「新生活を始めるにはとにかくお金がかかる!」頭では分かっていても、実際にどのくらいお金が必要かまで把握している方は少ないのでは? 引越し資金や賃貸契約にかかる費用、生活用品の調達予算、生活費の目安とともに、知って得する節約ポイントもお届けします!
新生活を始めるにあたって、もっとも楽しく、またもっとも難しいのが「お部屋探し」ですよね。住み始めてから「こんなはずじゃなかった…」なんて事にならないように、賃貸契約時に必要な費用を事前に確認しておきましょう。
※賃貸の費用体系は、地域や不動産会社によって違います。契約書をよく確認しましょう。
賃貸契約をする時に必要な「初期費用」の内訳を、しっかり覚えておきましょう!
地域や不動産会社によって若干違いますが、基本的な項目をご紹介します。
- 賃貸にかかる費用のほとんどすべては「家賃」を基本に計算されます。家賃を少し高くするだけで、初期費用が大きくふくらむ、なんて事も多いので要注意。地域や不動産会社にもよりますが、初期費用の合計は家賃4か月分ほどが目安。事前によく計算を。
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- 前家賃
- 賃貸の家賃は前払い制なので
契約月には翌月分の家賃も必要 - 家賃は基本的に前払い制。つまり3月に契約したら、初月に3〜4月分の家賃を払い、帳尻を合わせる必要があるのです。ただし初月の家賃は、右で説明するように日割りになる場合もあります。
- 日割り家賃
- 入居月・退去月に払う
家賃を日数で割った金額 - 例えば3月14日に契約した場合、その物件が日割り家賃制を採用していれば、3月の家賃はひと月分すべて支払う必要はありません。日数で割って、入居日から月末までの17日分だけ支払えばOK。
- 家賃
- 契約してから毎月払うほか
初期費用全体にも影響 - 言うまでもなく、賃貸費用の基本の「キ」。「毎月払える金額であるか」はもちろん、それをもとに算出された初期費用全体が、無理のない金額かよーく確認を。家主によっては、事前に交渉もできます。
- 成約しなければ返還される
言わば「予約金」 - 「他に申し込みがあっても優先的に入居審査してもらう」などの目的で不動産会社などに預けるお金。通常は成約しなければ返金されますが、事前に契約書を良く確認しましょう。
- 契約を取り持ってくれたお礼に
不動産会社へ支払う手数料 - 部屋を紹介し、契約を仲介してくれた代金として、不動産会社に払うお金のこと。相場は全国共通で、だいたい家賃の0.5〜1か月分と言われています。資料に金額が記載されています。
- キレイに暮らせば戻ってくる!
退去時に部屋を修復する資金 - 退去時に部屋を修復するため、大家さんに預けるお金。家賃1〜3か月分が目安で、退去時の部屋の状況によっては一部戻ってきます。壁に穴を開けたり、床を傷つけたりしないよう注意。
- 不動産会社に払う契約更新の手数料
物件によってはかからないことも - 賃貸の契約期間は一般的に2年。期間満了に近づくと、契約を更新するか確認されます。更新する場合は、発生する手続きの手数料として不動産会社に家賃約1か月分を支払います。
- 設備点検や清掃のための費用
共用施設が充実していると割高に - エレベータや廊下など、物件内の共用施設は管理会社によって維持管理されます。管理費は掃除や点検に必要な人件費をまかなうための費用で、金額は物件によって異なります。
- 入居時に大家に払うお金
最近は礼金ゼロの物件も - 昔は下宿人が大家さんに「住まわせてくれてありがとう」と渡していたお金が、時とともに変化したもの。家賃の1〜2か月分が金額の相場で、最近は省略している物件も増えています。
まずは払える家賃の目安を決めよう
その後、エリアや条件などを絞っていくのが◎
何も目安がないまま物件探しを始めても、「この物件、良い! ⇒家賃が高すぎる! ⇒入居審査で落ちた…」と、悲しい事態になるのがオチ。先に家賃や地域など、ある程度条件を絞りこんでから臨みましょう。内見はそれからですよ〜!
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家賃が生活費を圧迫してしまっては、せっかくの新生活が台無しに。そもそも収入に見合わない部屋を望んでも、入居審査でNGになってしまう可能性が高いのが実情です。よく言われる家賃の目安は、「手取り収入の約1/3」。最初はそれより数千円ほど低い水準で探し始めると、最終的に希望の家賃に落ち着きやすいですよ。
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駅から徒歩5分以内で、風呂・トイレは別、床暖房や宅配ボックス完備…などなど、生活の拠点となる場所だから、少しでも条件の良いところを探したいのは当たり前。 でも、欲張れば欲張るほど、家賃はどんどん高くなってしまいます! 絶対にゆずれない条件だけ先に決めておいて、他は「あればラッキー!」くらいの心意気で臨むと◎。
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例えば、急行など多くの電車が止まる駅が最寄りだったり、ショッピングセンターなどが充実していたりすれば、当然その街の家賃相場は高くなります。でも、道一本はさんで隣町に行くだけで、一気に家賃相場が安くなったりするのはよくある事! もし気に入った街があるなら、その周辺も含めて、相場をしっかり調べてみましょう。
住む部屋が決まったら、次は家電や家具、雑貨など、生活に必要な道具を買い揃えていきます。品数が多い上に、どれもこれもこだわり始めたらキリがないので、まずは必要最低限のモノだけを揃える心づもりでいきましょう。
「生活用品」とひと口に言えど、その内訳はめまいがするほどたくさんのモノがあります。「家電」「家具」「生活雑貨」に大別して、揃え方や出費を抑えるコツをご紹介します。
- 「たかが雑貨」とあなどるなかれ! 優先順位をつけて、段階的に揃えよう
キッチン雑貨や掃除用品、バスグッズなどのこまごましたモノは、ひとつひとつの値段こそ大きくありませんが、調子に乗って買いすぎるとお財布に大打撃…。新生活を送っている自分の姿を想像してみて、そこに頻繁に登場するモノから購入していきましょう。
絶対に必要な物と、そうでもない物を見極めよう
ネットを活用して商品調査も忘れずに!
とにかく多種多様なアイテムが必要になる生活用品。どのように取捨選択し、いかにしてコストを抑えるのか? 考え方の基本3か条をご紹介します。新生活を始めてしばらくは継続的に出費がありますが、うまく付き合っていきましょう!
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カタログや店舗のディスプレイを見ているうちに、あれもこれも必要な気がしてくる…その気持ちはよーく分かります。 でも、最初から焦ってたくさんモノを買ってしまうと、あっという間に出費がかさんで首がまわらなくなってしまいますよ! テーブルや食器など、現在使っているもので事足りる場合は、しばらくはそれを使いましょう。
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キッチンタイマーはたしかに便利。…でもそれ、携帯電話のタイマー機能があれば十分では? それより、その隣のコーナーにあるヤカン。それがないとお湯が沸かせませんよ〜! 自分の生活を1週間ほど頭の中でシミュレーションしてみると、おのずと必要なモノが見えてくるはずです。余分なモノは極力買わないようにしましょう。
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近所のホームセンターで一番安いものを探すより、インターネットで日本一安いものを探す方が、より節約のチャンスが広がると思いませんか!? 検索機能をうまく使えば、お店ではなかなか出会えない、あなたにピッタリな機能を持つ商品も見つかるかもしれませんよ。手前ミソで恐縮ですが、価格.comの検索機能もぜひご利用ください。
住む部屋が決まり、契約が完了すれば、いよいよ新天地への引越しです。限られた時間の中で、なるべくお得に、そして失敗なく引越しを進めるには…? 考え方のポイントとちょっとしたコツをもとに、賢く引越しましょう!
ひと口に「引越し代」と言っても、その内訳まで考えたことがある方は少ないのでは? 知ることは、お得への第一歩です! しっかりと学んで、節約できる部分は節約しましょう。
とにもかくにも比較・検討!
さらに、出来るところは自分で対応しよう
引越しの料金体系は業者によって異なります。特にオプションプランなどは業者の個性が出るので、検討時によく確認しましょう。また、業者に全て任せなくても、出来る部分は自分で対応することで、予算を抑えられる場合もあります。
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賃貸も引越しも日々の買い物も、今や「比較・検討」がジョーシキの時代。時期・荷物量・住所などが決まったら、とにかくいろんな業者に見積もりを依頼すること。業者によって様々なオプションがあるので、自分に合ったモノをチョイスしましょう。注目すべきは「迅速丁寧」などのうたい文句ではなく、具体的な数字やプラン内容ですよ!
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聴かなくなったCD、ただのインテリアと化しているコンポ、子供の頃から使っていて、もうサイズが小さくなってしまったデスクやイスなどなど…。いらないものにまで移動代を払う必要はありません。荷造りの段階で、不用品は整理しておくこと! すぐに買い換える予定なら、引越す前に捨ててしまって、新天地で新しく買うのも一案です。
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業者に全て任せれば、厳重な梱包・迅速な配達と至れり尽くせりですが、相応のお金がかかります。節約を狙うなら小さな荷物は自分の車で運んだり、レンタカーを借りて友人に手伝ってもらうのも手です。ただし、事故や破損時の保障が効かないというリスクに注意! 業者に頼む方がお得なケースも十分あるので、慎重に検討を。
「家賃もローンもきちんと計算したはずなのに、いざ生活をスタートさせてみたら全然首が回らない!」
ありえない話ではありません。まずは面倒でも、1か月間の収支を全体的にシミュレーションしてみましょう。
チリも積もれば山となる!
節約につながる行動を習慣づけよう
節約の極意はズバリ、「日々の積み重ね」です。無意識のうちにさっと実行できるように、早めに習慣づけてしまいましょう! 光熱費の節約につながる日々の心がけを、「電気」「ガス」「水道」と3つの分野に分けて各々ご紹介します。
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- こまめに消す
- 誰もいない部屋を煌々(こうこう)と照らす蛍光灯…。ああ、もったいない! 電気の使用は必要最低限に。当たり前のコトですが、大切な事ですよ。
- 契約アンペア値を見直す
- 同時に使用できる電力量の限界値を「契約アンペア値」と言い、これが低いほど電力の基本料金もお得に。あまり使わないようなら見直しを!
※契約アンペア制を採用していない電力会社もあります - 電球・蛍光灯をLEDに変える
- LEDタイプの光源は、蛍光灯や白熱電球と比べ寿命が長く、消費電力もグッと抑えられます。購入費は割高ですが、長い目で見るとお得です。
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- コンロは中火が基本
- 調理の際、弱火では料理に時間がかかるし、火が強すぎるとガスの無駄。鍋底からギリギリはみ出さない程度が、炎の大きさの目安です。
- 鍋は底が広いモノを選んで
- 鍋底が広いと熱の伝わる面積も広く、効率よく調理できます。煮込み料理は水分の蒸発を防ぐ深鍋が向いていますが、それ以外は浅い鍋が◎。
- シャワーはこまめに止める
- シャワーの出しっぱなしは水のムダですし、それを温めるガスのムダでもあります。髪や体を洗っている時は止めておき、すすぐ時だけ使うように。
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- 食器は溜めてから洗う
- 食器をこまめに洗って常にキレイなキッチン、たいへん結構です。でも水道代を節約したかったら、食器は溜めておいて一気に洗うのも一案です。
- 歯磨き時は水の出しっぱなしに注意
- 知っていますか? 水を30秒出しっぱなしにすると、なんと2リットルペットボトル3本分のムダ! コップに汲んで使えば、節約につながりますよ。
- 洗濯はお風呂の残り湯を利用
- 1回の洗濯に必要な水は、ひとり暮らしサイズの洗濯機でも約40リットルと膨大です。使いまわせる水は、トコトン使いまわしてしまいましょう!