・知り合いの大工の棟梁が昔から歴代クラウンエステートを乗り継いで来ていて、先代(と言ってももう20年前の発売)のアスリートG(TA-JZS175W)に15年くらい粘って乗っていましたが3年前ついに乗りつぶし、その時点では次期クラウン エステートは存在しなかったので仕方なく中古のVOLVO V60を購入して乗っていました。
が、今年の春ようやく新型が出てESTATE Zを速攻契約。
6月頃、納車されて私も数回乗せてもらいましたが、友人が所有しているクラウンクロスオーバーとはかなり違ってとても良い印象を持ったのでレビューさせていただきます。
【エクステリア】
・先代の車両サイズが全
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長:4,835mm、全幅:1,765mm、全高:1,510mmに対し、新型は全幅で1,880 mmなので10cm以上も大きくなっています。
冒頭の大工さんはつなぎでV60に乗ったことで1,850mmの全幅には慣れていましたが新型エステートはさらに30mm大きく、前方の見切りもV60より見にくいことから車両感覚をなかなか掴めなかったと言っておりました。
(そもそもV60でも「なんでこんなに大きいんだ、このクルマ。古いエステートくらいで充分なのに」と文句を言いながら乗っていた人です)
自動車がどんどん大型化する現在の趨勢はすぐには変わらないと思いますが、例えば古いベンツ(1995年)EクラスワゴンS124あたりの全幅が1,740mmだったことを鑑みれば自動車の大きさはそれくらいで充分とも言え、安全性能面でクラッシャブルゾーンの必要性は理解しつつも、もうそろそろこの新型エステートの全幅1,880 mmでMAXとし、今後はむしろクルマをダウンサイズしつつ安全性を維持出来る技術の創出をトヨタには求めたいと感じます。
【インテリア】
・まずシートですが、往年のクラウンらしいゆったりしたデザインで、BMW的な身体をきっちり固定して来るようなフォルムではありません。
高速などでしっかりホールドして欲しい方は試乗して確認が必要ですが、個人的にはこれくらいの「緩さ」がほっとするので好印象。
なお、フォルムはゆったりですが昔のクラウンのように「ふかふか」ではなく、現代的な張りは持たせてあり、どっしりした乗り味と相まって長距離でも疲れにくいのではないでしょうか。
それから、インパネを中心に昨今なんでもかんでもタッチパネル化してしまう傾向の中、主要な操作系は物理スイッチで並べてくれているのでここは本当にありがたいですね。
タッチパネルは慣れても絶対にブラインド操作出来ませんから。
【エンジン性能】
・クラウンクロスオーバーと全く違う印象を最も強く感じたのがここです。
カタログ上のシステム出力は9PSしか違わないのに、とても鈍重な印象のクロスオーバーよりかなりスムーズで洗練された出足。
クロスオーバーやスポーツといった兄弟よりESTATE Z は100kg重いにもかかわらずなぜなのかと思ったら、フロントモーターが3NM型でなく、RSと同じ5NM型が採用されていますのでこれが要因かも知れません。
ノーマルモードのままでもアクセル開度にリニアな出足感を得られ、さらに60〜80kmからの追加速も充分。高速での追い越しも楽です。
【乗り心地】
・これはとにかくどっしりです。
ESTATE Zは電子制御可変ダンパーではなく、いわば普通のサスペンション。
しかしクラウンの名に相応しい絶妙なチューニングが施されていて素晴らしいです。
車重があるため軽快感はありませんが、21インチタイヤとは思えない肌ざわりと豊かなストロークを感じます。
いつも通る古い橋の継ぎ目(結構な段差)もしなやかにいなして乗員に不快な衝撃を伝えて来ません。
入力に角が無く、音で表現するなら「ドンッ」ではなく、「ボクッ」という柔らかい逃がし方。
個人的にはもっと柔らかい脚が好きですのでインチダウンするとか、なんなら古いベンツのように19インチだとどんなふんわりになるんだろうと妄想してみたくなります。
【総評】
・歴代クラウン エステートは純然たる「ワゴンスタイル」だったのに対し、新型はどちらかというと背の低いSUVというイメージ。
スバル、クロストレックやレイバックを大きくしたような印象でしたので最低地上高を調べたところ175mmもありました。
これは日産キックスより5mm優位な高さ。
クロストレックやレイバックには及ばないものの、それなりの悪路走破性能はあると思います。
ちなみに175mmあれば立ててある缶ビールロング缶の上をすり抜けて走行可能。
これだけあれば林道上に転がっているドッジボールより小さな落石ならヒットせずに跨いで通過出来る可能性があり、クラウン クロスオーバーの最低地上高(145mm)ならダメージを受けてしまう場面でも安心感があります。
この優位性から私も次期愛車の候補に入れました。
(私は結構山奥へ行く機会が多いので最低地上高に救われる場面にも出くわしますが、例えばワインディングへ行くと必ず目にする「落石注意」の看板。あれは上方から落ちて来る物体への注意喚起と思われがち(それも重要)ですが、実はすでに落ちて路上に転がっている物体への注意を促すものだと思っていた方がいいのです。現実問題として上方から落ちて来る物体は正直もう避けようがありませんので・・・)
長文、誠に失礼いたしましたm(_ _)m