熱帯魚を飼うための器材が揃い、置き場所が定まったら、さっそく水槽をセッティングしていきましょう。ここでは幅45cm(水量 約33リットル)の水槽を使用したセッティング例について、順を追って紹介していきます。初めてでも育てやすい熱帯魚や水草をチョイスし、華やかなコミュニティタンク(複数の種類の魚を一緒に泳がせること)を目指します。
水槽の立ち上げ
用意したもの
用意した器材
水槽
幅45×奥行27×高さ30cm
水容量 約33リットル
(アクロ)
ヒーター
スタンディSH120(ジェックス)120W 26℃固定型
内部式フィルター
コーナーパワーフィルター F2(ジェックス)
LED照明
OVAL LED 300 1850lm BRIGHT 13.2W(アクロ)
底砂(底床)
砂礫(されき)タイプの細かいものを使用
砂利スコップ
ジャリスコップ(水作)
水換え用ホース
プロホースエクストラ M
(水作)
魚用ネット
スリムネット しなり M
(スドー)
水温計
クリスタル水温計 S
(ジェックス)
バクテリア
サイクル 高濃度バクテリア(ジェックス)
塩素中和剤
カルキぬき500
(コトブキ工芸)
水質検査キット
テトラテスト 6 in 1 試験紙(スペクトラム ブランズ ジャパン)
用意した水草
ウィローモス付き流木
流木に育成が容易なハイゴケ科の仲間、ウィローモスを釣り糸で巻き付けています。アクアリウムショップではこのように巻き付けて、ある程度育成されたものが販売されており、水槽に置くだけで簡単に使えます。
水草付き流木
ウィローモスと同様、植物がものに活着(固着)する性質を利用したものです。 写真奥の細長い水草がミクロソリウム・プテロプス・ソードリーフ、 写真手前の丸い葉の水草がアヌビアス・ナナ “ゴールデン”という種類です。
アマゾンチドメグサ
丸くてやわらかな葉を持つ南米原産のポピュラー種(ウコギ科)です。底砂に植えず、水面に浮かせておくだけでも育つほど丈夫な水草として知られます。
アヌビアス・ナナ“ゴールデン”
西アフリカに分布するサトイモ科の水草で、この仲間は数十種類が知られる一大グループです。本種は黄色がかった突然変異のものを固定化した改良品種。丈夫な性質を持ち、育成は容易です。
ロタラ・ロトンディフォリア
ミソハギ科の有茎種(茎を伸長させて節に葉をつける水草)。二酸化炭素がなくてもよく育ち、状態が上がるとうっすらと赤みを帯びます。
ウォーターウィステリア
切れ込みのあるユニークな葉を持つキツネノマゴ科の有茎種。成長が速く育つとボリューム感を増すので、水槽後方に植えるとよいでしょう。
ハイグロフィラ・ポリスペルマ
成長が速く、丈夫で育てやすいキツネノマゴ科の有茎種。卵型のライトグリーンの葉をつけますが、赤みがかったタイプも見られます。
水槽の立ち上げ
セッティングスタート
POINT
水槽の設置場所は必ず水平をとろう
水平器を使うほか、スマートフォンの加速度センサーを利用することで簡単に水平をとることができます。上記はiPhoneのコンパス(標準アプリ)を使用。水平がとれると画面が緑色になって知らせてくれます。スマートフォンのアプリ「水平器」「水準器」などを使ってもよいでしょう。
POINT
水草の植え方
ピンセットで水草の茎をやさしくつかみ(A)、底砂内にグッと差し込みます(B)。底砂の中でピンセットを開き(C)、そのままピンセットを持ち上げます(D)。この作業を繰り返すことで、水草を上手に植えることができます。
作業時間はおよそ3時間。
最初の数日間は、「魚たちが元気に泳いでいるか」「各器具類が正常に作動しているか」「温度は安定しているか」など、こまめに観察しましょう。
カージナルテトラ
×10匹
ラスボラ・エスペイ
×6匹
グラスハチェット
×4匹
コリドラス・パンダ
×5匹
オトシンクルス
×2匹
ミナミヌマエビ
×10匹
POINT
@エサやり
1日1〜2回、数分で食べ切れる量のエサ(人工飼料・冷凍アカムシなど)を与える。与えすぎは水の悪化に直結するので、最初は少なめに。すべての魚にエサが行き渡っているか観察することも大切。
A水換え
水換えは1〜2週間に全体の1/3〜1/2量を目安に行う。
Bコケの除去
時間の経過とともにガラス面にうっすらとコケが生えてくるので、スクレーパーやスポンジなどでこすり取る。放っておくと観賞しづらくなったり、全体に広がっていったりするので、見つけたときにすぐ除去するのがポイント。
よく使われる60cm水槽は器具類をセットして砂を敷き、水を満たすとその重量は80kgほどになります。そのため、水槽セット時の重さを考慮し、それに十分耐えられる水槽台とスペースが必要です。畳の上は床が沈んだり、湿気で傷んだりすることもあるため、避けるか、板を敷くなどの工夫をするとよいでしょう。 また、設置場所が水平になっていないと、水槽に無理な力が加わり、水漏れや水槽が割れる事故に繋がる恐れもあるので、注意が必要です。水平器やスマートフォンのアプリなどを利用して、しっかりと水平をとってから水槽を設置しましょう。 窓際など日光が直接当たるような場所は水温の変化が大きくなったり、コケの発生原因になったりします。さらに人の出入りが激しい場所では、魚が落ち着かずストレスになることもあるため、静かで振動の少ない場所が適しています。また、可能であれば水道や排水可能な場所(お風呂、ベランダなど)に近いと、水換えなどのメンテナンスが楽に行えます。 水槽台を探す
© Kakaku.com, Inc. All Rights Reserved. 無断転載禁止