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価格.comプロダクトアワード2016 大賞発表

AV家電部門
歴代受賞製品を振り返る

「AV家電部門」の10年を振り返る

大きな時代の変化を感じさせるAV家電部門

価格.comプロダクトアワードの「AV家電」部門は、本アワードがスタートした2006年より始まっており、今年で10年を迎える。これまでこの部門で大賞を受賞してきた製品を見てみると、家電業界自体のトレンドを大きく反映しており、非常に興味深い。

2006年〜2012年までの実に7年間、プロダクト大賞に選出されてきたのは、液晶テレビもしくはプラズマテレビというテレビ製品だった。それだけ、家電市場全体でもテレビの人気が高く、最も売れていた製品だったと言ってもいいだろう。しかし、2012年のソニー「BRAVIA KDL-55HX850」を最後に、テレビ製品の大賞受賞は終わり、その代わりにヘッドホンやBluetoothスピーカーなどの、スマートフォンと組み合わせて使うオーディオ系製品が人気を博してきた。この流れは、まさにここ10年の家電市場の流れと、ほぼマッチする。

2006年の大賞を受賞した、シャープの37V型液晶テレビ「AQUOS LC-37GE2」

2006年の大賞を受賞した、シャープの37V型液晶テレビ「AQUOS LC-37GE2」

2007年には、パイオニアの50V型プラズマテレビ「KURO PDP-5010HD」が受賞

2007年には、パイオニアの50V型プラズマテレビ「KURO PDP-5010HD」が受賞

圧倒的人気を誇った液晶テレビたち

10年前の家電業界は、テレビの買い換えブームとでも言うべき状況だった。従来の地上アナログ放送から地上デジタル放送へのシフトが2011年に予定されており、「地デジ特需」とでも言うべき買い換えブームが起こったのだ。こうした中で、国内のテレビメーカー各社はしのぎを削りながら、デジタル放送の高画質化、多機能化の道を突き進んでいった。今となっては、すでにテレビ事業から撤退してしまったメーカーも散見されるが、2006年当時は、シャープの「アクオス」ブランドが、後の「亀山ブランド」につながる独自の高画質液晶パネルで一世を風靡しており、2007年には、プラズマテレビの高画質パネルで業界をあっと言わせたパイオニアの「KURO PDP-5010HD」が大賞を受賞するなど、液晶・プラズマを問わず、大型のデジタルテレビが大いに話題を振りまいていたものだった。

その後、2008年、2009年と2年連続で大賞を受賞した東芝の「REGZA」シリーズも、非常に先鋭的な製品として鮮烈に記憶に焼き付いている。みずから「超解像技術」と名付けるほどのすぐれた映像エンジンと、他社に先駆けて搭載したUSB HDD録画機能の2つが、ユーザーの高い評価を得て、東芝「REGZA」のブランド力は一気に高まった。この「REGZA」が切り開いた、超解像技術とUSB HDD録画機能は、その後、他メーカーにも波及していき、ほぼ業界標準となった感すらある。この頃がテレビがいちばん面白かった頃と言っていいだろう。

画像は、2009年の受賞製品である42V型モデル「REGZA 42Z8000」

2008年、2009年は東芝の液晶テレビ「REGZA」シリーズが受賞。
画像は、2009年の受賞製品である42V型モデル「REGZA 42Z8000」

液晶テレビは価格競争時代へ

しかし、2011年のアナログ停波が目前に迫った2010年になると、こうしたハイエンドモデルよりも、コストパフォーマンスにすぐれたエントリーモデルの人気が一気に高まってくる。2010年に受賞した日立「Wooo P42-XP05」や、2011年に受賞したソニー「BRAVIA KDL-32CX400」などは、まさにこうしたコスパ重視の流れに沿って人気となり、高評価を博した製品といえる。

しかし、その後、2011年のアナログ停波を境に、テレビの買い換え需要は急降下する。価格.comプロダクトアワードでも、2012年のソニー「BRAVIA KDL-55HX850」の受賞を最後に、テレビの大賞受賞はなくなっているが、それはこうした時代背景が大きく影響しているものと考えていいだろう。液晶テレビなどのデジタルテレビはもはや当たり前の存在となり、昨今の報道などでも見られるように、国内のテレビ市場は縮小しつつある。大きな技術進化も見られなくなり、テレビは、家電製品のトップの座を明け渡そうとしているようだ。

2012年は、ソニーの55V型液晶テレビ「BRAVIA KDL-55HX850」が受賞。

2012年は、ソニーの55V型液晶テレビ「BRAVIA KDL-55HX850」が受賞。
その後、テレビの大賞受賞はなくなっている

スマートフォンとともに普及したオーディオ機器

こうしたテレビに代わるように表舞台に出てきたのが、スマートフォンの普及に伴って伸びてきたヘッドホンだ。なかでも数万円もするような高級ヘッドホン(イヤホン)の人気が予想以上に高まり、一部のオーディオマニアだけではなく、一般層でも、よりいい音でスマートフォンの音楽を楽しみたいという流れが定着してきた。こうした流れを背景に、2013年、2014年とも、高級ヘッドホンが大賞に選出された。今年2015年は、映像部門とオーディオ部門の2つに分かれる形となったが、オーディオ部門では、やはりスマートフォンと無線接続して高音質なサウンドが楽しめるBluetoothスピーカーが大賞を受賞するなど、スマートフォンやパソコンを中核とした新たなオーディオの楽しみ方が確実に広がっていることを印象づける結果となっている。

2015年の映像部門では、ソニーのブルーレイプレーヤー「BDP-S1500」が大賞を受賞

2015年の映像部門では、ソニーのブルーレイプレーヤー「BDP-S1500」が大賞を受賞

オーディオ部門では、BOSEのBluetoothスピーカー「SoundLink Mini Bluetooth speaker II」が大賞に輝いている

オーディオ部門では、BOSEのBluetoothスピーカー「SoundLink Mini Bluetooth speaker II」が大賞に輝いている

これまでの大賞受賞製品

2006年 三菱電機「REAL LCD-H32MX60」(液晶テレビ)
2007年 パイオニア「KURO PDP-5010HD」(プラズマテレビ)
2008年 東芝「REGZA 37ZV500」(液晶テレビ)
2009年 東芝「REGZA 42Z8000」(液晶テレビ)
2010年 日立「Wooo P42-XP05」(プラズマテレビ)
2011年 ソニー「BRAVIA KDL-32CX400」(液晶テレビ)
2012年 ソニー「BRAVIA KDL-55HX850」(液晶テレビ)
2013年 ソニー「XBA-H3」(ヘッドホン・イヤホン)
2014年 JVC「HA-FX850」(ヘッドホン・イヤホン)
2015年 映像部門 ソニー「BDP-S1500」(ブルーレイプレーヤー)
オーディオ部門 BOSE「SoundLink Mini Bluetooth speaker II」(Bluetoothスピーカー)

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