日立アプライアンス株式会社
商品計画本部
ユーティリティ商品企画部 主任
森島 彰俊さん
森島さん - 「ビートウォッシュ」は、2004年に初号機が発売されていますが、当初から「洗浄力」と「節水性」にこだわってきたシリーズです。
当時、他のメーカーからは節水性をメリットとしたドラム式洗濯乾燥機が商品化されていました。この節水性とタテ型洗濯機が優位であった洗浄力の両方を持ち合わせた洗濯機をコンセプトとして誕生したのが「ビートウォッシュ」です。その後も、洗浄力と節水性を中心に改良を続け、「ビートウォッシュ」と言えば「洗浄力と節水性」という部分が浸透してきているのかと感じています。
プロダクトアワード2015 生活家電部門 大賞を受賞した「ビートウォッシュ BW-7WV」
森島さん - 一般的な洗濯機のパルセーターは、突起が出たような形になっていますが、「ビートウォッシュ」では滑らかなスロープ形状のパルセーターを採用しています。衣類を撹拌させる動きに加え、このスロープにより衣類を上下方向に動かすことで、押して、たたいて、もみ洗いします。これにより衣類の傷みが抑えられ、かつ洗浄力も高いのが特長です。
さらに、本年度の機種で搭載している「ビートウィングX」では、洗濯槽の内側と外側の衣類の入れ替えを促進し、洗いムラを抑えています。これに加えて水をたっぷり循環させる「ナイアガラシャワー」によって、洗浄力を高めるとともに節水性も両立できました。
森島さん - 洗浄力はもちろんですが、今年度のモデルで特に重視したのは、すすぎの部分です。お客様の声はさまざまな方法で調査しているのですが、アンケートやインタビューなどでより深く話を聞いてみると、「肌にアレルギーがあるので、すすぎをしっかりやりたい」といった声など、すすぎに対する不満や不安が聞こえてきました。
そうした潜在的なニーズを解決できないかということで開発したのが、しっかりすすぎながらも、節水性にも配慮した「ナイアガラすすぎ」です。
この機能を開発するにあたっては、日立の独自技術である「洗濯槽を高速回転させて絞ってすすぐ技術」が採用されています。「洗濯槽を高速回転できるモーター技術」、「回転体を制振制御する技術」が大いに役立ちました。
これらに加えて「ナイアガラシャワー」を活用することで、上からたっぷりの水をかけながら洗剤成分を飛ばし、いつも以上にしっかりすすぐことができるようになりました。
「ナイアガラすすぎ」はたっぷりの水と遠心力で徹底したすすぎ力を実現する
森島さん - 洗濯槽の汚れやすい個所に、洗濯槽内の水が溜まる境界となる喫水線があります。多くの洗濯機では、この喫水線以上のところに水が届かないため、汚れが落ちにくいのです。
日立はこの喫水線より上のところも洗うためにバランスリングと呼ばれる洗濯槽の上部に水を溜め、洗濯槽を回転させながら、上から下まで洗う独自の機構を採用しています。きれいな水道水を使って洗うことも日立の清潔に対するこだわりです。
森島さん - 実は「ビートウォッシュ」では、初代のモデルから、パルセーターを小刻みに動かして衣類をほぐす「ほぐし脱水」という機能を搭載しています。お客様からの評判もよく、「ほぐす機能(ほぐし脱水)があるから購入しました」という声も聞いています。
ストレスフリーに使える点を高く評価する声も多く見られた
森島さん - 不快に感じられる部分の音をなくすために、筺体構造や運転制御を見直しています。「運転音が静か」というのは、そのような改良点が評価されていると感じています。
森島さん - 今回このような賞をいただけたことは、開発のモチベーションアップにもつながり、非常にありがたく感じています。今後も皆さんに高く評価していただけるような製品を開発していきたいと思います。今後とも日立の洗濯機をよろしくお願いします。
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