えのない利用履歴があった場合には、すぐにカード発行会社に連絡しましょう。

3-3. フィッシングサイトからの流出

実在する有名企業から送られたかのように装ったメールなどから偽装されたURLをクリックさせ、表示された偽のサイトに利用者の個人情報やクレジットカード情報、セキュリティコードを入力させて盗み出す犯罪を「フィッシング詐欺」と呼びます。フィッシングサイトは利用者を巧妙に信用させる文面になっていますが、身に覚えのないメールや不審な印象を受けるサイトには軽々しく情報を入力しないようにしましょう。

3-4. セキュリティコードの入力間違い

セキュリティコードはカード所有者本人しか知りえない情報であると同時に、所有者本人であれば簡単に確認出来る数字でもあります。そのため、セキュリティコードの入力を複数回間違えると「入力者がカード所有者本人ではない可能性がある」と判断されて、クレジットカードの利用が停止されるケースがあります。

ロックがかかる条件はカード発行会社によって異なりますが、セキュリティコードは正確に入力することが重要であるという事実は共通です。利用停止になってしまった場合はカード発行会社に連絡しましょう。

3-5. クレジットカードの更新時のセキュリティコードの変更

クレジットカードには有効期限が設けられており、期限が過ぎたカードは利用出来なくなります。更新時期になると新しいカードが送付されてくるのが一般的です。

クレジットカードの更新時におけるセキュリティコードの取り扱いにはさまざまなケースがあります。たとえば、カード番号はそのままでセキュリティコードだけが変更されるケース。あるいは、カード番号とセキュリティコードの両方が変更になるケースなど。カード更新時のカード番号、セキュリティコードの変更の有無は国際ブランドによって異なります。クレジットカードを更新した際は、古いクレジットカードのセキュリティコードと比較して確認しておくといいでしょう。

4. セキュリティコードを安全に管理する方法

セキュリティコードはクレジットカードに直接表記されている以上、カードを利用する際に誰かに見られてしまう危険性はゼロではないでしょう。ここではセキュリティコードを安全に管理するための方法をご紹介します。

4-1. セキュリティコードを隠す

セキュリティコードはクレジットカードに記載されている番号ですが、直接データの読み取りに影響する磁気部分に印字されているわけではありません。そのため、セキュリティコードをテープなどで隠しておくことで安全性を高めることは可能です。ただし読み取り端末へ通す際に物理的に引っ掛かってしまう恐れがあるので、繰り返し使えるテープやシールなどを使用してすぐに剥がせるようにしておきましょう。

また、セキュリティコードをマジックなどで塗りつぶしてしまうのは止めましょう。店頭でクレジットカードを利用する際、店側がセキュリティコードを見てそのカードが本物であるかどうかを判別することがあります。塗りつぶしてしまうと判別不能となり、最悪の場合カードが利用出来なくなる可能性があるのです。

4-2. セキュリティコードを再発行してもらう

セキュリティコードを他人に知られてしまった恐れがある場合には、カード発行会社に申請することでセキュリティコードを再発行してもらうことも可能です。紛失や盗難の場合はクレジットカード自体を再発行する必要がありますが、セキュリティコードの漏えいやカードの不具合の場合はカード番号を変更せずに済みます。

最近は、クレジットカードを「Apple Pay」などのウォレットアプリと連動させる人も増えています。もしセキュリティコードを再発行した場合には、ウォレットアプリに新しいセキュリティコードを登録し直すのもお忘れなく。また、クレジットカードごと再発行した場合は、安全のため、古いカードは細かく切って廃棄することが大切です。

5. セキュリティコードの課題と対策

クレジットカードの安全性を高める役割を果たしているセキュリティコードですが、決して万能なシステムではありません。セキュリティコードが持つ問題点や課題、その対策なども押さえておきましょう。

5-1. セキュリティコードで防ぎきれない犯罪もある

セキュリティコードはカードの不正利用を防ぐ役割を果たしています。しかし、セキュリティコードだけでは防ぎきれない犯罪があることも事実です。

たとえば、スキミングに対しては高い防犯性が期待出来るいっぽう、フィッシング詐欺や、ファーミング詐欺(ユーザーが正しいURLを入力してサイトにアクセスしようとした場合に、不正な方法で偽のサイトに誘導し、個人情報を入手する犯罪)といった犯罪に対するセキュリティ性能は十分ではないという声もあります。

また、カード本体に表記されている以上、カードの盗難や紛失に対しては意味を成さないという点も大きな課題と言えます。これらのリスクは頭に入れておいたほうがいいでしょう。

5-2. セキュリティコード以外のセキュリティ対策もチェックしておこう

クレジットカードをより一層安全に利用するためには、セキュリティコード以外のセキュリティ対策システムをチェックするのもひとつの手段です。

ネットショッピングサイトの中には、利用されたカードの取引履歴から不正利用と思われるものを割り出す「不正利用検知システム」を導入しているところもあります。また、万が一不正利用された場合の補償サービスや、カード番号を暗号化して安全性を高める「トークン機能」と呼ばれるシステムを採用しているショップも少なくありません。

最近ではショッピング利用者本人しか知らないパスワードで認証を行う「3Dセキュア」という決済方法を導入しているサイトも増えてきています。ネットショッピングサイトを利用する前に、どのようなセキュリティ対策がなされているか確認するのも、ユーザーの自衛策として有効と言えそうです。

まとめ:重要な役割を担っているセキュリティコード。適切な管理も大切

セキュリティコードはクレジットカードの安全を守るうえで重要な存在です。そして重要な役割を担っているが故に、セキュリティコード自体の安全を守ることもまた重要になってきます。普段からあまり人目に晒さない、不審なメールやサイトには手をつけないなど、利用者が気をつけるべき点も多くあります。

セキュリティコードを他人に知られないよう厳重に管理しつつ、クレジットカードでの快適なショッピングを楽しみましょう。

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