とことん防臭か、徹底マスキングか
ユニリーバ「レセナ ドライシールド」「AXE(アックス)」

レセナ ドライシールド」シリーズ。女性をターゲットとした製品ながら、「機能性が高いという理由で女性向けの製品を選ぶ男性も少なくない」(ユニリーバ担当者)という。無香性なら抵抗なく使用できるだろう(画像クリックで拡大)

同じニオイ対策でも、殺菌や消臭ではなく「防臭」に一つの答えを見出したのが、ユニリーバの「レセナ ドライシールド」だ。

ユニリーバの製品の根底には、“プレケア”の発想がある。

担当者によれば「市場では高機能なデオドラント製品が求められている。大きく分類すれば、汗をかいた後に殺菌や消臭のために使う“アフターケア”タイプと、汗をかく前に使って汗の発生自体を抑える“プレケア”タイプの製品に分かれる」。汗そのものにはニオイはないが、放置することでニオイの原因であるバクテリアが増殖し、ニオイが発生するので、汗をかく前に“プレケア”タイプのデオドラント製品を使い、ニオイの根本原因である汗を抑えることが、ニオイの発生を防ぐ効果的な対策になる。そこで「レセナ ドライシールド」ではプレケアに注力した「パウダースプレー 」シリーズと「パウダースティック」シリーズを出している。

パウダースプレー」は制汗有効成分「ドライシールドパウダー」をこれまでの製品の約2.5倍配合。1日中ドライ感をキープする。「パウダースティック」は気になる箇所に直接塗るスティックタイプで、制汗有効成分「ドライシールドパウダー」が汗に溶けてジェルを形成し、形成されたジェルが汗腺をブロック。ニオイの原因となる汗をしっかり防ぐという。

徹底的に汗を出さない、というと体への影響を考えがちだが、実は腋からでる汗の量は、1日でもたったのスプーン1杯分。全身の汗は1日に700ml〜900mlであることを考えれば、いかに少ない量かが分かるだろう。この汗を抑えることでニオイが抑えられるならば、徹底的防臭の意義は深い。

AXE フレグランスボディスプレー」各60g(実勢価格600円前後)(画像クリックで拡大)

AXE(アックス)」は、身体全体に直接吹きかけて使うスプレータイプのフレグランス。殺菌成分や防臭効果でニオイ対策をするのではなく、よい香りをほのかに香らせることでニオイをマスキングするものだ。「デオドラント製品を夏場だけでなく、エチケットとして通年使用する人が増加している。こういったトレンドから、様々な消費者のニーズに応えるため、香りの多様化を目指した」(ユニリーバ担当者)ことで、人気が高い。缶タイプのパッケージは、ひねって使うユニークなデザイン。持ち運びにも便利な形状だ。顔やからだの汗や皮脂汚れをしっかりふき取れるリフレッシュシート「AXE プレミアムブラックシート」も、アックスならではのよい香りや、人前でも使いやすい黒いシートでヒットしている。