3D撮影には2Dとは違うコツが必要
実際に撮ってみると、3Dに見えるのは最短80cmと意外に寄れないのが分かる。最短80cmというのはマージンなしの限界値で、それより近いと3Dエラー(二重像)になってしまうのである。なので、3Dはいつもよりも一歩下がって撮るのが基本、という印象だ。
「2Dだと単にズームをすれば良いのですが、3Dの場合は見る距離によって視差(光軸)をデジタル的に変える必要があります。専門的には輻輳(ふくそう)点といいますが、要するに立体像が結べる点のことです。人は遠くを見る時は目線を平行に(2つの映像を離して)、近くを見る時は寄り目にする(2つの映像を近づける)ことで正確な立体感を得ています。被写体の距離情報を基に、こうした視線の動きをデジタル的に制御しています。これはAF(オートフォーカス)とは別の処理です。輻輳点には画角による範囲があって、望遠時には奥側に、ワイド時には手前側になります。望遠とワイドのバランスをとって、最短は80cmにしてあります」(担当者)
5倍というズーム比(35mmフィルム換算で44.8mm〜224mm)はやや物足りない気がするが「5倍ズームだと輻輳できる範囲は5〜50mですが、10倍ズームにすると視差も10倍になって10〜100mになってしまいます。これでは近くを撮りにくい、ということで5倍ズームを採用しました」(担当者)
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