2017年8月22日
借り換え知識
現在固定金利の人も住宅ローン「借り換え」検討の価値あり!検討手順を解説
固定金利選択型の住宅ローンを借りている人は、固定期間は金利変動の心配がないので、固定期間が終了したら検討しようと考えているかもしれません。しかし、より有利なローンに借り換えることができれば早めに借り換えをした方が返済額の軽減につながります。固定金利選択型からの住宅ローン借り換えについて見てみましょう。
現在の住宅ローンの内容をチェックしよう
住宅ローンの借り換えを検討する場合には、いま借りているローンの内容を確認することから始めましょう。確認の際のチェックポイントは次のような項目です。
1. 現在の適用金利
返済中の住宅ローンの適用金利を、返済予定表などから確認します。借り換え後のローンの適用金利と比較して、借り換えのメリットがあるかどうかを知るためにも、ローンの金利を把握することが必要です。
2. 残りの固定期間
金利の固定期間は、あと何年あるかを確認しましょう。固定期間終了はまだ先だからとのんびりしていると、その間に金利が上がる可能性もあり、固定期間終了を待たずに借り換えした方が有利になることもあります。
3. 固定期間終了後の金利引下げ幅
固定期間が終わった後の金利引下げ幅もチェックポイントです。固定金利選択型のローンでは、当初の固定期間は引下げ幅が大きく、固定期間終了後は引下げ幅が小さくなるものや、返済終了まで同じ金利引下げ幅が続くものなどがあります。
4. 現在の住宅ローン残高と残り返済期間
住宅ローンの返済予定表から、ローン残高を確認します。直近に返済した後のローン残高が、現在の残高になります。また、返済終了までの期間も把握しましょう。一般的に、借り換え後の返済期間は、いまのローンの残り返済期間までになります。
まずは残り期間が同じもので借り換え効果を検証
固定金利選択型で借り換えるなら、借り換え後の固定期間を何年にするのかも大切です。例えば、残り固定期間が7年あるものを3年固定などに借り換えすれば目先の金利は下がりますが、早い時期に金利上昇することがあるとリスクは大きくなります。借り換え効果があるかどうか検証するためには、まずは借り換え後の固定期間を残りの固定期間と同じにするか、固定期間を長くした場合で検討してみましょう。
| 現在の住宅ローン | ![]() |
借り換え後の住宅ローン | |
|---|---|---|---|
| 金利タイプ | 固定金利 選択型 10年固定 |
固定金利 選択型 5年固定 |
|
| ローン残高 | 2,500万円 | 2,500万円 | |
| 残り返済期間 | 25年 | 25年 | |
| 適用金利 | 固定期間残り5年 2.2% | 固定期間5年 1.2% |
|
| 金利引下げ | 11年目以降 基準金利から▲1.0% |
6年目以降 基準金利から▲1.7% |
|
| 毎月返済額 | 今後5年間108,414円 6年目から109,425円 (基準金利3.3%の場合) |
今後5年間96,498円 6年目から100,262円 (基準金利3.3%の場合) |
|
| 残りの総返済額 | 約3,277万円 | 約2,985万円 |
上記の借り換え例では、6年目以降の金利はその時点で見直し、という条件は変わっていません。金利の引下げ幅が大きくなるので今後5年間の毎月返済額は約12,000円、固定期間終了後は基準金利が同じでも同様に引下げ幅は大きいので約9,000円の軽減になり、総返済額でも約290万円の軽減効果があります。将来の金利上昇リスクは同じで返済額が下がるので、借り換える効果があることがわかります。
実際に効果を検証する場合には、融資手数料や保証料などのローン諸費用も考えて借り換えを検討しましょう。
固定金利選択型への借り換えは、一定期間返済額を固定したい人に向いています。例えば、これから子どもの大学進学を控えている人なら、子どもの独立時期まで金利を固定しておけば、返済が安定して家計プランが立てやすくなります。現在の住宅ローンの残りの期間は5年だが、子どもが独立するまでには10年ある、というようなケースであれば、固定期間が長いものに借り換えをするのも良いでしょう。ただし、固定期間終了時に金利が上昇していると、返済負担が増える場合があります。金利を固定している間に貯蓄を増やし、返済余力を持っておきましょう。
住宅ローン 借り換えを比較
変動金利型や長期固定金利型への借り換えの場合は?
固定金利選択型から変動金利型へ借り換えは、一般的に基準金利(店頭金利)が変動金利型の方が低いため、目先の返済額は少なくなるでしょう。
一方、長期固定型も金利の低下傾向を受けて以前に比べると低い金利水準です。返済中のローンの適用金利よりも低い金利で借り換えできれば返済額は軽減し、金利上昇リスクもなくなり、借り換え後の返済計画が確定できます。
変動金利型、長期固定金利型への借り換え例を見てみましょう。
| 現在の住宅ローン | ||||
|---|---|---|---|---|
| 金利タイプ | 固定金利 選択型 10年固定 | |||
| ローン残高 | 2,500万円 | |||
| 残り返済期間 | 25年 | |||
| 適用金利 | 固定期間残り5年 2.2% | 金利引下げ | 11年目以降 基準金利から▲1.0% | |
| 毎月返済額 | 今後5年間108,414円 11年目から109,425円(基準金利3.3%の場合) | |||
| 残りの総返済額 | 約3,277万円 | |||

| 借り換え後の住宅ローン | ||||
|---|---|---|---|---|
| 金利タイプ | 変動金利型 | 長期固定金利型 | ||
| ローン残高 | 2,500万円 | 2,500万円 | ||
| 残り返済期間 | 25年 | 25年 | ||
| 適用金利 | 0.775% | 1.9% | ||
| 金利引下げ | 全期間基準金利から▲1.7% | |||
| 毎月返済額 |
5年毎に金利が0.5%上昇した場合
|
104,750円 | ||
| 今後の総返済額 | 約2,961万円 | 約3,143万円 | ||
上記の借り換え例では、固定金利選択型から変動金利型に借り換える場合は、金利が5年毎に0.5%上昇したとすると毎月の返済額は現在よりも抑えられ、総返済額でも約320万円の軽減効果があります。ただし、半年に一度金利の見直しがあるため、予想以上に金利が上がって返済額が増えた場合でも返済できる家計の返済余力は必要です。残りの返済期間が短い場合や、子どもの独立が間近な人、夫婦で定年まで安定した収入が見込めて貯蓄もしっかりできる人などに向いています。
長期固定型への借り換えでは、借りた時点で毎月の返済額や総返済額が確定できるので、今後のライフプランが立てやすくなることが最大のメリットです。上記の例では現在の適用金利よりも低い金利で残りの期間を固定できるため、毎月返済額、総返済額とも確実に引き下げられます。金利の動向で一喜一憂したくない人や、借り換え額の多い人、残り返済期間の長い人などに向いています。
住宅ローン 借り換えシミュレーションで節約効果を試算
住宅ローン 人気ランキング
2025/12/30 現在-
1位
SBI新生銀行パワースマート住宅ローン 変動(半年型)
年0.590% (2025/12/01 時点)- 表示金利は「<SBIハイパー預金開設者限定>住宅ローン金利優遇プログラム」(年-0.090%)が適用されています。適用前は年0.680%です。新規借り入れかつ変動金利で借入期間が35年を超える場合、当初借入金利に年0.100%の金利上乗せとなります。
SBI新生銀行の住宅ローンをおすすめしている評判・借り入れレポート5 変動金利であり金利が低めであることが決め手変動金利であり金利が低めに設定されていることが決め手です。事務手数料などは普通にかかりますが銀行のシステムとして安定している印象であり、申し込みなどもウェブ上から行えて簡単でした。また金利について問い合わせを行った際のスタッフの方の対応・説明が丁寧だったことも好印象ですね。
【金利】いくつかある銀行の住宅ローンと比べても低めの設定です。
【借り入れ費用】手数料は普通にかかります。
【返済】元利均等返済の他に繰上げ返済も可能です。
【保険オプション】それほど多くはないですが、ガン団信などがあります。
【借り入れ手続き】ウェブ上から申し込みが行えて簡単です。契約などについては電話で聞けますし、電子契約で行います。
【サポート】金利の説明や契約の際の対応はとても丁寧でした。 -
-
3位
イオン銀行全期間優遇金利プラン 変動
年0.780% 〜0.830% (2025/12/01 時点)- 借入金利は物件価格の借入比率(80%以内・80%超)により異なります。表示の金利は手数料定率型で借り入れをした場合の最大差引幅適用の参考金利となります。
イオン銀行の住宅ローンをおすすめしている評判・借り入れレポート4 特典が良いし金利は低かった現在は若干高めになっていますが、借り入れを決めた際には変動金利がかなり低く、ネットバンクの中でも低かったのが決め手です。またキャンペーンとしてイオングループでの買い物が5%オフになるという特典もかなり魅力的です。
【金利】現在の変動金利は上昇しましたが、当時は低かったです。
【返済】借りる前にシミュレーションを行い無理のない返済額を設定可能です。
【保険オプション】金利の上乗せにより「がん保障付団信」と「8疾病保障付団信」を付帯することができます。「全疾病団信」の金利上乗せはありません。
【借り入れ手続き】ネットでシミュレーションして、ネットで対応できます。
【サポート】基本的に電話やメールでの対応となりますが、特に問題はないです。 -
りそな銀行の住宅ローンをおすすめしている評判・借り入れレポート5 金利自体も低めでお得感がある変動金利自体は他の銀行のプランに比べて低めに設定されているのでお得感はありますね。保障のオプションも幅広く用意されていますし、電話などの他に店舗でも無料の相談を行なっているなどサポートが丁寧な印象です。
【金利】他の銀行と比べて低いと思います。いくつか条件がありますが、それほど難しくは無いですね。
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【保険オプション】「3大疾病保障特約」や「特定状態保障特約(団信革命)」があり個性的です。
【借り入れ手続き】申込はネットから可能です。借入の契約に関しては店舗で相談しました。
【サポート】店舗で相談しましたが、説明はとても丁寧でした。 -
5位
PayPay銀行住宅ローン 変動
年0.500% (2025/12/01 時点)- 表示金利は「年0.1%金利引き下げキャンペーン」と「スマホ/ネット/でんき優遇割」が適用されています。借入期間が35年を超える契約の場合、年0.100%の金利上乗せが発生します。
PayPay銀行の住宅ローンをおすすめしている評判・借り入れレポート5 金利が低い点はやはり魅力全体的に金利が低い。特にがん50%保障団信を金利上乗せなしで利用できる点は非常に魅力。一般団信はもちろんあるし、保障のオプションとしてがん100%保障団信を選べるなど、金利が低い割に色々と選べるのが良い。またサイトで行えるシミュレーションなども分かりやすいし、問い合わせした際の対応も丁寧だった。
【金利】多くの銀行の中でも低い。
【借り入れ費用】特に他と変わりはない。
【返済】他の金融機関の口座と連携できる。
【保険オプション】がん保障団信を選択できる。
【借り入れ手続き】非常にスムーズ。まずはネットで気軽にテストができる。
【サポート】かなり丁寧で金利の説明も分かりやすかった。
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