運用方法NISA(ニーサ)を何の投資信託で運用するか
株式型投資信託は、国内株式だけでなく、外国株式や外国債券、あるいは金などのコモディティなど、さまざまな投資対象を組み入れて運用するタイプが揃っています。そのため、恐らく多くの人は、どの資産を組み入れて運用するファンドを選べば良いのかということで悩むでしょう。
長期的な資産形成をする場合は、特定資産に集中投資するよりも、複数資産に分散投資するのが基本です。複数資産に分散すれば、特定の資産が値下がりしても、他方の資産の値上がりによって、価格変動リスクを軽減させられるからです。
資産の棚卸をしよう
すでに投資をしている人の場合は、自分が今、どのような資産で運用しているのかということを整理する必要があります。いわゆる資産の棚卸をするのです。
たとえば、すでに個別株式に投資している人が、NISAで国内株式を組み入れて運用する投資信託を買う必要があるでしょうか。答えはノーです。すでに国内株式のポートフォリオを持っているのに、さらに国内株式を組み入れて運用する投資信託を買う必要はありません。
では、国内株式と外貨預金を持っている人はどうでしょうか。確かに、外貨預金は外貨建ての資産になりますが、基本的に通貨というものは、単なるお金ですから、それ自体が経済力を反映して長期的に成長することはありません。なので、長期的な成長が期待できる海外資産、たとえば新興国の株式を組み入れて運用する投資信託を、NISA口座で購入する意味はあります。
このように、すでに投資をしている人は、まず自分の保有資産をチェックすること。そして、まだ保有していない資産があったら、NISA口座を通じて投資するようにすれば良いのです。
大きなリターンを稼げるものに投資するという手もあり
また、投資経験者の場合、ある程度、投資のリスクを理解していると思いますので、自分が負えるリスクの範囲内で、より高いリターンが期待できるものを、NISA口座で投資するという手もあります。ただしこの手法は、あくまでも投資の経験者で、すでに複数資産に分散投資している人が、ポートフォリオのリターンをより高めるためのものですので、NISAを通じて初めて投資するという方には向いていないことを、まず申し上げておきます。
たとえば、5%のリターンが期待できる商品と、20%のリターンが期待できる商品があった場合、20%のリターンが期待できる商品に投資した方が、非課税のメリットを最大限に活かすことができます。100万円の投資元本で5%のリターンが生じた場合、非課税となる収益は5万円ですが、20%のリターンが得られれば、20万円の収益がまるまる非課税扱いになるのです。この差は非常に大きいといっても良いでしょう。
このように、高いリターンが期待できる投資信託といえば、前述した新興国の株式を組み入れて運用するファンドの他に、レバレッジ型のファンドも挙げられます。レバレッジ型のファンドとは、たとえば日経平均株価が10%上昇すると、基準価額が20%上昇するように設計されています。
ただし、ハイリターン型のファンドは、逆に大きく損するリスクも想定されます。基本的にはレバレッジ型ファンドは短期運用向きの商品なので、長期保有には向きません。NISAは5年の長期保有が前提になるのであまりオススメはできません。また、NISAの場合、非課税期間が終わって課税口座に移行させる時、損失が生じていると、課税口座で投資している株式などとの損益通算が認められていません。その分、税制的に不利になるので、NISA口座でハイリターン型のファンドを購入する場合は、この点に留意したうえで投資する必要があります。
ライター:鈴木雅光
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