LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社
プロダクトマーケティングチーム 課長
森 斗志也さん
PMチーム 次長
成 俊昊(ソン・ジュンホ)さん
森さん - まず、4Kディスプレイに関してはお客様のニーズが高まってきていましたが、価格もまだ高かったですし、敷居は高めだったと思います。そこで、まずは「お求めやすいもの」ということを大前提として本製品の開発に臨みました。そのために、一部コストダウンしている部分もあるにはあるのですが、それでもお客様にとって必要と思われる機能やスペックは極限まで搭載しました。たとえば、4K/60Hzの入力対応などがそうですが、せっかく4Kを買っていただいたお客様が、買ってから「あ、この機能がない」ということがないように、気を遣いました。

プロダクトアワード2015 パソコン周辺機器部門 大賞を受賞した「27MU67-B」
森さん - 実はLGは、4Kディスプレイの参入については後発なんです。もちろん出そうと思えば2014年の段階でも出せたのですが、その時点では、OS側の4K対応、たとえばアイコンやフォントなどの拡大表示といった機能も十分ではなかったため、もしかしたら、お客様がせっかく高いお金を出して4Kディスプレイを購入しても、文字が小さすぎて読めない、といったことが起こる可能性がありました。そうした事態は避けるべきというのが、私たちの考えだったので、4Kに関しては、もっと環境が整ってからにしようと。「HDMI2.0」や「HDCP2.2」などの4Kに関する規格がしっかり定まったり、OS側での表示対応が整ったりといった、お客様にとって4Kを導入するのに十分な環境が整うまで待っていましたが、それが2015年ようやく整ってきたところで、本製品をリリースさせていただいた形です。

LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社 森 斗志也さん
成さん - それはあると思います。確かに27インチというと、4K映像を生かすには少し小さいと思うかもしれませんが、実際に、写真やゲームなど、パソコンで楽しめる4Kコンテンツを表示させてみると、明らかに4Kのメリットを感じ取ることができます。もちろん、パソコンのディスプレイとして使ううえでの設置スペース的な問題もありましたし、LGとしてはまずは27インチから4Kディスプレイを始めたというところです。

LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社 成 俊昊さん
森さん - それ以外ですと、やはり「目への配慮」ですね。最近のパソコンユーザーの方は、かなり多くの時間、ディスプレイを見つめ続けていますので、やはり目へのダメージを極力低減させるため、最近流行のブルーライト低減モードや、フリッカーを抑える機能を搭載しています。また、画面を回転して縦位置でも使えるピボット機能も搭載しました。特に写真愛好家の方からは高い評価をいただいている機能です。こうした点も含め、ハードウェア的な面では、かなりこだわった設計になっています。
成さん - 4Kディスプレイに寄せられるクチコミなどを見ていても、お客様の求める価格帯が5万円台、あるいはそれ以下という声は多かったです。やはりいいものをできるだけ安く買えるというのは、お客様のメリットになりますので。しかし、低価格であっても、性能・スペックには妥協せずに作った。そこが、評価されたのかなと思います。
森さん - お客様が求めるものに対して応えていくというのはメーカーの努めですので、価格面もかなり重視しながらやってはいます。

「27MU67-B」は高性能でありながら5万円台で購入できるという価格設定が高く評価されたポイント
成さん - はい。価格.comの掲示板やユーザーレビューは毎日チェックしていますし、LGの本社にもその意見を送っています。ですので、ユーザーさんから指摘されたOSDメニューも改良して反映しましたし、先日発売された新モデル「27UD68-W」では、デザインなどもかなりブラッシュアップしました。ユーザーの方の書き込みで「(開発に)スピード感がある」といったものがありましたが、あれはいちばんうれしいコメントでした。
森さん - まずありきなのは、ユーザーさんが欲しいと思うものを提供するということでしょうね。ユーザーさんが不便に感じていたこととか、手が届きづらいところなどをいかにカバーしていけるか。そのためには、さまざまな提案を行っていく必要があります。また、ディスプレイという製品は、パソコンを使うのにもっとも重要なインターフェイスのひとつですから、いかに質がいいもの、使い勝手がいいものを提案できるか、これが私たちメーカーの努めだと思っています。
成さん - 先ほども申し上げましたとおり、皆さんの書き込みを毎日見ていますので、今後もぜひいいところも悪いところも、さまざまな意見をいただければと思います。
森さん - 私たちもできるだけお客様のニーズに応えたいと思っていますし、ご意見は常にいただきたいと思っていますので、厳しい意見も含めいろいろな声をいただければと思います。その声をできるだけ反映して、よりよいものを作っていければと思っていますので、叱咤激励のほどよろしくお願いします。

プロダクトアワード2015 パソコン周辺機器部門 大賞 記念楯の贈呈
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