2017年8月22日
選び方
「期間固定型」ローンの固定期間は何年を選ぶ?
変動型・固定型の両方の特徴を持つのが期間固定型ローンです。そのため選ぶ基準がわかりにくいタイプです。どんな場合にこの金利タイプが適しているか、また固定期間は何年を選べばいいか、仕組みや特徴を見ながら考えてみましょう。
期間固定型ってどんなもの?
期間固定型は、“借入れから一定期間の金利を固定するという特約“が付いたローンです。名前から「固定型」のように思われがちですが、実際は「変動型」に近いタイプと考えましょう。固定期間は、2年・3年・5年・7年・10年・20年などから選ぶことができます。

固定期間が終わると、どうなる?
固定期間終了後は原則変動金利型になります。ただし、金融機関によっては、再び固定期間を選ぶこともできます。固定期間終了時の残高と金利で、返済額の見直しが行われます。
注意すべきポイントは?
固定期間終了後に返済額が見直されます。極端に金利が上がっていた場合、変動金利型のように返済額の上限(直前の毎月返済額の1.25倍)がないため、毎月の返済額が大幅に増え、家計を圧迫することもありえます。固定とは言えども、このような金利変動のリスクがある点も十分理解しておきましょう。
当初引下げ型と全期間引下げ型
住宅ローンの多くは金利の引下げ(優遇金利)が適用されています。「期間固定型」の場合、店頭表示金利から「どれだけ」「いつまで」引き下げてもらえるかがポイント。その引下げ方法には、2つのタイプがあります。特徴を知って、より家計にマッチした方を選びましょう。
1. 当初引下げ型
当初の固定期間の金利引き下げ幅が大きいタイプです。その分、固定期間終了後の下げ幅は、2. の全期間引下げ型に比べ小さくなります。当初10年間など固定期間中の返済額を抑えたい人、返済期間の前半に多くの繰上げ返済予定がある人などに向いています。
【例】
| 期間固定型 (10年) |
10年間 | 店頭表示金利3.5% ▲2.0%(引き下げ) → 1.5% |
|---|---|---|
| 11年目〜 | 店頭表示金利から ▲1.2% |

このケースは当初10年間の適用金利は1.5%(3.5%−2.0%)。しかし11年目からの引下げ幅が小さくなるため、10年後の店頭金利が変わらなかったとしても、適用金利は2.3%(3.5%−1.2%)となります。例えば3000万・30年の借入れの場合、毎月返済額は当初10年間は103,536円から、11年目以降は111,676円となり、金利の上昇がなくても返済額が増えることになります。
2. 全期間引き下げ型
借入期間の全期間を通じ、一律に店頭表示金利より金利を引き下げるタイプです。1. に比べ、最初の引き下げ幅は小さいですが、固定期間終了後も同じ引き下げ幅が続きます。返済期間が長いなど、将来的にも引下げ幅が大きい方が良い人に向いています。
【モデルケース】
| 期間固定型 (10年) |
10年間 | 店頭表示金利3.5% ▲1.7%(引き下げ) → 1.8% |
|---|---|---|
| 11年目〜 | 店頭表示金利から ▲1.7% |

このケースは、当初10年間の金利は1.8%(3.5%−1.7%)と、1. のタイプに比べ、高くなっています。固定期間終了後も下げ幅は同じため、店頭表示金利が変わらなかった場合は、適用金利もかわりません。3000万・30年の借入れの場合、毎月返済額は107,909円。当初10年間、1. の当初引下げ型よりも毎月返済額は多くなりますが、期間終了後も返済額は変わりません。
総返済額では借入期間や引下げ幅によって、当初引き下げ型と全期間引下げ型のどちらが得になるかが異なります。返済期間が長い場合は全期間引下げ型が、返済期間が短めの場合は当初引き下げ型が有利になる傾向にありますが、各々のケースによって異なりますので、事前に金融機関で試算してもらうと良いでしょう。
固定期間はどうやって選ぶ?
期間固定型の住宅ローンは、固定期間が1年〜30年とさまざまです。固定期間が短いほど金利は低くなっていますが、金利だけでは選べないのが固定期間。では、どのような視点から選ぶとよいのでしょうか?

固定期間が短いもの
変動金利型を考えている人にとって、固定期間が1〜5年と短いものは比較対象になるでしょう。変動金利型よりも低い金利の商品もありますので、チェックしてみましょう。
固定期間が長いもの
固定期間が10年以上と長いものは、全期間固定金利型との比較対象となるでしょう。金利上昇による影響はありますが、固定期間が長ければ、固定期間終了時の残高が少なくなっているため、変動金利や固定期間が短期のものよりはリスクは小さくなります。
ライフプランから選ぶ
ライフプランや家計の収支状況に合わせて選ぶのも一つの考え方です。固定期間を設けることで、家計に余裕がない時期は、住宅ローンの返済額が変動することを避けたり、返済額を少なくしたりすることが可能になります。例えば、
- 子供の教育費がピークの10年間だけ、支払い額を一定にする
- 妻が職場に復帰するまでの3年間、低い金利のメリットを受ける
- 車のローンが重なる5年間は支払額を押さえる
など、将来のライフプランや今後の家計を想定して決めましょう。
住宅ローン 人気ランキング
2025/12/30 現在-
1位
SBI新生銀行パワースマート住宅ローン 変動(半年型)
年0.590% (2025/12/01 時点)- 表示金利は「<SBIハイパー預金開設者限定>住宅ローン金利優遇プログラム」(年-0.090%)が適用されています。適用前は年0.680%です。新規借り入れかつ変動金利で借入期間が35年を超える場合、当初借入金利に年0.100%の金利上乗せとなります。
SBI新生銀行の住宅ローンをおすすめしている評判・借り入れレポート5 変動金利であり金利が低めであることが決め手変動金利であり金利が低めに設定されていることが決め手です。事務手数料などは普通にかかりますが銀行のシステムとして安定している印象であり、申し込みなどもウェブ上から行えて簡単でした。また金利について問い合わせを行った際のスタッフの方の対応・説明が丁寧だったことも好印象ですね。
【金利】いくつかある銀行の住宅ローンと比べても低めの設定です。
【借り入れ費用】手数料は普通にかかります。
【返済】元利均等返済の他に繰上げ返済も可能です。
【保険オプション】それほど多くはないですが、ガン団信などがあります。
【借り入れ手続き】ウェブ上から申し込みが行えて簡単です。契約などについては電話で聞けますし、電子契約で行います。
【サポート】金利の説明や契約の際の対応はとても丁寧でした。 -
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3位
イオン銀行全期間優遇金利プラン 変動
年0.780% 〜0.830% (2025/12/01 時点)- 借入金利は物件価格の借入比率(80%以内・80%超)により異なります。表示の金利は手数料定率型で借り入れをした場合の最大差引幅適用の参考金利となります。
イオン銀行の住宅ローンをおすすめしている評判・借り入れレポート4 色々とお得なキャンペーンがあるインターネット上から気軽に相談ができますし、申し込みも可能です。イオングループでの購入が5%オフになるサービスもイオンで買い物することが多いので助かりますね。店舗窓口でも相談を受け付けておりとても丁寧でした。
【金利】色々な銀行の住宅ローンを比較しましたが、結構低いです。
【借り入れ費用】保証料・一部繰上返済手数料などは無料ですが、事務手数料が普通にかかります。
【返済】元利均等返済であり、口座からの自動引き落としです。
【保険オプション】金利を上乗せすることによりがん保障、8疾病保障が付帯できます
【借り入れ手続き】来店は基本不要で申込が可能です。
【サポート】店舗窓口での説明はとても丁寧でわかりやすかったですね。 -
りそな銀行の住宅ローンをおすすめしている評判・借り入れレポート5 金利自体も低めでお得感がある変動金利自体は他の銀行のプランに比べて低めに設定されているのでお得感はありますね。保障のオプションも幅広く用意されていますし、電話などの他に店舗でも無料の相談を行なっているなどサポートが丁寧な印象です。
【金利】他の銀行と比べて低いと思います。いくつか条件がありますが、それほど難しくは無いですね。
【借り入れ費用】事務手数料はしっかりとかかります。
【返済】元利均等返済であり口座からの自動引き落としとなります。
【保険オプション】「3大疾病保障特約」や「特定状態保障特約(団信革命)」があり個性的です。
【借り入れ手続き】申込はネットから可能です。借入の契約に関しては店舗で相談しました。
【サポート】店舗で相談しましたが、説明はとても丁寧でした。 -
5位
PayPay銀行住宅ローン 変動
年0.500% (2025/12/01 時点)- 表示金利は「年0.1%金利引き下げキャンペーン」と「スマホ/ネット/でんき優遇割」が適用されています。借入期間が35年を超える契約の場合、年0.100%の金利上乗せが発生します。
PayPay銀行の住宅ローンをおすすめしている評判・借り入れレポート5 低金利で団信が充実してます。申請画面が凄く分かりやすく、初めての住宅ローンでしたがスムーズにできました。母子家庭でネット銀行は審査が厳しいと思っていたので、ダメもとで申し込みしたところ、審査が通り無事購入することができました。やはり低金利は魅力です。
【金利】低いほうです。
【借り入れ費用】事務手数料は元金2.2% 他はかかりません。
【返済】元利均等返済のみです。
【保険オプション】がん100%保障 +0.1%
【借り入れ手続き】ネットのみです。
【サポート】問い合わせ時の対応は丁寧でした。
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