前回は、試乗のレビューでした。
昨年末、納車されたので追記します
春の電費などを追記します。
夏の電費などを追記です
【エクステリア】
ガソリン車とほぼ同様。
ということは、外から見てEVとはわからない人が大多数。
この車を導入した企業が、カーボンニュートラルを目指すことをアピールするために
EVを示す「ステッカー(オプションの)」は売れるかもしれません。
【インテリア】
こちらは、ガソリン車とは全く異なります。
新規に金型を起こすには、コストもかかるでしょうから、よく頑張ったと。
ボタン式のシフトセレクターは良いと思います。
使いやすいし、大きなレバーが無くなり
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、アレは邪魔だったと気付かされました。
また車内の容積=積載性はガソリン車と同等。
ガソリンタンクに比べて、とても大きなバッテリーを積まねばならないことを考えると
開発チームは、すっごく頑張ったと思います。
【エンジン性能】
静かで滑らかでトルクの大きなモーターですから、660ccの内燃機関と比べるのは、ガソリン車が可哀想です。
ガソリン車よりも200kg近く重いハンデを感じさせません。
【走行性能】
加速力、アクセルレスポンスともに良好。
ステアリングも正確。
他のEVと同様に重いバッテリーを車体の真ん中、床の下に積むために、
重心位置がかなり下がっているのでしょう。
この種の軽箱バンの車高の高さゆえのロールの大きさと、
それに起因するハンドリングの不安定さ(不安感)は全く感じません。
ガソリン車のハイトワゴンや軽バンに対して、大きなメリットだと思います。
【乗り心地】
車重を考えると頼りないほど細い145サイズのタイヤ、
しかも300kgの最大積載量に対応するために内圧を高く(後輪は350kPs)している割に良好です。
長いホイールベースと車重が、乗り心地に効いているのでしょうか。
段差の通過では、後輪から突き上げを感じますが、荷物を300kgも積むことはないので、空気圧を減らして対処してます。
【燃費】
冬季、暖房を緩く(20℃設定)かけて、電費は6km/kWh前後。
シートヒーターだけを使って近所のちょいノリでは、電費は8km/kWh程度。
春になり、電費は良くなりました。
添付の写真のように、300kmほど走って、平均電費は9.5km/kWh。
近所のチョイノリでも、ふつうに9km/kWhを超える電費です。
このくらいの電費だと、フル充電すれば200kmを超える走行可能距離が出ると思います。
夏場のエアコン使用時の電費ですが、私の使用環境では、9km/kWh程度はいきます。
やはり冷房の使用は電費への影響は大きくありません。
(スクショは群馬県伊勢崎で国内最高気温41.8度を記録した日の走行です)
また最近はフル充電で、計算上240kmは走れる計算です。
また、冬季の高速走行の電費は、暖房を使わない状態でも7km/kWhを下回ります。
(風の向き=フォローか、アゲインストか、でもだいぶ変わります)
空気抵抗が大きいためだと思いますが、高い速度域の電費は悪いですね。
同じ道を同じように走っても、リーフの方が電費は良いです。
【価格】
29kWhを超えるバッテリーを積んでいることを考えると、頑張った価格設定だと思います。
【総評】
ガソリン車と同じ積載性を確保して、
しかも29kWhのバッテリーを積むんですから、とてもよく出来ていると思います。
入れ替えたスバルサンバー、代車で乗ったエブリィやハイゼットとは、次元の違う軽バンです。
ただ
「バッテリーEV」と言うと、皆さんが「静かな車」という印象を持っていると思いますが、
この点だけは、N-VAN e: は、かなり違います。
エンジン音はありませんが、ロードノイズは盛大に車内に響きます。
それと、車両接近音の大きさビックリしまし
普段乗ってるリーフはもちろん、試乗したサクラでもこんなに聞こえません。
(当初はインバーターの音かと思いましたが。どうも「車両接近音」のでようです。)
また
N-BOXと同じ7インチ液晶メーターですが、その表示内容は、 もっとEV向けにすべきだと思います。
開発工数(コスト)はかかるでしょうが、N-ONE e:(?)にも使うのならば
1)SOCの%表示が無いこと
2)パワーメーター(電流計)が無いこと
の2点は絶対に改善した方が良いと思います。
もう一つ懸念材料は「タイヤ」です。
1100kgを超える車重(FUNが1140kg)を145/80R13のサイズのタイヤで支えています。
手で触ると、その細さにビックリ。内圧の高いさによる硬さにビックリ。
ちょっと早いスピードでコーナーに入るとスキール音が…。
(リーフでは、かなり頑張ってもスキール音は出ません)
また商用車ゆえに、車検対応を考えると交換するタイヤも選択肢は限られます。
最後に
ホンダの電動車の特徴なのか、「ガソリン車」の運転感覚に寄せたセッティングだと思いました。
クリープ現象(もちろん擬似的)は強いし、アクセルオフでの減速度も普通のAT車なみ(回生をあまり効かせません)。
ガソリン車から違和感なく乗り換えてもらう戦略だと思いますが…。
私は、サクラやリーフのように「電動車」らしさを出した方が良いと思います。