株の初心者でもわかる株式投資の始め方

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2016年10月11日掲載

株式投資の始め方

株の初心者でもわかる株式投資の始め方

「株で資産が10倍になった」「株主優待でお得に買い物できた」といった話を聞くと、誰でも一度は株に興味を持つでしょう。とはいえ、いざ株式投資を始めようと思っても、実際に購入するまでの手続きを面倒に感じたり、損したときのことを考えたりして、尻込みしてしまうことも多いかもしれません。

株式投資に踏み切れない初心者のために、不安なく始められるよう事前に押さえるべき7つのポイントを紹介します。

ポイント1:株式投資のメリット

株式投資3つの魅力

図:株式投資3つの魅力

株を買うメリットは、大きく分けて3つあります。投資した株式(銘柄)の価格(株価)の値上がりで得られる値上がり益(キャピタルゲイン)、株を買った企業から定期的に受け取る配当金収入(インカムゲイン)、お得な株主優待サービスです。

株の売買でもうけが一番大きいのが、キャピタルゲインです。株価が安いときに買い、高くなってから売れば、売った値段から買った値段を差し引いた金額が利益になります。銘柄によっては株価が大きく値上がりし、投資したお金が何倍にも増えることがあります。

キャピタルゲインと並ぶもう1つのメリットは、インカムゲインです。株を買った投資家は、年に1〜2回のペースで、企業の収益の一部を配当金として受け取ります。商品のヒットで利益が増えた場合などは、増額されることもあります。

インカムゲインに近いメリットに、株主優待もあります。店舗で使えるサービス券、自社製品の詰め合わせなどが受け取れます。株式投資の初心者は、この株主優待を目当てに銘柄を選ぶことも多いようです。

ポイント2:株式投資のリスク

株式投資で気をつけたいリスクは、値動きの大きさです。株を売買する投資家はたくさんいて、銘柄によっては1日で2〜3割動くこともあります。見込みどおりに値上がりすればキャピタルゲインが得られる一方、期待に反して値下がりすれば、損(キャピタルロス)が発生します。

株価が変動する理由はたくさんあります。自動車メーカーなど海外で稼ぐ企業は、売り上げや利益などの「業績」が外国為替相場の値動きに左右されます。円高が進むと業績が悪くなるため、株価は下落します。「新製品の開発に失敗した」「株価が高すぎて魅力がない」といった理由でも値下がりします。企業が倒産すれば、株式の価値はなくなり、投資したお金は戻ってきません。

大きなもうけを得るには、リスクはつきものです。リスクの大きさをしっかり認識したうえで、今後伸びそうな銘柄を選びましょう。

ポイント3:初心者でも始めやすい投資法とは?

株の投資家には、大きく分けて2つの投資スタイルがあります。1日や1か月といった短い期間に何度も株を売買するか、長い時間をかけて株を保有するかです。

短期間で株を売買し、利益を積み上げるスタイルでは、企業の長期的な成長力など、株式が持つ価値をあまり考慮しません。うまくいけばもうけを増やせますが、予想に反した値動きになれば、損失が大きくなる可能性もあります。

長期にわたり株を保有し続けるスタイルでは、短期的な値動きではなく、技術の革新や産業構造の変化など、企業の成長を理由にした株価の値上がりや配当金の増加などを期待して投資します。

どちらのスタイルも間違いではありませんが、株の初心者は長期投資を心掛けることが望ましいとされています。長い目でみれば、株式投資で損することは少ないからです。

スピードの違いこそありますが、企業は、事業の継続的な成長を前提に、日々営業しています。長期投資であれば、この、長い期間にわたる成長による株価の上昇という果実を得ることができます。もちろん、配当金も継続的に受け取れます。

長期投資であれば、株価を毎日チェックする必要もありません。サラリーマンなど日中の仕事で忙しく、何度も株を売買できない投資家にとってもメリットが大きいといえます。せっかく始めた株式投資で損しないためにも、初心者は長期的な視野を持って株に投資するのが望ましいです。

ただし、長期で株を持っていても、必ずもうかるわけではありません。銘柄選びを間違うと「いつまでたっても値上がりしない」ということになります。可能なかぎり、大きく値下がりするリスクが小さい銘柄を選ぶことが大切です。

失敗しない方法の1つは、配当利回りの高さで銘柄を選ぶことです。利回りが高いのは配当金が多いか、株価が安いかのどちらかのためです。企業の経営に問題がなければ、株価が安い銘柄を買いたい投資家はたくさんいるため、損をしにくくなります。

株主優待で選ぶことも損を回避しやすいアイデアです。ハンバーガーチェーンの「マクドナルド」を展開する『日本マクドナルドホールディングス(2702)』は過去、あまり売り上げが増えない時期がありました。しかし、株主優待を目当てに株を買う投資家が多く、大きな値下がりは一時的でした。

初心者なら、まずは株式の配当利回りや株主優待を基本にして、選んでもよいでしょう。このほか、「投資指標(バリュエーション)」を調べ、安い銘柄を買う「割安株(バリュー株)投資」という手法もあります。株価と企業の利益から計算する「PER(ピー・イー・アール、株価収益率)」、株価と資産からはじき出す「PBR(ピー・ビー・アール、株価純資産倍率)」を使って、割安株のヒントを探す投資手法です。

「いきなり大きなお金で株を始めるのはこわい」という初心者向けに「単元未満株」という小口で投資できる方法もあります。一般的に、株の売買は100株単位ですが、単元未満株は1株から買えるため、必要なお金もその分、少なくて済みます。

リスクを抑えつつ、大きなもうけを得やすいのがIPO(アイ・ピー・オー、新規公開)株です。IPO株は抽選で当選しなければ買えませんが、成長期待が高い銘柄が多いため、運良く当選できればキャピタルゲインを得やすいといえます。

価格.com経由で証券口座を開設した投資初心者(投資経験が未経験または1年未満)に、証券口座を開設した目的についてアンケートを実施しました。

「証券口座を開設した目的」の調査結果

図:「証券口座を開設した目的」の調査結果
<調査概要>
調査対象者:価格.com経由で証券口座を開設した方
調査期間:2015年7月〜2016年6月
有効回答数:2,132件

証券口座の開設目的を聞いたアンケート結果をみると、「中長期の資産形成」が60%と圧倒的に多く、次いで「短期の売買利益」、「株主優待」、「NISAの活用」となっています。株式初心者は、他の個人投資家の理由を参考にしながら、自分なりの投資法や目的を検討してもよいかもしれません。

ポイント4:口座開設から株式購入までの流れ

株式投資するには、証券会社で証券口座を開かなければいけません。初めての場合、「手続きがわからない」「面倒くさそう」といったイメージがありますが、ネット証券ならば最短10分で手続きが済む場合があります。

口座開設の流れは、以下の通りです。

  1. ホームページにある口座開設ボタンをクリック
  2. 氏名、住所、勤務先といった必要事項を記入
  3. 運転免許証など本人確認書類とマイナンバーをアップロード、または郵送
  4. 証券口座にログインするためのIDやパスワードが記載された「口座開設通知」を郵送で受け取る
  5. 証券口座にお金を入れ、ログインして取引開始

ログインしてお金が証券口座にあれば、いつでも株式投資できます。ネット証券はおおむね同じ流れです。SBI証券やauカブコム証券のように、最短で翌営業日から取引できるとアピールしている証券会社もあります。これから証券口座を開設しようと考えている投資初心者ならば、まずは手軽に口座開設できるネット証券で株を始めてみてはいかがでしょうか。

ポイント5:初心者でもわかる株の買い方、売り方

まず、買いたい株を決めたら、銘柄の名前や証券コード(企業についた4ケタの番号、トヨタ自動車なら7203)を入力します。個別企業の画面が表示されたら、「買い」のボタンを押します。欲しい株数を100株単位で入力(1,000株単位の場合もあります)し、「指値注文(さしねちゅうもん)」か「成行注文(なりゆきちゅうもん)」を選びます。

指値注文は買いたい価格を決めて買う方法です。成行注文とは、「いくらでもよい」という意思表示です。株を売る場合も、おおむね同じ流れで、難しいことはありません。

株式投資では、売買のたびに証券会社に手数料を支払います。手数料は証券会社が決め、数百円から数万円までさまざまです。買ったとき、売ったときいずれもかかり、買ったときは購入金額に手数料を上乗せした分が証券口座から引かれ、売ったときは売った金額から手数料を差し引いた分が口座に入ります。

ポイント6:銘柄の選び方

売買の流れを覚えたら、次は銘柄の選び方です。株式投資の初心者が初めて銘柄を選ぶ場合は、いつもよく目にする製品を作っていたり、人気のサービスを提供していたりする身近な企業の株に投資しましょう。「あのお店はいつも買い物客でいっぱいだ」など、株価の上昇につながるヒントを見つけやすくなります。

投資家の人気も大切です。株を買いたい投資家が多いほど株価は上がるので、人気が出そうな銘柄を買うのも、もうけを増やす近道です。人気になりそうなテーマなどにいち早く気付き、関連する株を買うことができれば、もうけを大きくできます。

景気の先行きを見通し、銘柄を決める方法もあります。企業はおおむね「好景気で売り上げが増える」「不況でも需要がある」のどちらかです。好景気でプラスなのは、高額な商品を扱う自動車メーカーや百貨店などで「景気敏感株」といわれます。

不況でも強いのは、常に一定のニーズがある医薬品や食品、ガスなどの株です。売り上げが景気に左右されず、株の値動きも緩やかなため、守りの株という意味で「ディフェンシブ銘柄」と呼ばれます。景気が悪くなってくると、こうした株への需要が増えるため、景気敏感株と比べ値上がりしやすくなります。

ポイント7:株の税金

株の売買で得たもうけには税金がかかります。2016年11月時点では、国に納める所得税、地方自治体に納付する住民税を合わせて、もうけた金額の20.315%を支払います。株の売買で50万円もうけたら、およそ10万円が課税されます。株価が1,000円の時に100万円分買い、1.500円の時に売ったら、50万円の利益に対して約10万円が課税されます。

一方、NISA(ニーサ)という少額投資非課税制度を活用して、年間120万円以内の株式投資をすることで、株の利益にかかる税金を非課税できます。

証券口座を開設したときに「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでいれば、利益が出たタイミングで税金分が引かれます。「特定口座(源泉徴収なし)」や「一般口座」を選ぶと、課税額は年度末の確定申告で決まります。年度の途中では、税金分は引かれません。

株式投資の初心者にとっては、面倒な確定申告をしないで済む分、「特定口座(源泉徴収あり)」がよいでしょう。NISAを活用して株に少額投資し、余力があれば徐々に投資額を増やしていく方法もおすすめです。

初心者が始めやすいネット証券会社

価格.com経由で証券口座を開設した投資初心者(投資経験が未経験または1年未満)は、証券口座を開設する際にどのような点を重視しているのでしょうか?

「証券口座を選ぶ際に重視する項目」の調査結果

図:「証券口座を選ぶ際に重視する項目」の調査結果
<調査概要>
調査対象者:価格.com経由で証券口座を開設した方
調査期間:2015年7月〜2016年6月
有効回答数:1,306件

アンケート結果では、「現物株式の取引手数料」が62%と圧倒的に重視されています。次いで「取扱商品の種類」と「評判・クチコミ」が約10%の割合です。

初心者が証券口座を開設する際に重視する「手数料が安い」「取扱商品が豊富」「クチコミ・評判がよい」の3項目の評価が高い証券会社を紹介します。

SBI証券

多彩な商品ラインナップと業界屈指の格安手数料が魅力。カスタマーサービスのサポート体制も充実。2019年7月20日から、Tポイントで投資信託が買付できる「ポイント投資」もリリース。

  • 使いやすい

    SBI証券をずっと使っております。ここの証券はとにかく使いやすいです、取引に対して手数料がかかりますがその手数料がどれをとっても安いです。まさにオールラウンダーと言えるでしょう。 満足度:5

楽天証券

株式取引手数料は格安で、さらに取扱商品も豊富です。投資信託2,000本以上。1,000円から投資ができる「純金積立」や「投信ミニ積立」は、投資初心者に大好評です。

  • 人気なだけはある口座

    この口座はとりあえず開設しておいても損がない口座の1つだと思います。使ってみた感想として、まず良かった点に関しましてはPC用の取引ソフトが扱いやすく取引がしやすいと思いました。また、手数料が安いのも魅力的だと思います。さらに、条件付きではありますが、無料で利用できるソフトもいくつかありとても役立っています。 満足度:5

GMOクリック証券

GMOクリックグループ内で運営し、大幅にコスト削減しているため、業界最安値水準の手数料を実現しています。各金融商品の取引をひとつのID・パスワードで一元管理でき、利便性が高いのも特徴です。

  • 早くて見やすくて使いやすい

    他にも数社ネット証券会社を利用しているが、使いやすさや反応速度、情報の利用のしやすさなどはダントツで一番です。特に株主優待のキャッシュバックも利用しているためメインの証券会社としてNISAも利用しています。スマホのアプリも使いやすし、おススメです。 満足度:5

SBIネオトレード証券

業界最低水準の手数料の安さと、投資情報が充実。高機能取引ツールが無料で利用できます。信用取引手数料は2019年12月10日からいつでも0円に。

  • はじめての株取引

    はじめて株の取り引きをするのに、手数料が安かったので利用した会社です。取引もスムーズにできて、分かりやすいサイトだったのでよかった。少額取引でしたが、リアルタイムに約定できて使いやすかったのでしばらくメインで使っていました。初心者でも使いやすくてよかったです。 満足度:5

まとめ

株式投資をすれば、値上がり益でもうかったり、配当金や株主優待が受け取れたりするなど、たくさんのメリットがあります。ただし、当然リスクも大きく、特に短期間で値上がり益を狙おうと売買すると、大きく値下がりしてお金を失ってしまうことも多いです。

株の初心者にとっては、こうしたリスクが大きい取引をするよりも、毎年もらえる配当金や株主優待を目的に、腰を据えて長期投資することが望ましいといえます。毎年の株価に一喜一憂する必要がなくなり、本当によい銘柄をじっくり選んで投資できます。

投資する際には、企業の成長力と比べて株価が割安なものを選びましょう。株価と企業の利益から計算する「PER(株価収益率)」などが、割安さを測るモノサシになります。普段目にする製品を作っていたり、人気のサービスを提供したりしている銘柄に投資すれば、企業の成長力を身近に感じやすいかもしれません。

銘柄選びがうまくってもうけを得られたら、利益の約20%を税金として支払わなければいけません。開設する証券口座の種類によって納税方法が違うので、注意が必要です。もうけが非課税になるNISA制度を利用した口座もあるので、賢く活用しましょう。

自分にあった証券会社を探しましょう!

株式投資を始めたいと思ったら証券会社の口座開設が必要です。これから証券口座を作ろうと考えている人、いまお使いの証券口座よりもお得な証券会社がないか考えている人は必見。ランキングや手数料比較から自分にあった証券口座を探してみましょう。

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