運用方法NISAで投資信託を選ぶなら長期の実績を持つファンドを選ぼう
投資信託には、同じ投資対象、同じ運用方針を持ったファンドが複数存在しています。もちろん、ファンドを運用する投資信託会社も異なります。実際、国内株式に投資するファンドだけで、投資信託協会の2014年6月のデータでは835本も運用されています。もちろん、その全てを買うことはできませんので、1、2本を選ばなければなりません。どういう視点で、1本のファンドを選べば良いのか。その選択基準のひとつが、長期の実績を持っているかどうかということなのです。
新規設定ファンドは買わないこと
このところ、「NISA対応」と称して、新規に設定される投資信託が増えています。NISAが話題になり始めた2013年10月時点で運用されていたファンドの本数は4,781本。これに対して、2014年5月時点における運用ファンドの本数は5,147本ですから、ざっと366本も増えた計算になります。
それだけ、新たに運用を開始したファンドがたくさんあるということですが、長期投資をする場合、新規設定ファンドを選ぶのは、あまりお勧めできません。というのも、5年ないし10年という長期に亘って運用を継続できるファンドかどうか、分からないからです。
多くの投資信託は運用期間中、いつでも自由に解約できます。一方、すでに運用されているファンドを追加購入する投資家もいるわけですが、追加購入による資金流入額を、解約による資金流出額が上回った場合、差し引きで資金流出になります。それが続くと、ファンドの資産規模はどんどん縮小し、いずれ純資産残高が10億円程度という小さなファンドになってしまうケースがあります。そうなると、運用の継続が困難になり、償還日まで期間があったとしても、繰上償還されてしまう恐れがあります。
NISAの場合、繰上償還されたからといって、同一の口座で他のファンドを購入することは認められません。したがって、資金の流出入が安定しない新規設定のファンドを買うのは避けた方が無難です。
長寿ファンドに注目しよう
一方、数は少ないのですが、10年、15年という長期に亘って運用し続けられているファンドも存在します。NISAのように、5年、10年という期間、長期保有を前提にして投資するファンドを選ぶ場合は、このような長寿ファンドから選択した方が良いでしょう。
もちろん、長寿ファンドといっても、いつ償還されるかは分かりません。したがって、まずは償還期日が設定されていないファンドを選ぶこと。目論見書の「償還期日」の項目に「無期限」と表記されているファンドであれば、まず安心です。
また、新規設定ファンドの問題点としては、リスクの程度が把握しにくい点が挙げられます。すでに一定の運用期間を経たファンドであれば、過去の基準価額の値動きを見て、どの程度のブレがあるのかを把握できますが、新規設定ファンドはまだ運用が行われていないので、基準価額がどの程度、ブレるのかを把握できないのです。
投資信託は、預貯金とは違って常に基準価額が変動しています。したがって、基準価額のブレ幅を把握するということは、リスクを把握するのと同義ですから、きちっと過去の運用実績を持った、既存のファンドを選ぶことも大事です。
ライター:鈴木雅光
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