2021モデルのGTS4.0です。ポルシェの現行モデルでは911(992)より小型で取り回しやすく、自然吸気の高出力エンジンを比較的安全に楽しめる1台です。
自然吸気はこのシリーズとGT3だけで、最もユーザーフレンドリーなのがこの車です。ポルシェの現行ラインナップではこのケイマンとボクスターのGTS4.0が私のイチオシです。
唯一のマイナス要素は右ハンドルのオフセット。アクセルブレーキペダルが足1つ分くらい左に寄っています。ただ、マニュアル車はクラッチ操作があるので私はあまり気になりません。
2020モデルのボクスター4.0にも乗っていましたが、2021モデルのケイマン4.0
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の方が乗り心地が良いです。構造的にケイマンの方が乗り心地は厳しいはずなのに、年次改良で結構改善されていますね。
おそらく足回りが改善されて段差ショックがマイルドになった分、タイヤの接地が安定し、わずかなステアリング操舵でもより自然になったのかなと。個体差かもしれませんが、クラッチも多少軽くなって扱いやすい気がします。
それと音が変わってますね。排ガス規制に対応するために排気系が変更され、エギゾースト音は多少小さくなっちゃったかな。まあ比較しなければわからないくらいの差ですが。
そのかわり、巡航時に気筒休止すると生じるボボボというビミョーな音も以前より小さくなり、ほぼ気にならなくなりました。燃費もリッターあたり0.3キロくらい良くなっている感があります。(あくまで私の感覚です)
ということで、もし選べるなら2021以降のモデルをおすすめします。ただし、2023以降のモデルはまた新たな排ガス規制に対応するそうなので、再び変更が入ると思います。
以下、オプションについて気づいたことをメモしました。
・シート
シートを後ろに下げて乗り降りするなら電動より手動の方が早い。アルカンターラ(Race-Tex)は熱がこもりやすいのでレザーとベンチレーションの組み合わせが理想的。
・PASM
GTS4.0の標準仕様はベースグレードより20mm車高が低い。フロントのリフトアップ機能はないのでオプションで10mm低に(標準より1センチ上げる)できるが、標準高でも斜めに乗り越えるようにすれば大抵の段差は問題ない。
・パワステプラス
以前よりアシスト量が自然になりスムーズに。徐行中のぎこちないステアリングの動きが消えた。
・LEDヘッドライト
標準のキセノンより視認しやすいのでつけたいところ。PDLS Plusの効果は体感上あまりわからない。
・電動可倒式ミラー
車幅が広くない車なのでなくてもいいけど、ロックしたかどうか一目瞭然なので便利。
・レーンチェンジアシスト
斜め後方の視界は悪いので必須。
・エントリー&ドライブシステム
いわゆるキーレスエントリー。便利だけどリレーアタック対策が若干面倒。キーを差し込んで回す動作にテンションが上がるならむしろ付けない方がいい。
・GTスポーツステアリング
標準のステアリングより少し小さい。小さいのが好きな人にはおすすめ。
・BOSE
標準仕様でも他の車種ほど不満を感じないのでなくてもいい。2シーターだからかな。
以上です。内外装は自分の好みでいいと思いますが、個人的には落ち着いた新色のアベンチュリングリーンやゲンチアンブルー、クレヨンなどがリセール的にもいいのかなと思っています。(お金持ってる大人が選びやすい)
ちなみに価格ですが、4,000キロ走行の中古車でもほぼ新車価格でした。そもそも流通していないので4.0のリセールは相当良いです。いま新車でオーダーするなら911よりこれだよねと私は思ってます。
こんな派生モデルでもきっちり改良してくるメーカーの姿勢には本当に感心します。ただ、それだけに買い時を迷いますね。新車を買うならニューモデル、中古で買うなら末期の熟成モデルってことになるんですかね。