2019年12月5日掲載
コラム
コンシェルジュやリムジンの無料送迎も!ブラックカードの種類と入手方法

ブラックカードとは、クレジットカードの最上位とされるカードで、券面が黒色となっていることが一般的です。このカードを持つことがステータスだと感じている人もいるのではないでしょうか。ブラックカードの会員になるためには、通常クレジットカード会社からのインビテーション(招待)が必要となります。今回は、ブラックカードの種類や入手方法、受けられるサービスなどを紹介しましょう。
1. ブラックカードとは?最高ランクのクレジットカードの実態
最上位であるブラックカードは、どのようなクレジットカードなのでしょうか。その実態が気になるという人も多いでしょう。ここからは、入手方法や入手するために必要な条件などについて解説します。
1-1. ブラックカードとは
ブラックカードについては、明確な定義はありません。人それぞれで意見はありますが、クレジットカードの各国際ブランド最上位ランクと定義した場合、以下の5枚が該当するといえるでしょう。
・アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード(アメリカン・エキスプレス)
・ダイナースクラブプレミアムカード(ダイナースクラブ)
・スルガVisa Infinite(VISA)
・ラグジュアリーカード ブラック(MasterCard)
・JCB THE CLASS(JCB)
各クレジットカードの最上位のカード

1-2. ブラックカードの年会費
この5枚の年会費を比較すると、以下のとおりです。ただし、ブラックカードの中には年会費や付帯サービスを公表していないものもあり、その場合は推定価格で比較します(価格は税別)。また、センチュリオンカードなどは存在そのものについても、カード会社は公には発表していません。
・アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード:35万円(推定価格)
・ダイナースクラブプレミアムカード:13万円(公表価格)
・スルガVisa Infinite:12万円(推定価格)
・ラグジュアリーカード ブラック:10万円(公表価格)
・JCB THE CLASS:5万円(推定価格)
上記で示したとおり、一口にブラックカードと言っても年会費に大きなばらつきがあります。その中でも、「センチュリオンカード」の年会費は突出しています。こうした点が、このカードの所有者には芸能人や有名スポーツ選手が多数含まれ、「幻のブラックカード」とも言われるゆえんです。
1-3. ブラックカードの利用限度額
「ブラックカードには利用限度額がなく、戦車でもロケットでも購入可能」
ブラックカードについてよく言われることですが、実態としては一律の限度額がなく、各個人の年収やカードの利用状況などによって、個別に定められているようです。ただ、利用限度額はプラチナカードで300万円程度としていることが一般的なので、ブラックカードでは1000万円程度まで上げることは可能と思われます。
1-4. ブラックカードの入手方法
ブラックカードは原則、利用者側から申し込めるものではありません。ゴールドカードやプラチナカードで利用実績を積むことで、カード会社からインビテーション(招待状)が送られてきてはじめて、申し込みが可能となるものです。どのくらいの利用実績が必要なのかは、クレジットカード会社によって違います。一説によると、センチュリオンカードの場合、アメックスのプラチナカード保持者の中から、年間1500万円以上のカード利用をした人にインビテーションを送っている、とも言われています。
1-5. ブラックカード利用者の年収
審査基準は公表されておらず、各カード会社によって異なると思われますが、維持費として必要な年会費が約5〜35万円であることなどから推測すると、年収1000万〜2000万円程度は必要ではないかと考えられます。年収以外にも、保有資産や過去の利用状況などもチェックされるので、一概に年収が1000万〜2000万円程度あったとしても、必ずインビテーションが送られてくるというわけではないでしょう。
2. 入手のハードルも高い!最上級ブラックカードの種類
持っていることがステータスといわれている最上位のクレジットカード「ブラックカード」は、入手のハードルも非常に高いことを理解してもらえたでしょうか。ここからは、国際ブランドやカード会社が発行する最上位のカードで、「ブラックカード」と呼ばれる6枚のカードを紹介し、それぞれの特徴を述べていきます。
2-1. アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード
先ほども説明したとおり、日本国内で入手できるブラックカードの中で、最も高いステータスを誇るとされているのが「アメリカンエキスプレス・センチュリオンカード」です。会員になるためには、初年度に入会費として50万円以上、年会費35万円とあわせて、90万円以上かかるとされています。
このカードの特徴は、「NOといわない」パーソナルコンシェルジュがつくこととされています。レストランやホテルの手配はもちろん、繁忙期で空室がなさそうなときでもハイクラスのホテルを手配してくれるといいます。夫婦や恋人の記念日をお祝いする際の特別な演出の依頼も引き受けてくれる、という話もあります。数々のVIPサービスが受けられる「アメリカンエキスプレス・センチュリオンカード」の特典ですが、その内容は一般には公開されていません。それは、保有者だけが知ることのできる特別なものなのです。
2-2. ダイナースクラブプレミアムカード
ハイステータスカードとして知られる、ダイナースカードの中で最上級の1枚が「ダイナースクラブプレミアムカード」です。一律の利用限度額は設定されておらず、それぞれの利用実績や利用実績などによって個別に決まるので明記はされていません。
このカードを手に入れるためには、インビテーションが送られてくるまで、ダイナーズクラブカードの利用実績を積むことが必要です。100円の利用で1.5ポイント貯まり、1ポイントでANAの1マイルと交換可能なので、最もマイル還元率が高いクレジットカードの1枚と言えそうです。

ダイナースクラブカード
- 対応国際ブランド
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ダイナースクラブプレミアムカードの年会費は13万円ですが、ANAカードと提携した「ANAダイナースプレミアムカード」の年会費は15万5000円です。「ダイナースクラブプレミアムカード」の場合、年間のマイル交換上限が40,000となっていますが、「ANAダイナースプレミアムカード」は年会費は高いものの、マイルの移行が無制限となっています。
2-3. ラグジュアリーカード ブラック
「ラグジュアリーカード ブラック」は、「Mastercardワールドエリート」のサービスが受けられることが特徴です。Mastercardワールドエリートとは、空港送迎やレストランやホテルの優待などが受けられるサービスとなっています。また、このサービス以外にも、ブラックカード限定のサービスではありません。が、「Luxury Card Concierge」という、コンシェルジュサービスを受けることができ、利用価値が高そうです。
利用限度額は、利用者の利用実績や支払い実績などで個別に設けられますが、200万〜300万円程度とされているようです。年会費は10万円、ポイント還元率は1.25%となっています。こちらは、招待制ではなく、申し込み審査を通れば入手可能です。また、「ラグジュアリーカード」にはブラックより上位ランクのゴールドも発行されており、こちらは年会費20万円で、招待制となっています。
3. 比較的入手しやすい国内のブラックカード
国内でも馴染みのあるクレジットカード会社や銀行でも、ブラックカードと呼ばれるカードを発行しています。ここでは、比較的入手しやすい国内のブラックカードを紹介しましょう。
3-1. スルガ Visa インフィニットカード
Visa カードの最高峰であるVisaインフィニットカードを、日本で唯一発行しているのは静岡県の地方銀行であるスルガ銀行です。「スルガ Visa インフィニットカード」というブラックカードです。
このカードは、存在が公表されているカードではないため、入手方法の詳細は明らかにされていませんが、スルガ銀行に口座開設することが最低条件というのは明らかなようです。そのうえで、スルガ銀行の大口の顧客として、預金残高や住宅ローン、給与振込の利用があり、それらが評価されればインビテーションが送られてくるといわれています。そして、Visaのブラックカードなので、もちろんコンシェルジュサービスも利用可能です。
3-2. JCBザ・クラス
JCBザ・クラスは、JCBカードの最上位のクレジットカードです。年会費は5万円とブラックカードとしては安い金額設定となっています。年会費が安いことから、簡単に入手可能なカードだという印象を持つ人もいるかもしれませんが、必ずしもそうとはいえません。ほかのブラックカードと同様、JCBゴールドやJCBプラチナで利用実績を積むことから始める必要があります。JCBゴールドを2〜3年くらい頻繁に使い続けると、JCBザ・クラスへのインビテーションが送られてきたケースもあるようです。JCBプラチナを申し込むことで、期間を短縮させられる可能性があります。
もちろんJCBザ・クラスは、コンシェルジュサービスを24時間365日利用でき、ホテルやレストラン、ゴルフ場などの手配・予約をしてくれます。

JCBゴールド
- 対応国際ブランド
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JCBプラチナ
- 対応国際ブランド
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3-3. 楽天ブラックカード
多くの人が利用している楽天カードですが、その中で唯一ブラックカードと名乗っているのが「楽天ブラックカード」です。年会費は3万円で、楽天市場の利用では還元率が5%になります。このほか、世界各地の空港ラウンジの利用が可能で、高い利便性を備えています。「楽天プレミアムカード」を使い続けて利用実績をつくることでインビテーションが送られてくるとされています。どうしてもブラックカードを持ちたい人はぜひチェックしてみましょう。

楽天プレミアムカード
- 対応国際ブランド
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4. 充実したサービスが魅力!ブラックカードを持つメリット
ブラックカードは年会費が高いものの、ショッピングで利用するだけではなくコンシェルジュサービスなどの充実したサービスが魅力です。ここでは、魅力があるブラックカードのメリットを紹介します。
4-1. コンシェルジュが利用できる
ブラックカードを持つことでメリットといえるのが、コンシェルジュサービスが受けられることではないでしょうか。これは、ここまでに紹介したブラックカードのすべてで利用できるサービスです。航空空港チケットやホテルの手配、レストランの予約などを代行してくれます。また、予約が取ることが難しいレストランの予約や、英語で申し込む必要があるチケットの手配など、自分では困難な予約や手配をするときに便利なサービスです。
4-2. リムジンでの無料送迎が利用できる
ブラックカードによっては、登録されたレストランをコンシェルジュに手配してもらうと、レストランに行くとき、あるいは食事を終えて帰宅するときに、リムジンで送迎してもらえるサービスもあります。いつもとは違う雰囲気でレストランを訪れると、かなりVIPな気分を味わえるのではないでしょうか。リムジンでの送迎は無料で、行き先も自宅や会社などの指定の場所まで送ってもらえるようです。
4-3. テーマパークで優先搭乗ができる
「JCBザ・クラス」などでは、東京ディズニーリゾートやユニバーサルスタジオジャパンで、人気アトラクションの優先搭乗ができたり、各テーマパーク内にあるラウンジで休憩できたりするなどのサービスが受けられます。また、クーポンやギフトカードがもらえるサービスも充実しているので、テーマパークをよく利用する人にはおすすめのカードといえます。
4-4. レストランで割引が受けられる
多くのブラックカードでは、高級レストランで特典が受けられるサービスがあります。たとえば、対象のレストランで指定するコースメニューを2名以上で利用した場合、1名分が無料になるサービスです。一定期間内に利用できる回数は決められていますが、家族や恋人など大切な人と食事をする際は重宝するサービスでしょう。
まとめ:利用実績を積みブラックカードのステータスを手に入れましょう!
ブラックカードは、年会費は高いものの、それを所有することによりステータスを十分に感じさせてくれるクレジットカードです。それは、コンシェルジュサービスだったり、リムジンでの送迎だったりと、日々の生活のさまざまな分野で非日常のサービスを楽しむことができます。ブラックカードというステータスを手に入れるためにも、まずは通常カードやゴールドカードを入手し、利用実績をつくっていきましょう。
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